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[亀裂の端へ片掌を置く仕草は無造作のようでも、
指先を吸い付かせ、見えない罅を宥める手つき。
階段の途切れる下階から体を引き上げながら
男が空き手で放るのは、封切らぬ酒瓶が一本。]
( ― 2012年 ― )
[ラベルに書かれた年代を、相手に確かめて。]
( ― それ なにがあった年? ― )
[尋ねたいような空惚けたような面持ちで紡ぐと、
暫し執行人の横顔を眺め…ふしと煤煙を漏らす。]
[幾らかの沈黙――
応えは待たず、長居せぬ態で片手を振ると]
( ― せっかくの品 ― )
( ― 割っちまうのも、なんだし ― )
( ― お代は、またね ― )
[崩落寸前の危険な廃墟に取り残された物資を
身ひとつで運び出す「引揚げ屋」を営む奇人は、
今度こそ無造作に、窓から外へ飛び降りた。]
ぼく、お家に帰る。
あなたもおうちに帰った方がいいよ。
狩の後って疲れるよね。お腹もいっぱいになるし。
[相手ににっこり微笑む。かと思いきや、虚ろな表情でゆっくりと反転する。外套を引きずりながら、出口の方へ歩き出す。]
ぼくの家…、どこだろう?白くて大きくて綺麗な、にいさまとぼくだけのお家。
[途中から、自分の世界に入ってしまい、話しかけられなければ、そのまま去って行くだろう。**]
何しに?
[問われ、小さく舌打ちの音を響かせる]
どうしてそんなこと聞きたがるのかしら――
ま、いいわ。「かわいそう」だから教えてあげる。
[言って、爪先で街燈の柱を軽く蹴る。
高さにして約5m、常人なら触れ得ぬ高さまで舞い上がり]
イケニエ――
いえ、そんなお綺麗なものじゃないわね。
[唇の端を歪め、男を見降ろす]
間引き、よ。
お腹を空かせたニンゲンたちが、こっちへ群がってこないようにね。
[そう言い残すと同時、翼を打ち振るい、男から大きく距離を離す。
羽音が自身の言葉を掻き消したとしても、気にすることはない]
『堕ちた有翼人は学術的上興味深い。』
[>>65何時かの言葉の記憶と違う?と問うように小さく首を傾げた。
翼で起こされた風により、大きく粉塵が舞い上がる。有翼人はその粉塵に触れえぬ高さだろうか。]
[そのまま。]
――――……
[有翼人の言う「浄化」は行われぬまま、相手は去ってしまった。]
[ナイフを血に染めたカウコの戻り道には、
今度は煤煙の匂いも件の視線もありはせず。
姿見せずの当人は、かつてのランドマークを
後にしてひとり。砂塵の街で傷の黒を舐める。]
… しろい 翼の――
[舌に粘つく苦さと呟きを、口腔へねとり玩ぶ。]
供儀がアレなら、面白かったかも な
[ざらついた声と共に漏れるどす黒い煤煙は、
砂塵混じりの渇いた風に細く流されていった。]
[男の背からゆっくりと刀を引き抜くと
滴り落ちる紅を拭いながら、女は無線機の釦を押して
何処ぞに向けて喋りかけた]
―――…仕事、終わたネ。
金と食糧は、いつも通り裏路地で受け取ることにするデスヨ。
[返答を聞けば、拭い終えた刃を鞘へとしまい
トボトボと歩みを進めて行った]
[ざわめき…遠く、近く、曖昧、明瞭、塊としての熱さ・生き物の発する熱、酷く乾いた匂いをベースにした都市の匂い。
身体に絡みつく糸が簡単に断ち切れるように、つぷつぷと種々の感覚は身体に纏いついては消えてゆく。
安全な路を、―心地良い感覚を辿る事によって―歩いてゆく。]
[硝煙やら泥やらの混ざった臭いの漂う
小汚い裏路地。
雇い主の従者であろう男から物を受け取れば
一言二言、言葉を交わして帰路につく]
[荒廃した世界では、人の命は金より軽い]
――…あら、少し多いネ。
手間賃として貰ておくデスヨ。
[予定より多かった報酬に微笑んだ]
[地の匂いにむせる路地の一角で、壁に背を預けて女は立っていた。
背後からこちらへと向かってくる足音の方へと顔を向けて]
はぁい。
久し振りに、遊んで行かない?
[紅で濡れる唇で弧を描いて。
仕事を終えたばかりの女へと声を掛ける]
[不意に聞こえた声に警戒するも、
見慣れた相手からと察すればそれを解いた]
……アンタんとこ、ぼったくりネ。
定価で遊ばせてくれるなら付き合って
やる、良いデスヨ。
[笑いながらそう応えれば、ウルスラへと近付いた]
ぼったくりだなんて、酷いわ。
それだけのモノは、ちゃんと提供しているはずよ。
[近づいてくる女へと腕を絡ませて、嗤う。
紅を思わせる赤い舌をちろりと出して、舌舐めずりするように唇を舐めて]
最近あがったりなのよ。
お得意様を誰かさんが磨り潰してくれるから。
……どうしてくれようかしら?
[上目遣いで見上げて、それから腰の日本刃へと視線を移す。
まだ血の匂いがするそれをうっとりと見詰めた]
[唇を舐める舌が目に止まる。
汚れ役を人に押しつけつつ、甘い汁を啜る
そんな蛇のような女だと思い、苦笑いを浮かべた]
……今日の仕事のおかげで、アンタの懐も
だいぶん潤う、違うカ?
[絡んだ腕を振りほどくことはせずに。
細い指先を女の太股へと這わせ、そう呟いた]
[内股をなぞる指の動きに、熱い溜息を耳元に零すと、
柔らかな耳朶を甘く唇で食みながら]
……それは、んッ。否定しない、けれど。
[女の言葉に頷く様に笑う]
でもそれは……ギブアンドテイクでしょう?
貴女も私も。美味しい蜜は訳合わなくちゃ。
[ね?と吐息交じりに囁くと、
細い指がサーディの唇を撫でて]
……もう一つ、私のお願い。
聞いてくれる、かしら?
その通りネ。
アンタは私の上客、それはYESヨ。
…でも…そっちの啜る蜜の方が、甘く見えるね。
[指先をゆっくりと付け根へと這わせるが
続く言葉が聞こえれば、動きを止めた]
……聞くだけ、なら。
[そう言葉を返せば、場所を変えるよう提案した]
蝮は美食家なの。
[ふわりと笑んで、身体を離す]
……この近くに私のヤサがあるの。
詳しくはそこで。
[こっちよ、と誘い背を向ける。
黒い髪と帽子に結んだ飾り紐をひらりと靡かせながら、何処か据えた匂いとそれを隠すかのように焚かれた甘い香の香りがする部屋へと、サーディを招くだろう]
其処、シャワーちゃんとあるカ?
さっき殺ったロメオの血、落としたいネ。
[招かれた場所は荒んだ街に似つかわしくない程
小奇麗な部屋であり。
身体を洗い流した後、今回の依頼の内容を待った]
私の仕事、知っているでしょ?
ちゃんとお湯も出るわ。
[サービスにしておいてあげると笑う。
まだ濡れた髪の侭、バスルームから出てくる女へとタオルを一つ放り]
……ある人をやって欲しいの。
期限は明後日までに。
お願いできて?
[放られたタオルで濡れた身体を拭いながら
吐かれた依頼に眉を潜める]
明後日……随分と急ネ。
相手次第じゃペイを倍にしてもらうヨ?
[裸のまま室内をうろつき、冷蔵庫からビールを。
栓を抜きソファに掛ければ、依頼の内容を伺った]
[真黒いコークスをスナック菓子めいて幾つか
口へ放り込んだあとは、またきつく銜を噛む。
行き交う人は疎らにも、軽業師の男が地上を
歩いている珍しさに軽く冗談など投げてくる。
それらへ道化た黙礼で応えつつ、男は何件かの
―宿には客から娼婦宛ての― 配達を済ませた。]
[優れた感覚で安全な路を選っていた実験体と、
常には建物の屋根伝いが道代わりの軽業師が
つむじ風吹く辻に行き会ったのは――稀な偶然。]
……、っ
[男が咥える銜は、黒い煙の何割かを無害なものと
変えるが、その携帯性ゆえに効果は高くない。
異常な芯熱を抱く男が、驚愕する態で立ち止まり
目を瞠ると…漏れた呼気にクレオソートが*香った*]
[指を三本立てる。
付き合いの長いサーディならば、それが破格の報酬である事は見てとれるだろうか]
……ターゲットは、ドロテア。
今度の生贄に選ばれた、私の可愛い妹。
[ソファに座るサーディを後ろから両腕で包むと、素肌の肩に頬を乗せて]
あの子を神なんていもしないものにはあげない。
………ねえ。お願い、できて?
[天井に向けられた三本の指が眼に入れば
小さな口笛を吹き、ビールの缶を置く。
女の表情からも、それが稀に見る額であることが推察出来るか]
それ、頂きマスネ。速やかにヤルヨ。
[絡んだ腕をほどいて立ち上がると、
愛用している小太刀を手に取り女を見る]
……でも、小娘独りに破格の報酬は警戒するマス。
何か裏がある、違うカ?
[鞘をウルスラの胸元へ。
言葉が発される前に、それは膨らみをゆっくりと撫でる]
裏……?
随分と用心深いのね。
[膨らみを撫でる小太刀を手に取り、その先へと舌を這わせて見上げて]
これは私の意地。
あの子の命を神だなんて胃もしない者の為に遣いたくないの。
それならいっそ……私があの子に死をあげる。
[小太刀を這う舌はゆっくりと登り、何時しか柄を握る指先を擽る様に舐める。
ぬらぬらと唾液の糸を引き、蝮の舌は愛撫するようにその指先を濡らしながら]
………サーディなら判るでしょう。
私の、気持ち。
いっつも友人割引使うアンタが3本…
払い過ぎも良いとこ、ネ。
[続く言葉と這いあがる蛇の舌に、淡い溜息を洩らす]
……余計なこと聞いて悪かたネ。
アンタの気持ちは分かりたくもないけど
世の中『金』ネ。
神さんよかよっぽど役に立つヨ。
満足出来るペイ貰えるなら、喜んで受けるネ。
[柄を落とさぬように人差し指を彼女の口内へ。
ネットリと絡みつく舌に、下卑た笑みを浮かべた]
……んっ。
[口内へ潜り込む指を甘く食み、見上げる眸に滲むのは情念の炎]
……大事なものは、お金。ええ、その通りよ。
神なんていやしない事、あの子に教えてあげて。
そして私に見せて。あの子が赤く染まる所を。
[指を口から離し、その手を胸へと誘い笑う。
下卑た笑みを浮かべる唇に己が唇を重ねて。
それを始まりの合図代わりに、甘い香りに満ちた部屋の中で二つの熱い吐息を幾重にも重ね合うのだろう**]
殺り方にリクエスト、あるカ?
苦しまずに天国逝き…
心の臓を刺して、もがきながらゆっくり地獄逝き…
破格のギャラだから、其処はサービスするネ。
[その問いにウルスラはどう返しただろうか。
蛇の誘いには微笑みを返して
部屋中を女の香りで包みながら、
報酬の前払い分を身体で払ってもらったか**]
[ビル街だった所を、さまよう様にずるずると歩いている。
知らない人が、にいさまの事を褒めてくれた。>>73]
そうだよ、にいさまは素敵な人だもの。
早く会いたいな。でもあの人も親切そうな人だったな、顔ほど怖くなさそうだし…
ピンピンしているから、新鮮で美味しい。きっと。
[この街には、生きている人が他にもいそうだし探検しようかな、家に帰りたい、少し眠い、など色々な希望欲望が頭の中でぐるぐるしながら、さらに歩き続ける。]
[巨大な熱の移動。香る、人工的な臭い。
ナイトウォーカー《みみず》のように地を這い歩いていたが、巨大な熱の接近に一歩早く足を止め、驚愕する態の軽業師を小首傾げるようにして感覚する。]
暖かい。
[まるで、目の前に見えない壁があるのを表現するパントマイムのように、大気に放出された熱を感じ取ろうとしているのか、目の前の空気に手を触れさせる。]
押し潰す圧……
[右手を、人差し指と中指と薬指の三本を、操り人形のように前方へ差し出す。親指と小指は重力に任せるまま垂れさせて。軽業師の事をそう評する。]
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