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[やがて、船着場に到着した。扉の前でアンと出会い会釈する。二人して中へ]
コンニチハ。
[ストーブにあたりながら、みかんを食べているロッカを見つけ、挨拶した。]
[隣でアンが、「ロッカも矢を貰ったなら、そうね」と笑っている。みかんを頬張りながら言う様子が可笑しいらしい。モミジはそんな二人を交互に見ていたが]
祭事のことなら、私は違いマス。
私はこの島の生まれではないデス。
今日も寒いですネー?
[ロッカの隣に座り、荷物を足元に置くとストーブに手をかざした]
うん、今朝届いた!
[アンの言葉に、鞄から矢を取り出して頷く]
あたしもこの島の生まれじゃないけど……何かの手違いだったりするのかなぁ。
[呟きながら上着のポケットから手紙を取り出し、今一度中身を確認する。
誰が書いたとも知れぬ、和紙に黒々と墨が滲んだ手紙]
あ、これよかったら。お名前なんでしたっけ?
[みかんの籠を、モミジに差し出した]
[みかんを差し出され、にこりと微笑むと1つ受け取った]
Oh、ドモありがとうゴザイマス。
[故郷にはないだろうに、器用に皮をむき、薄皮もむいていく]
私、モミジ=ニコラ・アトリー、デス。
モミジと呼んでくだサイ。
Hum、あなたも、この島の生まれではないのですか?
では、「祭事のときに住んでいる」が条件なのかも知れませんネ。
私は、祖父母の家で”フユヤスミ”デスー。
宿里六花です。
父の転勤にくっついて、高校入学と同時にこの島に来ました。
もうすぐ1年経っちゃうんだなぁ……。
[相変わらず、もぐもぐとみかんを頬張っている]
ああ、そっか。外国の訛りだったんですね。
モミジさんも依り代の儀式に参加するんですか?
[薄皮を綺麗にむくと、みかんを一つ口に入れ、美味しそうに頬を綻ばせた]
ヨロシクおねがいシマス、ロッカ。
ハイ。私は、大学で日本文化を勉強していますノデ、
祭事のお手伝いの許可をいただきマシタ。
楽しみデスネー。
[ニコニコと。本当に楽しみなのが判る]
五年に一度しかないことですし、楽しみですねー。
[つられてにこにこ微笑む]
(い、言えない。報奨金楽しみですなんて言えない!)
[モミジの笑顔が眩しくて、きゅ、と目を*つぶった*]
ええ、とてもラッキーデス。
ロッカも、アンも、ガンバてくだサーイ♪
[勿論、ロッカの思惑など知る由もない。祭事の内容を一部誤解しつつ、にこにことみかんを*食べる*]
[矢を見せると、母親から祭事の話を聞かされる。そういえば、前に聞いた事があるような?興味が無いから聞き流していたけれど]
で?何でオレが行かなきゃなんないの?
はぁ?今から?いきなりかよ。
って、うわ。
[「いいから早く行きなさい!大体アンタがいつまでも寝てるから……」と母親の小言が始まったので、慌てて仕度をして外へ出た]
はあ。何でこんな事になってんの。
つか、さみぃぃぃ。
めんどくせえなあ、もう。
[ブツブツ言いながら、船着場へと*向かった*]
大好きです。
[笑みを零し、身振り手振り]
こう、これくらいのがっしりした首にぎゅーってするのが夢なんですよ。
ふわふわのもこもこ。
[うっとりしている]
[うっとりしているロッカにウンウンと頷き]
ワカリマスー。
私、イギリスの家ではゴールデンレトリバー飼ってますねー。
私の顔忘れてないと良いのデスガ。
ゴールデンレトリバー……。
[はぁ、とため息をついて遠い目。
脳内海辺でうふふあははと駆けている]
そうだ。
けさよりしろのてがみがきました。いぬかうよU^ェ^U、っと。
[携帯を取り出し、ぽちぽちとメールを*送信した*]
[途中、一人で素振りをする少年の姿に尊敬の眼差しを注ぎながら、船着場への道を急いだ。到着すると、既に先客が]
おう。宿里じゃねえか。
何やってんだ?
あ、お前も変な手紙貰ったくちか?
[同じ引越し仲間の気安さから、ロッカに声をかける。ふと、隣に座った見知らぬ女性に気付いて慌てて会釈した]
どうも。こんにちわ。
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