44 魔女の楼台村
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影の薄い キクコ
─小部屋─
[片隅の寝台を見つけると、重そうな鞄を投げ出して、制服のままごろりと横になる]
真っ赤なお月さま……
[カーテンを引くことなく、そのまま*寝入ってしまう*]
みどりのゆび ギンスイ
[もそもそ。
丸まっていた塊が、ゆっくり顔を上げた]
…？
[眠っている間に、耳とか聞こえた気がする。
首かしげながら、自分の耳をむにむに]
…、？
[と、ふと思いつき。
何やら手でかたちを作って、アンへ窺うように首を傾げる。
魔女はくすり笑むと、机を指したので、ぺこり礼をして、なにやらごそごそと、数枚の紙のようなものを取り出し、ポシェットへ詰め]
みどりのゆび ギンスイ
…。
[もう一度アンへ首を傾げた。
魔女はやっぱり笑んで、クローゼットを指すと。今度はそれからするりとタオルケットが数枚飛んできて、自分の腕に収まった。
ぱちぱち瞬きつつも、礼をして、未だ大広間で眠っている人が居れば、ぽふりと掛け。自分は一枚を手に、その場を後にした]
みどりのゆび ギンスイ
[もそもそとタオルケットに包まりながら、空を見上げた。
怪しげな踊りをしたら、夜が明けたりしないだろうか。
つれづれそんなことを考えながら、ぼんややり*]
学生 ムカイ
[撃沈して一時間後。苦しげに眉を顰め]
…ぐ、待ってくれ……ンさん！
オレ…オレにも――その雷豆腐をっ！！
[がばっ、と起き上がるとがらんとした広間。
しーんとした空間にタオルケットの落ちる小さな音。]
なんだ夢か。くそう旨そうだったぜ。
[汗を拭く仕草で口元を袖で拭う。垂れてないが。]
学生 ムカイ
寝心地悪いなこのソファー。
しかしもう一度冷たい布団を暖めるのも面倒だ。
[温もり残るタオルケットに包まり直し、半眼で呟く。
一重の目が垂れてますます眠たげ。]
お茶も綺麗に片付けられてるし一服も出来ないか。
うーむ、行くべきか行かざるべきか…
――ぐぅ。
[考えてる内に*また寝た*]
養護教諭 小鳥 ヒナ
―大広間―
小鳥ヒナ、一発芸行きまーす。
こちらは冷蔵庫から拝借してまいりましたパックも開いていない鶏卵10個です。
まずはアンさん一つ割ってみて下さい。
[と、卵を選ばせてグラスをアンの前に掲げる]
生きのいい卵が一つお生まれになりました。
次にもう一つ選んで下さい。はい、ではあたしが割ります。
[受け取った卵を慣れた手つきで片手割り。
グラスの中には合計3個の黄身]
あたしが割れば黄身は双子になります。
お粗末様でしたっ！
養護教諭 小鳥 ヒナ
ちなみにあたしは耳なんか動かせません。
[グラスから、か細い『ピヨ…』という声が聞こえた。
ヒヨコが3羽溢れ出して、それは瞬く間にニワトリに成長し、夜であることも構わずに時を告げた]
魔法みたい………。
[くすくす笑うアンの傍ら、腰が抜けたように*へたりこんだ*]
影の薄い キクコ
─小部屋─
……？
[見慣れぬ赤い月に、一瞬だけ不思議そうな顔でまばたきをひとつ]
ああ……まだ夜なんだ……うあぁぁぁぁぁ！
[ベッドから起きあがり、しわくちゃになった制服に泣きそうな顔になる]
……お花……
[制服の胸ポケットに入れていた花は、花びらが折れて無惨な姿になっている]
もらったのに……なんで、あたし、ダメなんだろう……
学生 リウ
うぁ！？何？
[糸を眺めるのにも飽きて、ソファーで丸まっていたが、鶏の声やらどこからか聞こえてきた悲鳴やらが覚醒を促した]
まだ、夜なんだ。
随分寝たような気もするけれど……。
[窓の外に赤い月を見つけて、呟く]
私立探偵 ゾウサク
「この中に山姥がいるかもしれないのに一緒に寝れるか！俺は自分の部屋に戻るぞ！」だとか言って個室で寝ると、翌朝みかんまみれになって見つかる気がするからな・・立ち位置的に。
[眠いやら性格やらでよくわからないことを言って、椅子で寝たのまでは覚えている。
目を覚ますとと帽子に角砂糖が乗ってたり、タオルケットがかかっていたり]
・・・たべものだいじに。
[砂糖を落としてタオルケットを畳む]
結構寝た気がするんだが、やっぱり真っ暗なんだな。
みどりのゆび ギンスイ
…？
[今は朝なのだろうか。
何処かで鶏の鳴き声が聞こえた気がして、きょろ。
けれど、黒と赤の空に変わりはない]
？ …。
[と。そういえば、頭の上がすかすかするのに気づいて、手をひらひらさせてみた。
そこには何もない。普通なのだが、舐めていた飴がいつの間にか無くなっていたような、喪失感]
影の薄い キクコ
あれ……ここどこ？
あそこを右に曲がったのがいけないのかな。
お腹すいた……あ。
[目に入った扉をかちゃり]
あ……？
[古めかしいダイアル式の電話がたくさんある部屋だった]
私立探偵 ゾウサク
なんでニワトリが。食べるのか？
[椅子に座りなおして帽子を取って付けられた花を]
・・・ん？
落ちてない。
[帽子も帽子の花も近くの椅子に置いた鞄も、自身が椅子から転げてもいない。いわんや自分の周囲のものをや]
学生 リウ
あ。そっか。
黒い魔法使いがいるから、夜が明けないんだっけ。
[眠る前に、皆と交わした会話をぼんやり思い出す]
あれ？ムカイくんもキクちゃんも、どこ行っちゃったのかな。
[室内を、キョロキョロ]
影の薄い キクコ
『ジジジジジ』
[電話の音が鳴り響く]
……。
[きょろりとあたりを見回す。もちろん自分しか居ない]
アンさんあて？
どどどど……どうしよう。
みどりのゆび ギンスイ
[未だ寝ている人は居ないようなので、上よりは暖かい室内へ、タオルケットを手に下ろしながら入り]
…、？
[リウが見回す>>98のに、アンへ視線を投げるも、出て行ったと簡潔に示すのみ。
どうして角砂糖をころころ指先で弄くっているのかは分からなかったが]
みどりのゆび ギンスイ
？？
[なまたまご。
リウの手招き>>104に、ひたひたと近づくも、生卵の食べ方は知らなくて。
とりあえず、鶏を撫でておいた]
学生 ムカイ
うーむ風邪を引くほど柔ではないはずだが。埃？
しかも館内遭難するとは恐るべし魔女の館。
[あの世に案内はイヤとタオルケット姿のギンスイを見送ったのをちょっと後悔。]
幽霊に道案内してもらえば良かったな。
……ん、電話にでんわ？ 出た！
[電話の鳴っていた方へと駆け出す。]
学生 リウ
それにしても。お腹空いたなぁ……。
お菓子ばっかり食べてるのもアレだし。
よし。
この生卵で、オムレツでもつく……、作れないけどね。
私は！
[胸を張った]
魔法で何とかなったりしないのだろうか。
[アンの方をちら見するが、呆れた顔で視線を返される]
みどりのゆび ギンスイ
？ …、…。
[リウとアンの視線のやり取り>>110に、首をかしげていたが。
ぽふ、と手を叩き。
とんとん、と自分を指して、卵を指した。
が]
…。
[黄色は避けたほうが良いのだろうか>>111。
ちょっと考え込む]
影の薄い キクコ
分化会の方ですか？
あの……あたし……アンさんじゃありません。
[へどもどと答えている]
え？ あ……？ はぁ……
【赤】 影の薄い キクコ
『──やっと出た』
『お前のの正体を知ってる人が居る』
『くしゃみが聞こえた。誰か来る【また】』
……どういうこと、だろう……？
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