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あれ?貢さん?
[意識は夢に引きずられたままで、貢へと声を返しつつ、友人の姿を求めて視線がさまよう。]
そっか、こんなとこにいるわけないわよね。
[かの友人とは連絡もずっととってはおらず、日本にはいないはずなのだから。
となると気になるのは、貢がここにいる、ということで。]
風音荘にいたんじゃ?
えー、貢さんまでこっちきちゃったのー?
ワスレモノ、みつかった?
私は見つからないまま、ここにきちゃったみたいなんだけど。
[あのうさぎの仕業だとしたら、見つけろと言ったくせになにをしているんだろうと、ちょっぴりあきれたようなため息をついて。]
ゆり、覚えてる?
この場所が夢みたいなのに、夢をみてたみたい。
呼ばれてる気がして。
[口数もあまり多くはなく、下宿に住んでいたわけではない貢が覚えているだろうかと、首をかしげて。]
そっか。
じゃあ、もう少し歩き回ったら、見つかるかな。
他にも誰かいるかもしれないし。
[誰がいるのか、いないのか、認識はできていなくて、貢の顔を見上げる。]
ほら、いきましょ。
立ち止まっててもしょうがないしね。
[困ったように頭をかく仕草にパンと背中を叩いて。]
過去をみる?
そんなことがあったんだ。
[閑散とした街の風景。
自分たちしかいないと思っていたと、そんな風につぶやいて。]
そうね、さがせるといいね。
[過去に想いをはせるように目を細めた。
ワスレモノが見つかっても、みつからなくても、現実に戻れたなら友人に連絡をとってみようか。]
チカ?青海亭の?
他には誰かあった?
[10年前に飛ばされてきていること知らなかった名に、確かめるように。
自分があったズイハラ、時計屋さん、菊子、和真の名をあげてといかける。]
[巻き込まれていた人は思いの外多かったらしい。
知っている名も知らぬ名もあったけれど、皆がワスレモノを見つけられれば良いと願う。]
あ、その子見たわ。
[最初に落ちた女の子。
落ちる瞬間を目撃しただけで、会ったとはいえないのだけれど]
・・・金色の光。
[女の子が消えるときに見た光を、その後も目撃したのだった。
なにか関係あるだろうかと、そんな話をしつつ歩を進める**]
[>>46金色の光など知らないという言葉に首をかしげて、>>100二人がうさぎに力を押し付けられたという話を聞く。
ふと、この空間にいる飛鳥の声を拾ってくれた人がいたことを思い出す。
ならば力を押し付けられたのは二人だけではなくて、他にもいたのだろうか思考を巡らす。
>>101チカと佑樹に加えて、時計屋さんも探してみたらどうだろうと提案しかけ――>>102]
無事でよかった。
[合流できたことを喜びあい、情報交換にいそしむ。
>>106歩き回って、あちら、にいる人をみかけても干渉することはかなわず、時折浮かぶ幻はたわいのない日常の風景。
ワスレモノ、が彼女にまつわるものであるという以上の情報はみつけられなかった。]
―― 後日談 ――
元気してた?
[久々にかける電話は相手に緊張を伝えてしまっただろうか。
友人の夢はいつしか自分の夢になって、同じ夢をおいかけていけると思っていた。
けれど、家庭環境の複雑だった彼女は同じ夢をたどることはできず、後ろめたさを抱え込んでしまった心は、自分から連絡をとるということに臆病になってしまった。]
ん、ちょっと懐かしくなっちゃって。
[彼女からも連絡がくることもなく、自然と遠ざかってしまった。
今ならば慣れない異国で大変だっただろうと、そんな風にも思えるけれど。
置き去りにしてしまったのは自分の心、そして、確かめることをしなかった彼女の――。
一緒にみつけられるだろうか、ワスレモノ、を**]
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