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…… まあ、まともな子がいて、良かった。
他も、完全に信じてるわけでも、なさそうだったし。
[久しぶりの会話に精一杯で、周囲の話はよく覚えてはいなかったが。確かそんな声もあったと、今度は溜息でなく、安堵を籠めて息を吐く。
程なく服の整理は終わり、身支度も終えて]
どうせ何も起こるわけないし……早く終わればいいのに。
[個室から外に出ると共に、独りきりの愚痴は終了した]
[足音がすると、とぱたりと無駄なあがきをやめる。何とかしたかったが何ともならなかった。
その頃には、自分ではよくは見えないが、玄関ホールにあったじゅうたんが巻き取られて、大きな大人がその中で転がっていた]
もう、迎えに、きた……?
[じゅうたんの筒の先からのぞく銀髪。伺い見てもまるで意味をなさない、目隠しのような包帯。
注意深く、耳をすませる]
―― いるま、じゃ、ない。
[イルマ。村の中でも同年代の少年少女に慕われる活発な娘の名前である。よくいって面倒見がいい、悪く言えば大きなお世話。そんな娘だ]
ごめ、…、えと、だ……
い、いや。 おれ、マティアス。
さかなとってる
[固形スープのもとがあったから、それほどスープに手間はかけていない。
じじいの料理なぞそんなものだ。
手伝ってくれる人が居なければ、口に抹ることができるレベルの料理でしかない]
……閉じ込められたうえに空腹……
なんてぇのは、危険だからなぁ……
[いくら良く知った相手ばかりとはいえ。
否、知っているからこそ、気の緩み故の暴力などが発生しないように。
満たす事ができるものは、満たしておかなければと思う]
[それからは紅茶のおかわりを求め、
それが注がれると再び口に運び身体を暖める。]
護ってくれる奴が居るのかねえ。
[レイヨに言われ>>88ふと辺りを見回せば、その様な人物は居るのかどうか首を傾げる。
ニルスに屋敷に居る人数を教えて貰えば>>95、それを指折り数えて自分に言い聞かせ確認をした。]
そうだな、元々考えるのは苦手だから適当にやってみらあな。
[己の直感と言うよりは、本当に適当に夜覗いてみるつもりで居た。続いて出る>>96・>>98呟きには]
お前さんは真剣に考えてんだなあ。
なら俺もちょっとは今回の召集、真面目に考えてみるよ。…出来るだけな。
[何処となく心配されてるのかなと思えば少し照れが出て、真剣に応えたつもりだが、最後の一言でつい保険をかけてしまう。]
あ、い、の。アイノ、うん、おぼえた。
ゲルダの……娘さん。うん、わか、った
[ゲルダは知っている。戻ってきたことも知っているし、娘がいることもしっていたが――何度か村の中ですれ違ったこともあろうが、まるでどんな娘なのか像が結びつかない。わかっているようで、わかっていない言い回し]
せんせ、もい。
[そしてやってきた足音が誰か推測し、挨拶した]
[助けを求めて居間に入ったものの、肝心な時に黒板はない]
[しかし、途方に暮れている暇は無い。身振り手振りで、伝える事を試みる。
何度も居間に出入りしていたせいだろうか――どうにか伝わったらしく、ニルスが来てくれた(>>112)事が心強い]
あ…。なら、私もやるわ。
[杖をついて立ち上がり、ヴァルテリを手伝うと申し出る>>107
主に椅子にかけての作業にはなってしまうけれども、
そうすれば調理の出来ないことはない。
どのみちクレストの役には立てそうにない。
だから丁度良かった。
あのまま居間に居ても、息苦しいばかりの気がした]
起こってしまってからでは遅い…
でも、起こる前から考えすぎるのも、何だか怖い。
[台所で手伝いながら、
先のニルスの言葉>>112を引いてぽつりと漏らす]
[ニルスと共に玄関ホールに戻ると、マティアスの傍らに、一人の少女]
………。
[たどたどしいながらも会話をしている様子に安心したのか、強張っていた顔がようやく緩んだ]
[手伝いを申し出てくれたウルスラにはもちろん感謝をした。
彼女の手の届く範囲、テーブルのうえに材料を置いたりもして]
……そうさな。
ま、事が起こるとしたら今夜だろう。
今夜、なにもなければ、それでしまい、ってなるはずだ……
[供儀の娘もいるのだから。
真っ先に犠牲になるべくこの屋敷へと押し込められた娘を思い。
ウルスラの手をかりながら食事を作った]
[ヴァルテリが台所に向うのに付きそった。
彼が作るスープを邪魔せず、
地下から持ってきたソーセージを茹でて切り分け
干した肉と卵を炒める。
日持ちのする、料理。]
空腹はいけませんわ。
悪い事を考えてしまう―――
その、元だと聞いていますもの。
[それらを居間へと運ぶ準備]
ヴァルテリ様いいつもなら旅の楽しき話を聞かせて頂きますのに―――
今は、そんな処じゃありません、のね。
空腹のままで閉じ込められて…。
そうね。みんなは出歩けないことにも慣れてないもの。
その上、人狼が出るなんて。
……おかしくなりそう。
[怖い。との言葉は唇のかたちに紡いで、口を閉ざした。
ゆったりと作業するヴァルテリと共にいれば、少し落ち着く。
傍らにイェンニの姿があれば、尚のこと。
結局、手伝うと言いながら甘えてしまっているのかも知れなかった]
せんせ、アイノ、つれてきて、くれた?
クレスト、ありがとう…
[人が来たことにほっとする。
自分では今どうにもこうにもできそうにないからだ]
いま、どうなっているんだ?
うごけば、うごくほど……
何か、からまる うごけない
やぶって、いいの、か?
[じゅうたんやら毛布巻きになっている現状からの脱出は困難だった]
[そして、はた、と気づく]
[先ほど、助けを求めて飛び込んだ居間。その中に、あの人の姿が無かっただろうか――]
[ウルスラ。
この村に来た頃から何かと気にかけてくれて、時折食事にも誘ってくれる、品のいい婦人]
[そのお礼にと、採れすぎた野菜を届けに行く事も多かった]
[イェンニも手伝ってくれるから、食事はおもったよりも豪華になりそうだ。
若い男もおおいから、きっと満足できるだろう。
楽しい話、という言葉に、あごひげを撫でて]
……まあ、退屈しのぎに話をするのはかまわんが。
食事のあとにでも。
[そんなのんびりしてられるかどうかは妖しいが。
心にゆとりがないのもこわいものだと知っている。
だからか、できるかどうかあやしい口約束をしつつ。
食事の用意が整えば居間へと持っていくつもりで]
考えすぎんことだ。
[口を閉ざすウルスラの肩を軽くたたいた**]
[擦れて消えた言葉の先を思う。
若き狼のコエに小さく笑う]
なら、食べると良い……
あの子は、きっとイェンニを満たしてくれるだろう。
[嗾すような、コエが響く**]
大丈夫ですわ。
神は見ていてくださいますから。
試練ばかり、与えられる事はありません。
[不安気なウルスラを見て。
その手指を上から包むように握り、
細い目を更に細めて力付けるように言う]
今夜───…、
[祈るように口にした。
真っ先に危険に晒されるのは、かのドロテア。
彼女を思えば、自然イェンニを思って顔も曇る]
ええ。何も…
… はい。
[何もないといい。
そう口にしかけて考え込んだところを見透かすように、肩に軽い感触がある>>134
その気遣いに大人しく頷いて、居間へと戻った。
料理を運ぶのは、二人に任せることとなるのだけど]
[マティアスの傍に寄り、途方に暮れる]
…………。
[何をどうすれば、絨毯がここまで絡まるのか。そして、どう解けば良いのか]
ヴァルテリ様。
わたくし、嫌です、
ドロテア、を、傷つけるなんて、
[切羽詰まったような声を上げたあと、
身の内に甘やかな気配が広がるのに身震いをした]
嗚呼。
でも、こんなに…――――
[愛しいものが、甘いのだ]
…ありがとう。
あなたもよ、イェンニ。
[ほのりと与えられる温もりに、傍らを見た>>136
優しい彼女は、人の悩みを引き受け励ましをくれるけれども]
あなたのことも、神様は見ておいでだわ。
[彼女自身はどうなのだろうと、案ずる色を瞳に乗せる]
お、おれも、よくわからない…。
[どうしてこうなったのか]
よる、どんどん、音がして。
た、多分……ちょうろう、が、いた、とおもう。
で、きがついたら、こうなってた…。
[自身の身を抱くようにして 一度、
ふる、と、足元からの身震いをした]
…ウルスラ様、
[案ずる色を見て、ふると頭を横に振る
自分のことよりも、と、笑み滲む困った顔]
神は…全てを、見ておられるのです。
[それから適当にあしらった料理を居間へと運ぶ
ウルスラが手伝おうとすれば、
笑みを持ってその手を遮って]
…ドロテア、も。
お腹、空いていると思うのですけれど…
[つぶやきを聞いていたかのように
供儀となっな少女は居間に現れていた]
[あまりにも呑気な言葉(>>141)に、思わず笑みがこぼれる。変わらない。何も。変わっていない]
[近くに何かないだろうか――と、辺りを見回し]
……?
[マティアスの私物、だろうか。無造作に置かれた荷物(>>31)が目に入った]
[さすがに勝手に開ける訳にも行くまいと、マティアスの頭の近くまでそっと動かし。
鋏か何か――裁断出来るような道具を借りる事は出来ないか、と再び居間に戻る]
あ…、ごめんなさい。
待っていてくださったの?
[ヴァルテリらと居間に戻れば、ユノラフの姿がある>>135
彼のことだ、クレストの求めを断ることはないだろう。
となれば自分の頼みのために、残っていてくれたのだ。
きっとそうだと、彼の姿に思った]
急がないから。先に、食事をして下さってもいいわ。
私の用は…、大したことはないのだけれど。
少し部屋までお願いをしたいから。
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