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[その背が見えなくなるまで立ち尽くし]
[徐に震えた携帯を取り出した]
――。
[かちこちと少しの操作の後]
…そっか。
[何かに納得し、一つの頷き]
[そのまま何処へと*無表情に歩き出す*]
― 住宅街 ―
[つまらなそーに歩いている。
その目は何か面白いことはないかとあたりを探りながら]
ちぇーつまんねーなぁー
[頭の上で手を組んで口を尖らす。
歩くつま先はこぶし大の石ころを器用に蹴飛ばして]
がっこーとか、なくなっちゃえばいいのに。
[ほぼ空っぽのランドセルを放り投げる代わりに、
すっこーんと勢いよく石を蹴り飛ばした]
『ウウウウウウ』
やっべぇぇ!
[石の飛んでいった方向から犬の唸り声。
肩をすくめてすぐに体の向きを変えて]
『ワンワンワンワンワンワンワンワンッ!!』
きたああああっ
[ノラ犬が吠えながら追いかけてくる。
逃げるその表情は、とても笑顔]
うひょぉーっ
あはははっ!おっもしれーっ!
[追いかけてくる犬と離れすぎないように。
けらけらと笑いながら道を*走っていく*]
―ガード下―
[電車が通過する音が耳に響く。
街灯の明かり1つ。
淡い光が広がるも夜は照らしきれずいる。]
………………。
[相変わらず震える携帯電話。
それに手を伸ばすこともなく。
コンクリートに背をあずける。
音楽プレーヤーから流れる綺麗な発音の英語。
それに飽きたのか、ボタンを押せば外国人の声は止まった。]
-駅構内-
ぁー
[胸元に鞄を抱えながらホームへ降り立ち、
流れに押されるようにして階段を降りる。]
うざぁー
[人の波はこの後も続くのだろうか。
終電間際は、其々の理由からか乗客も多い。
波に飲まれそうになれば遠慮する事無く苦い顔をして、
心の内をぼろりと小さな声で言葉に落とす]
[前の人の流れに乗り、前へ前へ。
気持ち程度の料金がチャージされたカードを通し、]
――。
[死んだ魚の様な目で、流され、流され]
――。
[感覚の中の方向に頼り、波を乗り換えて出口へ]
……っは
[夜の涼しい空気に触れれば、
ホッとした様な、心の底からのため息一つ]
─屋台─
[歳の近い同僚と二人、赤提灯の屋台で肩を並べている。]
…だーかーら、笑うなってぇの!
お前なぁ…ひとごとだと思って…。
[ケラケラ笑う同僚が指差すのは、小熊のキャラクターがデカデカとプリントされた、ピンク色の可愛い携帯電話。]
…代換機、コレしかないんだってよ。
だからって、コレぁ無いよなぁ…。
[笑いながら肩を叩く同僚に憮然とした顔を返し、チューハイをぐびり。]
―藍住中央公園―
かーちゃん、おせーなぁー…
[流石に犬とのデッドヒートは疲れたらしい。
公園のベンチにくったりと座ってぼんやり]
ちくしょー
腹減った。
[家に帰ればあるはずのオヤツ。それが今日に限ってなかった]
[耳からイヤホンを抜く。
それを鞄へと片付ける。
電車が通る音が、先程よりも大きく耳へと届く。]
………………。
[ゲラゲラと笑い声をあげている男子学生と目線が合うもすぐに逸らし。
くだらない、と言わんばかりに溜息をつく。]
………………。
[男子学生の声は遠くなる。
視線を正面に戻すと、落書が目に入った。]
かーちゃん頼むよー。
ソダチザカリなんだぜ、オレー
[偉そうに胸を張って、ふんぞり返って。
口をへの字に曲げてみる]
ぐうぅぅ。
[虚勢もほんの一時。
空しく響く腹の虫の鳴き声にまたくったり]
-駅前のコンビニ-
[気だるそうな店員の挨拶に迎えられ]
――。
[商品が陳列された棚の間を颯爽と歩く]
…あった、あった
[止まったのはお菓子の棚の前だった]
[其処からスナック菓子の袋を二つ取り]
あとは、っと
[飲み物の棚まで移動し、紙パックのジュースを掴む]
おっけ
[そして、迷う事無くレジへ]
[しめて、487円のお買い上げ]
…どうも
[代金と引き換えに袋に入れられた品物を受け取り]
[やる気の無い店員による二度目の挨拶に背を押され]
……今日、ちょっと涼しすぎる、かな
[外気に触れれば小さく漏らし、店を出た]
[のさーっとベンチに背中を預け、ぐうう、と身をそらす。
逆さまになった茂みの中に、サッカーボールを見つけて]
よっ、と!
[勢いよく立ち上がる。
すたすたと慣れた手つきで茂みをかきわけて
目当ての物を手に入れてしたり顏]
っと、よっ、よっ、っと
[とんとんと小気味良くリフティング]
-商店街-
[駅前から歩き、歩き]
[足はやがて商店街へと踏み入っていく]
あ、イッチー?
アタシ、アタシ。イマリだよ。
チケットありがとね。
すんごくよかったよ!
[携帯を耳に押し当て、にかにか笑い]
[手にはビニール袋を携えて歩き続ける]
またチケット回せたら、御願いね。
凄く助かるんだ、ああいうの。
[電話の向こうにお礼を言いながらも]
[本日の話題で気になっていたスナック菓子]
じゃ、また電話するね。ばいばーい。
[それの味が気になって仕方が無い]
[そんな心など関係無く、足は商店街から出る頃合]
-商店街→藍住公営住宅付近-
-藍住公営住宅付近-
[携帯をポケットにしまい込み]
[矢張り気になるのか、ビニール袋をそっと開き]
――。どんな味するんだろ。
[中の袋を覗き込みながら、にまにま]
[前を見る事無く、感覚だけで歩き続ける]
2種類買っちゃった。
[パッケージにはバターソルト味と。
イタリアンピザ味、と明記され欲望に対し手招きする]
ふふふふ
[袋から顔を剥がし、前を見て歩き出す]
[視界は中央公園の林を捉え始めるだろうか]
-藍住公営住宅付近→藍住中央公園-
−藍住中央公園−
さむい…。雪でも降るのかな…?
[こてり首を傾げ空を見上げて、首に巻いたマフラーの端をきゅっと掴みぶるっと身震いをする。
リフティングに夢中になっている少年に気づきしばらくじーっと見つめ]
うわぁ。小さいのに上手…。
[ぽつり呟きまた空を見上げ、白い息を吐く。]
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