情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了
舞台は北欧。近代化から取り残された、ちいさな村。
極夜―Kaamos―の季節、世界は氷雪と闇に閉ざされる。
雪原を越え凍てつく森を越え、トナカイの群れを追う
遊牧民も、この時期ばかりはテントを畳み村暮らし。
交代で、地吹雪に蹲るトナカイたちの世話をしながら、
2カ月ほどの間、昇らぬ太陽を待ち焦がれ過ごす日々。
そんなある日…闇の夜。突如、狼の遠吠えが響き渡る。
丘から、木陰から―― 一斉に声を上げる、狼の群れ。
夜天には、空を割って凶兆の「紅いオーロラ」が靡く。
トナカイたちはひどく怯えて、千々に逃げようとする。
が――逃げられない。極夜の村は、狼に取り囲まれた。
様子がおかしい。長老が呪術を行い…漸く突き止める。
『 村にいる誰かが、狼どもをあやつっている! 』
狼の群れは村を囲む輪を縮めはじめ…人々は戦慄する。
容疑者として長老が住まうテントへと集められたのは、
闇夜、異変の折に姿を見せるのが遅れたとされる全員。
それから、腹を空かせた狼の群れが村を襲いだすのを
少しでも遅らせようと選ばれた、供犠の娘…ドロテア。
肩を落とす長老が、苦渋に満ち、だが決然と言い渡す。
『 時間稼ぎも、僅かだ。探せ。汝らの中に居る。 』
供犠の娘が長老の孫娘だと、村の者なら知るだろう。
既に約束された犠牲が在り――その日々ははじまる。
オーロラ舞う夜空。貴方が響かせるのは*勝鬨か悲鳴か*…
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了