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[デスクの上、短く震える液晶の割れたケータイ。]
…あ、メール……
[ぺかぺか光る極彩色のストライプに、文字が浮かぶ事は無い。
それを取り上げて、笑い転げる同僚。]
なー、酷ぇだろー?
完全に逝ってんだって。一応電話は出来るけどさー。
…抜ける暇無かったんだって、昼休み。
流石にもうやってねぇしさ。
明日出すさ、明日。
[ぱたりとノートパソコンを閉じ、書類をそろえる。]
―駅前広場―
[隣町の進学塾まで通うための電車。
この時間にもなると人は少ない。
こうして終電ギリギリになるのは珍しいが。]
もう…寒いなぁ…。
[空を見上げると星が輝いていた。
空気が澄んでいるせいかよく見えている。]
暇、つまんない。
[その辺りに落ちている小枝を拾う。
手にとって眺めた後、そのまま歩き出す。]
そうだ…帰り公園で、あの都市伝説でも調べてみようかしら…ふふ。
どうせガセネタなんだろうけど。
[また天を仰げば、頬を落ち葉が掠めて落ちていった。
風が冷たい、と思って目を閉じる。
駅前でそんな1人遊びを続けるわけにはいかず、いつもの帰り道を歩き出す。]
─駅前広場─
何言ってんすか、モリさん〜。
もう随分前に分かれましたって。ホント。今はフリー。
…あぁ、おでんっスか?
だいぶ寒くなってきましたしねぇ…。
[千鳥足の上司と共に、帰り道を歩き、]
…あ。
[目に留まったのは、昨日の少女。]
いやいやいや、そんなんじゃないっすよ!
…確かに、ちょっと可愛かったけど。
若けりゃ良いってもんでもないですって!
[視線を上司に勘付かれたのか、慌てて否定。
更に誤解を生んだりしたり。]
[木の枝を右手に。
学校用のショルダーバッグを左手に。
月へと向かって歩き出さんとばかりに。]
…………つまんない。
酔っ払いも…みっともない…。
[昨日会った男の顔はよく覚えていない。
なので、気付くこともなかった。
小枝をくるくると回しながら歩いていく。]
ぐちょんっ!
[奇妙な音のくしゃみをして、目を覚ます]
…さみぃ。
ぁー、窓…。面倒くさ。
[目線だけで風の元を探って呟く。気だるそうに布団の外に出ると窓を閉める。外を誰かが歩いていた気がするが気にも*留めず*]
―藍住中央公園―
[色が変わった葉の下に広がる砂。
それに小枝を突き立てる。
ガリガリと音を立てて動かされるそれ。
その後にほんの僅か黒が際立つ。
もっとも、闇に溶けはっきりとは見えない。
奇怪に描かれた模様。]
ふふ…やっぱり、やめとこ。
[興味がなくなり、その上に葉を被せる。]
[ぶるぶると震える携帯電話。
それをぎゅっと握った後、ペケペケとボタンを押していく。
カシャっという音と共に明滅する光。
葉を被せた後だから、意味はなかったかもしれない。]
都市伝説…ね…。
どうせ、伝説にすぎないんだろうけど。
[震える携帯に溜息をついて。
また今日も家へと*帰っていく。*]
いまいち寝た気がしないんだよな……
[制服に着替えながらぶつくさと呟く]
ま、学校で寝ればいいか……
[欠伸を一つしてから学校へと*向かう*]
秋晴れだよなぁ。
天気予報のうそつきめ。
[屋上で大の字になりながら、空を睨みつける。ぶるるとポケットで携帯が鳴ったので、腰を浮かせて取り出した]
カエリニギュウニュウカッテキテ。
それぐらい、てめぇで買えっての。
あー、サボりたい。めちゃくちゃサボりたい。
[しばらくだらけているが、チャイムと共に*教室へ*]
-教室-
マジで?
[椅子の背に胸元を向ける形で座り]
えー、ありえないんだけど!
[向かいに座る生徒と談笑する]
つうかさあ、前もそんなだったよね?
[小首傾げ]
絶対アホだよ、あはははは!
[上体を前屈みにさせ、けらけら笑う]
[4本の足で懸命にイマリを支える椅子を]
イッチー、オールだといつもそんなだよ
[ぎっし、ぎっし、と前足2本、後ろ足2本]
前に、皆でオールした時なんかさ、
開始1時間経たない内に潰れてたし!
[それぞれに重みが掛かる様な座り方をし]
それをマリコが懸命に看病するという…
[にやぁり笑い]
[変わらずに、椅子を前にぐらぐら、後ろにぐらぐら]
でもまぁ…
[暫しの間]
全裸になるのは無いわぁ
[へらりと笑い][ぐらぐら、ぐらぐら]
ホント、其処にマリコ居なくて良かったよね
[前髪をいじくり]
やー、マリコなら笑いはするかもしれないけど
止めようとはするでしょー?
…止められる…訳ないよ、あいつの勢い!
[ぐらぐら、ぐらぐら]
[変わらずに続く談笑を遮るのは]
あっ!…お疲れー!
[教室に入って来た生徒の声]
今日は早かったねー?
チア部、いっつも遅いのにね。
[その生徒に対し、ぐらぐらさせながら言葉を投げる]
いいよね、チア部!
アタシも運動神経あったら入りたいけどさー。
[ぐらぐら]
ゴー! キャンターズ!!
…だっけ?
[小首傾げ][違う、違うと突っ込みが入れば]
あぁ、違う?
…あはははは
[笑って誤魔化した]
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