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……ネギヤさんだって、ずるい。死んだふり、なんて。
だって、私は我儘なことをしてるだけ、だから。
どういう理由でも、私は人を殺すんだよ?
だから、……だから、綺麗なままの手じゃ、ダメなんだよ。
誰かを傷つけたひとと同じように誰かを傷つけて、
誰かの世界を壊して、誰かを殺して、……それを全部受け止めるのが、生き延びる人間の、責任、だから。
[包丁を持っていた手を、地面に押さえつけられる。
空いた手は、ブレザーのポケットの中でそっと、果物ナイフを掴む。]
私は、生き延びたい。生き延びて、神様になって……全部、無かったことにするの。
こんなこと、起こらなくて、世界はどれも残って、誰も死なない、ようにするの。
[派手に鳴っていたクラッカーの音も、ソラさんの悲鳴も、見ない。
簡単に死んだりしない、って、信じてるから。
だから私は、目の前のことだけをこなそうとする。
私の、成すべきことだけを。]
……死んで、なかったもん。
[嘘を吐かれていたことを根に持つように呟く。
武道の嗜みなどはないから、手を引かれることの意味は分からない。
ただ、ネギヤさんの体重が背後にのしかかろうとするのを察すれば、
逃れる為に身動ぎしつつ、ポケットに手を突っ込んで果物ナイフを取り出そうとする。]
私が死んだら、誰がやってくれるか分からないから、死ねないよ。
生き残っても、元の世界に戻らないつもり、だから。
大事な野球道具で人を傷つけておいて、今更野球続けてもいられないし……おばあちゃんにも、合わせる顔が、無いし。
でも、私は私の世界が好き。だから、守りたい。
まだ全員とは話せてないけど、ここにいるみんなだって……きっと、悪い人じゃない。
だから、私は神様になって、全部、……全部、元に戻す。
生き残って、神様になるよ。
それが、どんなことでも、私は後悔しない。
[ぽつ、ぽつと落とすそれは、多分、初めて明かす、私の本当の願い。]
[果物ナイフを持つ腕を押さえようとする足を、腕で払い、足にナイフを突き立てようとする。]
それは……仕方ないよ。
でも、きっと私が何かやってるんだなー、っていうのは、分かってくれると思う。
チームだし、……親だから。
それに、戻ってももう元の生活には多分、戻れない。
……何なら、みんなから、私の記憶も消しちゃえばいいし、ね。
あと、自棄になんて、なってないよ。私なりに考えた結果、だから。
だから……自棄なんて、言われたくない。
[ナイフがネギヤさんの足を裏を傷つける感触。
これならば、血で滑るだろう、と更に抵抗を強くしようとした矢先。]
……!
[首に、強い衝撃が走り、ぷつん、と意識が途切れた。
手の平から、ネギヤさんの血のついた果物ナイフが、落ちる。]
……ネギヤさん。
鬼は、悪者じゃないよ。鬼は、敵じゃないよ。
ネギヤさんの言葉は、まるで、鬼が悪者みたいだけど……そうじゃない、よ。
鬼だって、人間だから。
チート日記は卑怯だけど……使ってる人間が、みんな卑怯なわけじゃ、ないんだよ。
[私の言う仲間の中にいる鬼を、きっとネギヤさんは気付いてるんだろう。
私を縛りあげて、何をする気かは、分からないけれど。
仲間の邪魔には、なりたくない。
私は、守りたいものの為に戦っている、から。
手足を縛られたまま、私はごろりと転がる。
転がって進む先には割れた陶器の破片が散らばっている。
そこを目指して、転がっていこうとする。]
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