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[その音が響き渡ったのは、突然。
音はきっちり13回響いて、それから]
[……カシャ──────ン]
[何かが壊れるような。
なきながら砕けるような。
そんな、澄んだ音が鳴り響いた]
『……と、言うわけでだね』
[回転の衝撃が抜けた後、目の前には兎がいた。
手に懐中時計を持ち、直立した兎が]
『時計が、壊れちゃったんだ。
想い出の力を集めて動く時計が。
……あの時計が壊れたままだと、タイヘンな事になるんだよ』
[甲高い声の早口で、兎は言い募る。
反論があろうとお構いナシだ]
『だから、時計を直すために手を貸して。
想い出の力を──ココロのワスレモノを見つけてほしいんだ。
力が戻って、なくなっちゃった『鍵』と『螺子』が出てくれば、時計はきっと直るから』
[言うだけ言うと、兎はこてり、首を傾げ、そして]
『……時計が直らないと、元の時間に戻れないし、ね』
[さらっとなんか言って。
直後にふい、と消え失せた。**]
え?
なに、このお…
キャア!?
[けれど、それも束の間。
唐突に響いた音に、何だろうと思い周囲を見回して。
何かが、割れたような。
透明な音に、思わず身を竦ませた。]
!ひろ君!
[目を開けたときには、息子はおらず、]
ひろ!どこにいるの?!
[辺りを見回すが、影も形も見えない。こんな一瞬で隠れることができるものなんてないのに。]
―!まさか・・・
[池を覗きこむ。それは、先ほどの光景が嘘のように、藻や泥で赤茶色に濁っていて、嫌な予感に背筋が凍る。]
……って、ちょ、なにっ……!?
[海辺の道にはありえない、時計の音。
それから、何かが砕ける音。
それを追いかけるような絶叫。
どれもこれも、異常を感じさせるには、十分なもので。
ぐるり、周囲を見回す動きにあわせるように──世界が、回った。
気がした]
─ 公園傍の道 ─
[妹からのメールを待つ間、離れた位置にある池に視線を投げる]
……時の流れは早ぇ、ってか?
何であんなに欠けたんだっけ。
[普段からマジマジと見ることは無かった子供達の像。知らないうちに一部が欠けていて、その原因すら知ることは無かった]
ま、俺にゃ関係無……え?
[子供の像から視線を外そうとした時に聞こえる、鐘の音>>#0。聞き慣れないそれに思わず周囲を見回した]
この音、どっから────ぅわ!
[13回響いた後に耳に届いた砕けるおと>>#1。思わず空いている手だけで片耳を塞ぎ、軽く身を竦める。次いで誰かの叫び>>#2が聞こえて来て。
そして]
……───!?
[視界が、回る。ぐにゃりとしたそれは視覚的な不快感も齎して、一度見開いた瞳が厭うように細められた]
なんっ、だよ、これっ…!
[訝しげに呟くも、周囲の景色は完全に歪んでいて。細められた瞳は不快感により完全に閉じられる。
それからしばらくして]
…………はぁ?
いやちょっと待て、その前にお前は誰だ、と言うか何だ。
後もう少しゆっくり喋れ。
[甲高い声で早口で捲くし立てる直立歩行の兎の登場により瞳は開かれた。今のところ兎に意識が向かっていて、周囲の変化には気付けていない]
おい、だから人の話を聞けと。
[突っ込みも聞かずつらつらと並べ立てる兎。それに更に突っ込みを入れるが、相手はお構いなしだった]
ワスレモノとか想い出の力とか、何なんだよ。
あと元の時間って……おい!!
[聞きたいことは山ほどあるのに、直立歩行の兎は言うだけ言って消えていった]
ん…?私?
なに言ってるの、華なんて、何処に。
[ひらりと手を振ってから苦笑を浮かべた。
化粧っ気の無い顔、若者らしからぬ髪型と言っても良いであろう結い方、地味な服装。
余程ロッカの方が華がある。
でも、百合や蘭などというよりは、道端に咲いているたんぽぽがよく似合う、と思ったりもするのだけれど。]
うん、午後はもうすぐ。
帰ってお母さん、手伝わないと。
[元々は父親がやっていた店だった。
幼い頃に父親が亡くなり、母親がその店を引き継いだのだった。
だから、幼い頃から彼女はいつもお店を手伝っていた。]
[ふらふらする、くらくらする。
三半規管やられた時の症状に、かなり近い──なんて。
悠長に考えられていたのは、ほんの僅かな時間]
……ちょ、ま、て。
[目の前に、ナニかいる。
普通に考えて、あり得ないモノが、何事か捲くし立てている]
それ、なに……どゆこと?
っていうか、お前、なに?
[問いかけても答えは得られず。
綴られるのは、一方的な言葉たち]
っ!?
[直後に響いた砕ける音と絶叫。
耳を塞ぐのも間に合わず顔を顰め、次に何か事件でもあったのかと辺りを見渡そうとして]
…… え――……
[身体が傾く。否、傾き歪みだしたのは世界の方だった。
立っていられそうになくて、その場に蹲る]
『あ、それと君には修復に必要なものを集めるための力もあげるから、頑張ってね』
はぁ? ふっざけんな!
訳分かんねぇことばっか言ってんじゃねぇよ!!
[兎が消える直前、何か言ったのに怒鳴り返す。それが口から出たものではないと言うのは知らぬまま]
『……ああ、それとね。
キミには、ひとつお仕事頼みたいんだ』
[一通り話した後、兎はこう言って、わらった]
……は? 仕事?
『想いの力を集める仕事。
強い念に向けて、力を飛ばしてくれれば、時計まで誘導するから』
なんだよ、それ。
『じゃあ、お願いねー』
……お願いねー、じゃ、ねぇよっ!
「ココロノワスレモノ」「元の時間」いったい何・・・
[兎のいったことは何一つ理解できなかったが、そんなことよりも、]
・・・ひろ・・・
[どこかに行ってしまった息子のことしか頭にない。
周りの様子も目に入らず、まさか「どこかに行ってしまった」のは自分の方などとは思いもよらない**]
ロッカちゃんも、久し振りに来―――っ
[ロッカへと誘いの言葉をかけたその時、時計の音が聴こえた。]
な、何…?
[この音は何処から聴こえてくるのだろう、わけもわからずに周囲をぐるりと見渡して―――…、そして、何かが壊れるような澄んだ音、絶叫。
次の瞬間、世界がくるりとまわって、目の前には… ]
う、うさぎ…?
[暫くの間、茫然として何も喋る事はできなかったか。
喉の奥から絞り出すような声を漸くあげた。]
― 駅前公園 ―
クッ。
[確認するまで目を開け続けていられなかった。
世界が回っている。自分が回っている?
酷い船酔いのような感覚にきつく瞼を閉じて、数を数えながら深呼吸する]
……や、ここ、とお。
[声に出して大きく吐き出し、ゆっくりと瞼を上げた]
─ 公園傍の道 ─
あんのクソ兎…。
……てか何で兎が喋る。
[空いた手で握り拳を作り震わせていたが、根本的な疑問に気付き一度呆ける。不意に視界に入ったのは、公園の中にある子供達の像だった]
───え、壊れて、ない…?
さっきまで欠けてたはずなのに。
[驚きいて目を円くし、ぽかんと大きく口が開かれる。次いでさっきまで居た商店街へと視線を向けると]
…看板、まだ新しい…。
え、なに、が───。
[立ち並ぶ商店の中に、真新しい看板を掲げた店があった。あの店は確か10年前に建て替えたのではなかったか]
ほんと?お邪魔しよかな、今夜。
青海亭のご飯、美味しいんだもの。
この間、省吾オーナーにも紹介したんだよ。
何かとお世話になっているし、お礼に奢―――
…?
[ふと聴覚が違和を捉え、言葉を切る。
チカノに据えていた視線が周囲へ向いた。]
ね 何か聞こえない?
鐘みたいな、 時計みたいな………
[突如鳴り響く音。
何処から聞こえて来ているのだろうと見回すが、分からない。]
時計…?思い出…?
[一方的なうさぎの言葉。
何故うさぎが喋るのだろう、そんな事すらすぐに疑問として浮かんでこない程に、彼女の頭は混乱していて。]
ワスレモノ…?
[その言葉に、ひっかかりを覚えて、口から零れた言葉は僅かに掠れている。
ロッカはどうしていただろう。
そっと、海へと目を向けた。
そこに見えた海の景色は、先程まで見えたものとほんの少しだけ、違っているように見えた。**]
[直後]
―――っ……!!!
[耳を衝く破砕音に身を竦めた。
回る。ぐるりと、身体が……世界が。]
………。
[三半規管の異常に堪えつつ目を開けた時、チカノはまだ近くにいただろうか、それとも。
いずれにせよ目の前に時計を持った兎が鎮座おわしているのに気付くまでには少々時間を要したのだった。]
─公園傍の道─
あ、消えた。
[そうしているうちに一方的なお話は終わり、ウサギは去る。
なおも何度か瞬きをして]
いやーびっくりした。
……喋るウサギの幻覚とか、オレ疲れてんのかな……
[キンキンとした声は未だに耳に残っているが、無理矢理そう思い込もうとする。
頭を緩く振って立ち上がり]
……ってか、あれ。
こんな、人少なかったっけ……?
[辺りは妙に静まり返っていた。
今いる道を見渡しても、賑わっていた筈の公園内にも、人影が殆ど見当たらない]
[自分もだいぶくらくらしているが、具合が悪い者が目の前にいればそちらが優先されるというもので]
ん、無理なく無理なく。
力は抜いてね、その方がラクになるから。
背筋伸ばした方がラクだから、そこのガードレールに寄りかかって……。
[穏やかな口調で言いながら、道路の端を振り返り]
……え?
[異変に気づいた]
……ここのガードレール、こないだの再開発で全部取り替えた、よな?
[ついさっきまで見ていたのは、黒のガードレール。
けれど、今そこにあるのは、錆の浮かんだ白のガードレール。
よくよく見れば、アスファルトもでこぼことして、割れ目から草が生えている。
そのでこぼこ加減には、見覚えがあった。
学生時代に、通った道──それ、そのもの]
……なん、なんだよ、コレ。
[状況に理解が追いつかず、呆然とした声がもれる。
ただ、それが普通の声でない事には、気づかずに。
ついでに、それがどこかに届く可能性にもまだ気づいていない状態で]
……ナニコレ?
タイムスリップとかってヤツ?
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