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そうそう。
なので村側に拾って欲しかったわけなんだがな。
動かないPCが多すぎてなんとも。
生々しい疑い愛に発展するかも怪しい。
[崩れかけたクレストをなんとか抱き留め。
濡れたままで脱力した体躯は、重みがある。
サーベルを腰から外しソファへ預ける事で、
身動きを取りやすくして。]
仕方ねぇな、こいつの部屋で休ませて来る。
イェンニ、着替えを探せねえか?
寝かせるにしてもこのままじゃ風邪ひくだろうし
[そう言い残し、クレストを肩に担いで二階の部屋へと。
ドロテアの部屋へ行く良い機会でもある。
クレストの介抱中に誰かが足を踏み入れるならば
それはそれで仕方の無い事ではあるが。]
俺のこたぁどうとでも呼びな。
ミハイルは人であった時の名前だが
皮肉めいてて嫌いでも無い。
[大天使の名を取って名付けた両親は、
こんな悪党面に育ってしまった事に対して
ネーミングを後悔したのではないか。
どうでも良い話ではあるが。]
気に入ったなら、ルサールカと呼ぶ事にするか。
俺とあんただけの、秘密の名前だ。
[内緒を共有する楽しみは年頃の女は喜びそうだと
特に考えもなしではあったが、そう付け加え。
内緒、という言葉と共にクレストを抱える傍ら
空いた手の指を一本立て、口元に置いて示す。]
着れそうな大きさなら女物でも良い。
下着は……ちょっとまずい気がするが。
[少し大きめの女性物のサイズならば
袖を通す事も出来るだろうし。
民族衣裳としてワンピースを着た事も
催事で過去の経験にある為恥ずべき事とは思わず。
しかし、下着はダメだろう。色々と。]
―二階・クレストの部屋―
[クレストが使用している部屋までつけば、
寝台に下ろそうとした所で、
シーツが濡れるという事を懸念したが。
狭い部屋の中、他に下ろすような場所などない。
ついでにシーツも替えねばならないと
増えた面倒事に心中で舌打ちを落とす。
粗悪なスプリングが青年の体重を受けて、
いやに煩く軋んだが、それで目覚める様子は無かった。]
[一度一階へ降りタオルとシーツを調達してから戻る。
シーツだけでなく内側の布団も濡れてるよなあ、と
検討まではついたが、次第に考えるのが億劫になってゆく。
いいさ、大きめのタオルを敷いてやりゃいい。]
泊まり込む事態が分かっていりゃあなあ…。
[着替えも、防寒具も。
事前に準備は出来たのだが、どうにも出来ない。
クレストの衣類を剥き、タオルで上半身を拭く。
体温が下がっている事は触れれば尚解ること。
なのに、広めの額を触ればめっぽう熱かった。]
ええ、良い名前よ。
ルシフェルじゃなくて良かったじゃないですか。
[墜天したのはミカエルの兄弟であるルシフェルだっただろうか。
そうなれば外見もそうだが、名前からも邪悪な印象を世間様に与えただろう]
あら、秘密の名前だなんて、楽しそうね。
それじゃ私もあなたの事はヴォジャノーイと呼ばせてもらおうかしら。
[クレストを抱えるミハイルは、口元に指を立てた。
それはどこか気さくな印象もあれば、とっても気障でもあり、ついおかしくて笑ってしまった。]
[心は雪のように冷たいのにも関わらず、
人の姿を模しているミハイルの体温は人間と変わらず。
クレストを背負った事で濡れてしまった、
役人の制服である上着と共に上衣を脱ぎ。]
アー…、俺の分はどーすっかな。
[暫くは体温を与えるようにクレストを抱え込む。
イェンニの衣類の届けがあるまでは、このまま**]
─自室に行く前─
[先に服を、と思って部屋を出ようとしたが、
他の人たちはどうしていただろうか。]
あ、あの、どなたか
薬を探していただいても良いかしら。
それとドロテアちゃんの部屋も、
いける方はお願いします。
[ドロテアの事を聞いて、朝食どころではないだろう。
もしも手が開いている者がいるなら手分けした方が
良いだろうと広間にいる人に声をかけた。*]
─自室→クレストの部屋─
[持ってて良かった、屋台の商品。
自室に戻った…は早速木箱を開けて中の商品を取り出す。
一番奥に畳んで入れた服を取り出し、
体格を気にしないでも着られそうなワンピースと、
ロングスカートやブラウスも取り出した。
厚手の生地なので案外暖を取るには丁度良いかもしれない]
………司書さん、嫌がりそうだけど…。
[わがままをいえる立場ではないだろう。
それらの服を持ってクレストの部屋へ向かった]
―大広間―
[大広間に出ると、ソファには昨日、この国について教えてくれたニルスという学者と役人のミハイルという男。>>31
他にも数人がいたかもしれない。]
みなさん、お揃いでしたか。
おはようございます。
[にこやかな笑顔で軽く挨拶をすませると、昨夜も食事を用意してくれたイェンニという雑貨屋が、朝食を運んできてくれたので、礼をいいながら配膳を手伝った。>>76
どうやら、ダグとクレストは外へ出たらしい。
彼らが戻ってくるまでと、朝食には口をつけず、しばらくその場にいるものと雑談を交わしていると、やがてクレストが広間へ戻ってきた。
その顔は、酷く青ざめていて、具合が悪そうだ。
イェンニが心配そうにその額に手を差し伸べる。>>82
その手を振り払う様子は、何かに動揺しているように見えた。>>83
やがて、彼は思いがけない一言を口にする。
ドロテアが、死んでいた、と。>>89]
ドロテア…とは例の、少女ですか?
溺れた…?どうしてまた…こんな日に外へ…
[面識がないとはいえ、同じ屋根の下にいた人物が死んだと聞けば、大抵の人間は動揺するだろう。
思わず、クレストに聞いても仕方のない疑問を口にしてしまう。
イェンニは自殺だろうか、と言うが、>>98彼女とマティアスとのやり取りを見ていないトゥーリッキには、手記というのが何のことかよくわからなかった。
そうこうしている間に、クレストが突然倒れ、>>96ミハイルが抱きとめ、担いで部屋まで連れて行った。>>100
イェンニが薬と手記を探してほしいと言うので、>>108]
では、薬は私が。
緊急用に持ち歩いているものがありますのでそれを持って来ましょう。
手記は、どなたかにお願いしてもよろしいですか?
さすがに女性の部屋に入るのは…
[他に女性がいないか部屋を見回した。]
―個室⇒クレストの部屋―
[急いで自分の借りている個室へ戻り、荷物から薬箱を取り出す。
応急処置用だが、ないよりはマシだろう。
ふと、彼の部屋の位置を聞いていなかったことに気づいたが、部屋を出ると、ちょうどイェンニがクレストの部屋に入るのが見えたので、後を追い、続けて入った。]
お薬、お持ちしまし…
…………お邪魔でしたか…?
[>>107ミハイルとクレストを見て、>>110イェンニ同様誤解する。]**
―コテージ(大部屋)―
おそよう。
さっきクレストとミハイルにすれ違ったけど――って、あれ?
[かなり遅れて大部屋に入ってきた。
皆の様子がおかしいのに気づき、誰かから聞いてようやく事態を把握すると]
うそ、ドロテアが……昨日、もっと探しておけば……
[思わずその場にへたり込んでしまう]
― 個室 ―
[ゆらゆらと、まるでゆりかごのように揺れる。
司書の意識は未だ覚醒することなく。
雪に触れた身体は酷く冷たいのに対して、
吐き出す息は、熱の篭ったもの。]
―――― 、
[どろりとどす黒い闇の中に、司書は居た。
死を彷彿とさせる黒。悪を彷彿とさせる黒。
それ以外、なにもなく。
嗚、ここはトゥオネラなのかもしれない。
死者の行き着く先、死者の国。
暗く、つめたく、寂しい。
まるで祖母と出会うまでの自分のようだ。]
[司書の瞳の色は、両親のどちらとも違う。
司書の肌は、日光を受け付けない。
――司書は、共に生まれてくるであろう
もうひとつの命を奪って、生まれてきた。]
[両親は、自らの子をひどく嫌った。
ひどく暗く、つめたく、寂しい部屋で、
司書はいつも、ひとりであった。]
『おまえは綺麗な瞳の色をしているね。』
[あのとき、自分を抱きしめてくれた祖母は、
とても、とてもあたたかかったと記憶している。]
[そこに、クレストとダグがやってきた。何でも外で確かめたいことがあるから手伝ってほしいと]
[2人に続いて玄関先に立ち、明かりで照らす。
どの位待っただろうか]
ああ、どうだっ…
[しばらくして、2人が連れてきた少女を見て絶句した]
ドロテア…?
[明らかに、死んでいる。何で外に?
わからない。
わからない]
[2人が去った後もしばらくそこに立ち尽くし…やがて我に返ったように大部屋に向かった**]
[沈黙は、黙祷の其れでなく
いまや別のいろを帯びていた。]
[火の入った暖炉で、薪の爆ぜる音。]
[養蜂家は、
直に床へ腰を下ろして片胡坐をかいている。]
[いつもの頭巾は、重く湿った帆布衣と共に
暖炉のそばで干され幽かな湯気をあげる様子。
蒲柳の質が否めない司書を部屋へ見舞った際、
まだ目覚めていなかった彼を介抱していたミハイルと
如何なる会話があったかは、余人の知るところでなく。
頭からバスタオルをかけている
養蜂家の表情は半ば見えない。]
[>>109イェンニの持参した衣類を一瞥した衣服を確認し。まあどれも着付けた。れるサイズだろうと判断を休むならワンピースが一番最適そうではある。寝間着だとでも思えば良い。
ブラウスとスカートを着せるのは手間が掛かりそうだという難もあり。]
着替えさせる間にでも水を。
[旅人の手にした薬箱を見て、イェンニに告げる。
尤も下着だけのクレストを前にしている彼女に今更席を外せもクソも無いが。]
少し落ち着いたが、恐らく熱がある。
薬はどれを飲ませたら良い?
[旅人に声をかけて薬を所望し。イェンニが部屋を出た頃合いに掛け布団をはいで上下一対の服を着せる。ファスナー式ではなく被せるもので良かった。
行動自体は正当な理由がある上で行っているものの、背中のファスナーを上げる役目を請け負えば、余計に気まずさを覚えそうだから。
頭を通し、腕を通してと悪戦苦闘の末に着替えを終えさせれば、水も届いたか。]
…おいガキ、起きれるか。
[水を飲ませるのは流し込む手段を考えれば更に誤解を受けそうなので、目覚めて欲しいと願いながら、肩を揺らす**]
―回想・少し前―
[ダグとクレストが不在のなか、大部屋には続々と人が集まってくる。そんな中、マティアスが誰かと喋る声>>55が耳に入ってきた。
それを不審に思ったのかイェンニが声をかけていたが、ニルスは無視を決める。ついにアルコール中毒にでもなったか、と胸中で毒を吐きながら]
[…そんな時だ。クレストが外から戻ってきたのは。その顔色は普段よりも更に蒼白で、外で冷えただけではない事を物語っていた。やがて彼がぽつりと口を開けば、ドロテアが死んでいたと告げられた]
[どうやらドロテアはダグが連れて来たようで、俄かに信じ難いその報せを確かめるべくコテージの裏口へとニルスは向かった]
―回想・コテージ裏口―
[裏口に着けば、そこにいたのは普段とは違って落ち着かない様子の養蜂家と、そして、変わり果てた少女。司書の報せは本当だったのかと息を飲めば、養蜂家から蘇生の処置はないかと問われる>>91]
蘇生…?何を言ってるんだ、彼女は…。
[そこまで言えば養蜂家は聞く耳も持たず、蒼白の少女に一般的な蘇生の処置を施し始める。明らかに彼女は息絶えている。それに心臓マッサージなど、とても意味があるとは思えない]
……ダグ…おい、ダグ…!!
[聞こえてるのか、とニルスにしては珍しく声を荒げて養蜂家の肩を掴むが果たして彼には声が届いていただろうか。あまりにも不毛な光景に、ニルスは溜め息を吐いて大部屋へと戻っていく]
………美しい。
[去り際に呟かれた言葉は誰かに聞かれただろうか。俯き、影のかかったニルスの顔はまるで蝶の標本を眺めている時のように、口元に笑みを浮かべていた]
[>>122慌てた様子のミハイルを見て、思わずクスリと笑ってしまう。
昨日は役人らしい、冷静そうな男だという印象を受けたのだが、こんな一面もあるのか。
その対比がおかしかった。]
おっと、こんな時に不謹慎でしたね。失礼。
熱ならこれが効くと思います。
[一言詫びを入れ、どれを飲ませれば良いかと言うので、>>128解熱剤を一包渡した。
ミハイルはてきぱきととクレストを着替えさせ、声をかけている。
口調こそ乱暴だが、その姿は心から気遣っているように見え、まさか彼がドロテアを死に追いやったナッキだとは思わないだろう。]
仲がよろしいのですね。
[目を細め、茶化すわけではなく、本心でそう言った。
自分には、家族も、友人らしい友人もいないため、羨ましいという気持ちがあるのかもしれない。]
―現在・大部屋―
[戻れば部屋に居る人間が減っていた。大部屋には誰が居ただろうか。状況はしっかりと把握できていないが、司書が倒れたという事は知れた。暫くした後に養蜂家も戻ってきたが、纏う空気はどことなく重たい。ざわつく空気のなか、テーブルに置かれた手記が目に入る]
これは…ドロテアのなのか…。
[手に取り文字を追えば、書かれている内容はこれまた信じ難いこと。この国の伝承で囁かれる水の悪魔、ナッキの存在。そしてそれが人になりすましている事。全てを読み終えれば、手記を元に戻す]
馬鹿馬鹿しい…だが彼女は確かに死んでいた…。
[つい先ほど見た蒼白の屍体。思い出して思わず笑みを浮かべそうになるが、無意識に仏頂面を保つ。綺麗な屍体、彼女の遺した手記、ナッキの存在。全てが非日常だったが暇潰しには丁度いい。ニルスは彼女の死などその程度にしか*思っていなかった*]
ああ、ま。
ここで暮らす前に面識はあったからな。
[スラブ民族も肌は白いが、顔つきは異なる。
移民である事を示したつもりだが、それが伝わるかは怪しい、
開いた紙の上にある粉を見下ろしてから視線を旅人へと。]
あんたは何処の出身なんだ?
[少なくともアジア系には見えないが、どうか**]
―少し先のこと―
[ドロテアの手記の話は誰かしらより聞く事が出来たか。
雪の精に思念で頼みを伝えれば、誰かが戸を開けた隙に一枚の紙が表口の玄関にひらりと舞う。
泥で綴られた文字は、短い文章となり薄汚れた半紙の上を泳いでいた。]
『わたしの事を追ったドロテアに敬意を篭めて。
彼女の手記は真実です。
今宵もわたしはあなた方のうち一人を招くでしょう。
わたしを見つける為には夜を迎えるまでに殺さねばなりません。
それを放棄するのなら二人招きます。
ひとりでも多くの皆さんを招待できることを祈って。
優しい水の精より。』
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