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あれ?貢さん?
[意識は夢に引きずられたままで、貢へと声を返しつつ、友人の姿を求めて視線がさまよう。]
そっか、こんなとこにいるわけないわよね。
[かの友人とは連絡もずっととってはおらず、日本にはいないはずなのだから。
となると気になるのは、貢がここにいる、ということで。]
風音荘にいたんじゃ?
えー、貢さんまでこっちきちゃったのー?
ワスレモノ、みつかった?
私は見つからないまま、ここにきちゃったみたいなんだけど。
[あのうさぎの仕業だとしたら、見つけろと言ったくせになにをしているんだろうと、ちょっぴりあきれたようなため息をついて。]
……菊子ちゃん。
[拒まれなければ、菊子の背をそっと撫でて。
何かに怯えているのか、自分よりもずっと年下の少女がより小さく見えた。]
行ってくる、ね。
和真くんも、ヂグさんも。
[もう一度この場を離れると公園の面々に告げ、
省吾に付いて、少し小走りで歩き出す。
その手に荷物があることをもう一度確認してから、前方を見据えた。]
ゆり、覚えてる?
この場所が夢みたいなのに、夢をみてたみたい。
呼ばれてる気がして。
[口数もあまり多くはなく、下宿に住んでいたわけではない貢が覚えているだろうかと、首をかしげて。]
そっか。
じゃあ、もう少し歩き回ったら、見つかるかな。
他にも誰かいるかもしれないし。
[誰がいるのか、いないのか、認識はできていなくて、貢の顔を見上げる。]
ほら、いきましょ。
立ち止まっててもしょうがないしね。
[困ったように頭をかく仕草にパンと背中を叩いて。]
ゆり?
んー……話したことはあんまねーけど、当時の顔なら。
[考えるようにしながら記憶を呼び出して、飛鳥の問い>>36に答える。風音荘に遊びに行ってたものの、専ら学友のところに行くため、その子と顔を合わせるにしても、数回程度だった。当然、今も連絡を取っている、なんてことはあるはずも無い]
呼ばれてる気がした、か。
あっちに居る時に過去を見たりはしたから、それと似た感じな体験でもしたんじゃないか?
となると、ここでもワスレモノ探せるかもしれねぇか…。
[もうワスレモノを探せないと思っていたが、そうでもないかもしれないと思い直し。考える間に飛鳥に背を叩かれる]
っと。
ん…そうだな。
ああそれと、チカもこっちに落とされてっから、チカも探そうぜ。
[誰か居るかも、と言う話には確定で名前を挙げ、移動し始めた]
[菊子と呼ばれた少女と獏原少年にも軽く目礼をして、スーツケース片手に公園を出た。
海岸通りを、いつもよりは少し遅いペースで歩く。六花に合わせたのが半分、覚悟するのにもう少しだけ間を必要としたのが半分。
ほどなくして辿り着いた店の扉は、触れることなく開いた。チリリン、と取っ手に結ばれた鈴が鳴る]
ね、狭いだろ。
[現在は展示に使っているスペースの半分位のところに木の衝立が並べてあり、壁とそこに数枚の絵が掛けられているだけの店内。
先に踏み込み、六花を振り返ると少し笑った。
小さな机と椅子が窓際に置かれていて、その上にはB4サイズの茶封筒が置かれていた。
中には数枚、何かが入っているようだ]
どうかな、何か思い出せそう?
俺は……ちょっと、奥に行ってくる。
[奥といっても衝立の向こう側なだけだ。
祖父はいつもそこに座っていたから]
過去をみる?
そんなことがあったんだ。
[閑散とした街の風景。
自分たちしかいないと思っていたと、そんな風につぶやいて。]
そうね、さがせるといいね。
[過去に想いをはせるように目を細めた。
ワスレモノが見つかっても、みつからなくても、現実に戻れたなら友人に連絡をとってみようか。]
チカ?青海亭の?
他には誰かあった?
[10年前に飛ばされてきていること知らなかった名に、確かめるように。
自分があったズイハラ、時計屋さん、菊子、和真の名をあげてといかける。]
― ギャラリー 刻 ―
ただいま。
[スーツケースを壁際に置いて「いつもの椅子」に座っている祖父に声をかけてみる。
あの日ここに置いたのは数冊のノートしか入っていない、もっと小さな鞄だったが。
夕方戻ったら店番の交替。帳簿を閉じた祖父がこちらを振り返った]
「どうした」
[こんな風に水を向けられて話したのだったか。よほど変な顔をしていたのだろうか、あの時の自分も]
商店街で、知らない女性に名前を呼ばれたんだ。年の頃は40くらい。
祖父さんは元気かって聞かれたから、病院に出たり入ったりしてるって言ったら、お大事に、だってさ。
[細部は違っていたかもしれない。けれど確かこんな風に言ったはず。
こちらを見る祖父の眉が顰められた]
一緒に来るかって聞いたら、来れないって。
約束があるからってさ。
[グッと祖父が息を呑む。
それだけでもほぼ確信出来るのだが]
名前は、聞かなかった。
[この後、自分は手を洗いに洗面所に入ったはず。
戻るまで祖父はこの場で…]
「……小夜」
[ポツリと呟かれたのは、母の名前。
読まずに出かけた封筒の最初に書かれていたのと同じものだった]
「省吾」
[暫くして立ち上がった祖父が名を呼ぶ]
「もしまた会うことがあったら、儂が呼んでたと伝えてくれ」
………。
(――自分で連絡すれば?)
「連絡先は知らん」
[祖父とあの女性の話はこの時だけ]
[ワスレモノ、ミツケタ]
[左手でカチリと針の進む音が鳴る。
スーツケースは置き去りにして、衝立の間を通ると店先に戻り、深い溜息を吐いた]
[巻き込まれていた人は思いの外多かったらしい。
知っている名も知らぬ名もあったけれど、皆がワスレモノを見つけられれば良いと願う。]
あ、その子見たわ。
[最初に落ちた女の子。
落ちる瞬間を目撃しただけで、会ったとはいえないのだけれど]
・・・金色の光。
[女の子が消えるときに見た光を、その後も目撃したのだった。
なにか関係あるだろうかと、そんな話をしつつ歩を進める**]
どういう事…?
[どこか、先程迄とは違う感覚に戸惑い、焦った様に周囲を見渡した。
手を、陽にあらためて翳してみると、薄らと青が透けて見えた。]
…私、死んじゃったのかなぁ。
どうしよう…、お母さん、独りになっちゃう……
[へたん、とその場に座り込むと、情けない声をあげて小さく泣き声をあげた。]
[どれ程の時間、そうしていたか。
時の経過と共に、少しづつ落ち着いてきたのか瞳をカーディガンの袖で拭ってふらふらと立ち上がった。]
しっかりしなきゃ…
大丈夫、だって、お父さんが迎えに来ないんだもの…
[大丈夫、大丈夫と自分に言い聞かせるように何度も反芻しながらとぼとぼと、歩き始めた。**]
─ 駅前公園 ─
[この場を後にする随原と六花には頭を下げて見送って。]
あたしも。
いかなくちゃ。
[小さく呟くと立ち上がり、和馬とヂグが公園に残っているなら行ってきますと頭を下げ。
思い浮かぶ場所へと足を向けた。]
─ 駅前公園→ ─
[駅前公園から海岸通りをゆき、刻へと向かう。道中歩調を合わせてくれることに気付けば礼を言いながら。
目的の場所に着くまでの間、きっと言葉は少なかった。
やがて、涼やかな音色響かせ、「刻」の扉が開く。]
― ギャラリー「刻」 ―
お邪魔しまー…す。
[外装をしげしげと見上げてから、どこか他人行儀な挨拶と共に、省吾の後に付いてそろり、足を踏み入れた。]
…、うん。
そうですね。少し、狭いかな。
[内装をぐるりと見回して、素直に頷く。
言う通り狭く感じるのは、衝立のためもあるのだろうか。]
[道すがら、周囲の景色は不思議な速さで流れていく。
そうだ、忘れていた。
この街にきていたのは、夏だけじゃない。
あたしは、私は、この街に住んでいた。
10年前の、あの日まで。]
“現在”と似ているのに、何処か違う……空気だとか、後は、香りも。
でも わたしの記憶にある何処かと、此処は似てます。
……何か気になる感じ。
[不思議な感覚に囚われる。
確かにここは、自分の知る「刻」ではないのだけれど。
記憶の隅を刺激する何かが、此処にある。]
あ、っ…… はい。
行ってらっしゃい。
[断りを入れて店の奥に入ってゆく省吾へと声を掛けたところで、ふと、視線が窓辺のテーブルへと吸い寄せられ。
上に置かれたものに気付くや否や、息を呑んで其処に駆け寄った。]
[そっと、指先が茶封筒をなぞる。
見慣れた形、見慣れた色、指慣れた厚み―――そして]
………父さん。
[楠見時哉。
見慣れた文字と名とが、其処に記されていた。]
[煙草一本綺麗に吸い終わるまで、その場でぼんやりとしていたのだが]
……そーいや、こっち、あいつらいるんだよな。
[先に飛ばされた者たちの事を思い出し、ぽそり、と呟く]
一人でうだうだしてても仕方ねぇし……ちょっと、探してみる、か。
[吸殻は、携帯灰皿にぽい、と放り込む。
ここがどんな空間で、自分がどうなっているかは良く理解できていないが。
ポイ捨てだけは絶対しない、が信条だった]
[父親の写真は、両親の死後殆どを引き取った。狭いアパートの収納の関係で処分せざるを得なかったものも、データ化して残してある。しかし、封筒に収められていた写真はそこには無いもの。
……否、手元には残っていないが、確かに昔、何処かで見たことのある作品たち。]
来てた、みたい。
何処か、じゃなくて、此処に。
[省吾のワスレモノ探しの邪魔にならないように、と、囁くように呟いて。
写真を一枚一枚胸元に掲げ持ち、展示場所の壁にあてがってみた。
空の写真は此処。異国の街並みと少年達の写真は此処。田舎街の風景は……そう、こちらの向きに展示されていたはず。]
[全てを配置し終え、床に座り込んで息を吐く。
封筒の中には一枚だけ展示場所の分からない写真があったのだが、それはその筈。作品でも何でもない、小さなスナップ写真だったから。
“海の写真コンクール 【中学生の部】”と書かれた垂れ幕を背に、表彰状を持ってピースを作る制服の自分と、母親と―――]
……… 馬鹿ねえ。
こんなの間違って「作品です」なんて見せたりしたら、
ただの、親馬鹿 だよ。
[くす、くすと忍び笑いを漏らす。
同時に、ぱたりと、室内に降るはずの無い雨が落ちた。]
[この写真を撮った時、自分は何と言っただろうか。
両親は何と返してくれただろうか。
多分きっとそれこそが、自分の心の忘れ物なのだろう。]
間違って紛れ込んだんだろうけど… もう。
…わたしのうっかりはどうみたって父さん譲りじゃない。
[じと目で封筒を睨む時には、目元はもう乾いていて。
立ち上がって、壁に立てかけた写真を集め直すと、
元在ったように、丁寧に茶封筒に戻した。]
[商店街の入口。
小さな子供が、騒いでる。]
『わたしね、きょうハンバーグたべたい!』
『ずるいぞ、今日のおかずはおれのすきなのってヤクソクだろ!』
『こら、お前らこんなとこでケンカするなよ。』
[頭一つ分背の高い男の子が、小さな男の子と小さな女の子のケンカを諌めている。
それを微笑ましそうに見ている一人の女性に、ケンカに負けた小さな女の子がかけよりしがみつく。]
『おかーさん、たけにぃがたたいた!』
『あ、こら、おかーさんにチクんなよ!』
『チクるも何も、お母さんの目の前だし。』
[女性のスカートをぎゅっと握って、ぽろぽろ泣きながら訴える女の子と、それぞれ対照的な男の子。
女性はそれぞれの顔を見てから、自分にしがみつく小さな子の涙を拭いて笑いかけた。]
『ほら、泣かないの。
いくつになっても泣き虫さんね、菊子は。』
[あの女性が、菊子と呼んだ小さな子を見つめる。
あぁ、そうだ。
あれは小さな、小さな私。
二人の兄、それと。]
おかあ、さん。
[記憶から、抜け落ちていた人。]
[誰かを探し歩いてはいたものの、気分は暗くて足元を眺めながら歩いてしまって。]
は、はいっ!
[自分の名を急に呼ばれ、びくりと身体を身体を震わせて声の主を探した。]
…祐ちゃん?
[駆け寄ってくる見慣れた馴染みの姿に、今度は安堵の涙を浮かべて。]
……よかったぁ。
[またへたんと座り込んでしまった。]
なんで…
私、忘れて─
[目の前のその人は、小さな私に優しい顔で笑いかけてくれている。
私も、全身で大好きを伝えていて。
どうして、こんなに大好きな人を、忘れてしまったのだろう。
どうして父さん達は、忘れてしまっていることを不思議に思わないのだろう。]
…たしかめ、なきゃ。
[無意識に、足が動く方へと向かった。]
ううん、違うの、大丈夫…
[祐樹の言葉にはふるりと結われた髪を揺らして。]
私、死んじゃったかと思って…、それで、ホッとして…
[それからようやく、自分が情けない姿である事を自覚して、瞳をまた擦って立ち上がった。]
そか、ならよかった。
[大丈夫、という返事>>68にほっと息を吐く。
良かった、に篭もるのは二重の意味。
文字通りの意味と、飛ばした結果でどうにかなったわけじゃなくてよかった、と]
あー……まあ、ただでさえ妙な事になって、更に妙な事になったからなぁ……びっくりするのも無理はない、か。
[妙にしみじみ、とした口調で言って]
えーと、あの兎が言ったの、覚えてる?
ここ、兎が言ってた空間と空間の間……『狭間』に当たる場所だと思うんだよね。
多分、飛鳥さんとか、あと貢もいると思うから、探しにいこーか?
[歩ける? と、首を傾げて問いかける]
そ、そうなんだ…、全然知らなかった。
[歩ける?と問われると、ゆっくりと頷いた。]
飛鳥さんと、みっちゃんも、落ちちゃったんだ。
大丈夫、かな…?
[自分の様に不安な思いをしていないだろうか、などと心配する余裕も少しは出て来たらしい。
そうして、二人を探しに行くのだろうか。**]
―駅前公園―
[さて、公園には誰か残っていただろうか]
……はー……
[六花が戻って来たと思えば、チカノの行方が知れないと言われ。
こちらでは初めて顔を見た瑞原とは、碌に話す間もなく。
急に様子を違えた穂積が出て行けば、入れ違いのようにして戻ってきた祐樹が姿を消し。
それを前にして焦燥していた菊子も、やがて公園の外へと出て行った。
ワスレモノを取り戻すために]
何だかなー。
[髪を掻き上げて、息を吐く。
心配しながらも同行しなかったのは、邪魔になってはいけないという思いと、もう一つ。
多分自分のワスレモノは、探し回って見つかるものでもないと思ったから。
だってこの街に、自分の思い出はない]
[疲労感を覚えて、噴水の縁に腰を下ろした。
先程穂積が何かを“見て”いた、丁度その辺りに]
何にも見えねーんだもん、……ヒント少なすぎだっつー。
[今までに得たものと言ったら、音楽プレイヤーに1つだけ入っている曲と、海を見た時に聞こえた子供の声だけ。
10年前の街並みを見ても思い出すことはないし、見えるものもなかった。
つまりは自分のワスレモノは、此処にはなくて。
なのに今ここにいるのは、たまたまこの街で何かを忘れている人たちの傍にいて、一緒くたに巻き込まれた、だけなのかも知れない]
……。
[はあ、と先程よりも大きく溜息を吐いた]
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