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>>3:52
そっくりと判断するのは誰?
人間だ。
結局は、全て判断するのは人じゃないか。
[泣きそうな顔で言って、腕を身体の横へ伸ばす。
拳を開くと、石が音を立てて床にはじけた]
せんせー。
レンからの連絡はまだ?
[何のことではないように言う。
その口許は、にやりと笑っていた]
[笑うジュンタ>>3を見下ろして、愉快そうに笑う]
せんせーのことが欲しいって言ったのは、誰かの命令じゃないし、イヴを手に入れるためでもないよ。
たぶんね。
[伸ばした手に蝶が止まり、それに口づけると小さな機械音が響いた]
遅いよレン。
誰が仲間なのか位、最初に教えてくれなきゃ困る。
[やがて準備が整えば、レンという名のロボットが企んだように、世界は変わってゆく。
その詳細なプランを、ハツネは知らないのだけれど]
私の願いごとは叶わない?
[箱の中から取出した、ハート型に折られたメモ用紙。
開くことなく、胸ポケットに仕舞った]
……ああ、あったね。
せんせー、パソコン借りるよ。
[肩に止まり、ホタルのように淡く光る蝶に頷いた。
入力するのは、ネギヤのオムライスにケチャップで書いてあった一文]
『歩き疲れても、まだ散歩の途中』
人はこういうとき、『何分経過したのか』なんて思ったりするんだろう?
悲しいことに、私は秒単位でわかってしまう。
[そんな話でオトハやユウキの気をそらしている間に、どこぞの配管工が1UPする効果音が響く]
32秒。
せんせーのパソコンも壊れちゃうんじゃないのこれ。
[研究所の明かりが消え、闇に笑い声が響く。
非常用電源が作動するまでの数秒間で部屋を抜け出して廊下を進んで行った]
―→隔離室―
[ローファーの音が廊下に響く。
一度も行ったことがない場所なのに、知っているかのように迷いなく歩いていた]
ロボットも案外便利かもね。
データがあればどうにでもなる。
[扉は易々と開いた]
やぁ、ネギヤさん。
ご飯残したら作った人に怒られますよ?
[男の背中に声をかける]
[蝶が舞い、止まる先でデータを収集している。
振り向いたネギヤの手に銃を認めると、ハツネは逃げた]
……アバヨ!
[逃げようとした瞬間の閃光。
恐る恐る振り返った。
倒れているネギヤと、更にその先に二つの影]
ロボット?
[アンの絶え絶えの言葉が耳に届く]
……助けてやろうか?
[靴が浸る液体が何なのか、それはどうでもよかった。
ルリとアンを見下ろす形で、無表情に立ち尽くす]
私の邪魔をしないって約束するなら、せんせーに頼んであげるよ。
[答えを待たずにアンを抱え上げようとした。
手も足も、血に滑る]
ルリちゃん手貸して。
背負って運んだ方が早いと思う。
さぁ、どうだろうねー。
[よいしょ、と立ち上がって、邪魔そうにネギヤを避けていく]
あの人、死んでないよね……?
[口先だけ]
ルリちゃんと繋いだら、爆発するんじゃないか?
[さっきの光はルリの仕業なんだろうなーと思いながら。てくてくと]
ああ、そうだルリちゃん、ごめん。
ブレスレット壊れちゃった。
[アンを背負っているから、手首を見せることは出来ず。
階段に難儀しつつも、検査室まで百万馬力で頑張るハツネであった]
ブレスレットが、私を護ってくれたのかもしれない。
……もう一つ謝っとこうかな。
ルリちゃんを捕まえるよう仕向けたのは私。
[検査室の扉をくぐる前に、ルリに微笑んで見せた]
壱乃宮せんせー、ユウキ先生ー。
アンさん大変だから助けてあげて。
[背負ってきたアンを診察台に寝かせ、汚れた制服を眺める]
邪魔されそうだったから。
[顔を見ずにルリ>>35に答え、長い溜め息を吐きながら椅子に*腰掛けた*]
「記憶データあるじゃない?あれ入れてバグるのって容量の問題らしいよね。この前メンテナンス行ったら、その話で盛り上がってさー」
レンがそう言ったのは、公園から駅までの道を歩いている時だった。
イヴに関連することを雑踏の中で話すことは、いけないことのような気がして、緊張したものだ。
「そうなんだ」と答える私の声は、小さかったように思う。
「私達と製造日近いのに、会っちゃダメって言われてた子いたの覚えてる?」
商店街を歩きながら、レンは言った。
「ああ。あの人、私より高いヴァイオリン使ってるらしいじゃん。むかつくー」
「あの子も誘ったからよろしくね。イヴを捕まえるぞ大作戦」
その時、私はレンが何を考えているのかわからなくなった。
>>43
え、何?聞こえない。
この血まみれの手で口こじ開けてオブラートに包んだ苦い粉薬飲ませればやる気が出るって?
[ハツネは、アンを巡る喧騒をぼんやりと眺めながら、夏のことを思い出していた]
―立花家離れ―
[本来なら立花家の人間の為に作られた、防音設備の整った離れ。
音楽の才に欠けた子ども達に期待することを諦めた家主は、ロボットであるハツネにその場を惜しげもなく与えてくれた。
そこに、レンという女子大生が訪れるようになったのは梅雨明け直前の頃からだった]
『ハツネ、あなた記憶データ上手く認識しなかった子なんですって?そんなイヴの子、初めて聞いたわよ』
……でも、普通に生活出来てるし。
[それはハツネの最大の負い目だった。
口篭もるハツネを、レンは観察するような目で見つめた]
認識すると、どんな風になるの?
[ハツネの質問に、レンは憐れみの目を向けた]
『一年前のことを思い出すのと同じように、十年前のことも思い出せる。人間は、昔のことはおぼろげらしいけど、私達は、はっきりくっきりと』
[他のイヴの子ども達が問題なく認識する量の『記憶』すら、ハツネは自分のものに出来なかった。
それは研究者達を悩ませたが、それでもハツネは破棄されることなく、可能性を試されていた]
[そんなハツネに異変があったのは、立花家に来てすぐだった。
大婆様に顔を見せ、次いで愛犬を紹介されたとき、その犬に追いかけられた小さい自分の姿が思い出されたのだった。
その幼子は膝から血を流し泣いていた。それはハツネにはないはずのもの。それでも、その子は自分であると認識していた。
その話は誰にもしなかった。これ以上、例外を増やしたくなかったから]
誰の記憶。
[ハツネの呟きに、レンは意味ありげに笑って答えた]
『記憶の圧縮が、今の有力策ね。小さなイヴの子を作るの。その子にある程度の記憶データを飲み込ませる。定着した頃、その子のデータをまた他の子に認識させる。すると、最初から数年分のデータを入れるよりも僅かに軽くなる。
イヴの七不思議の一つ』
私は、目覚めてからあったこと全部忘れてないよ?
『それは、過去の記憶がない分じゃない?そのうち忘れるわよ。ここからが本題。ハツネ、あなた長生きしたい?』
『望んでも無理よ。いずれ私達の記憶は取り出されて他の子に引き継がれる。
それで私考えたの。イヴのコピーが出来なくなればいいんじゃないかって。譲渡先がなければ、私達は用なしにはならないでしょう?』
[ハツネは、おかしな話だと思った。
ロボットはおろか、家庭用のPCの仕組みもよく知らない自分がおちょくられているのではないかと思った]
イヴが居なくても、イヴの子や、孫をコピーすれば量産出来るじゃないか。
『バカね。それが出来るなら、どうして今までやらなかったの?
ロボットとしての知識を持たせたイヴをコピーするのが手っ取り早いのに、今でもそれは不可能でしょう』
[レンの発言の真偽はともかく、自分の寿命がそう長くはないだろうというのは以前から考えていたことだった。
これまで生まれたロボット達の最高齢を考えればわかること]
運命に抗うのも面白いかもしれないね。
[それは、好奇心に近かった]
レンの言う所の、『イヴを捕まえるぞ大作戦』。
私とハツネとの接触はないまま、作戦は決行された。もしかするとハツネは私のことすら知らないのかもしれない。
レンは私と違って何の特技もないと思っていたが、そうではなかった。
ハツネのヴァイオリンケースには様々な細工が施され、レンは遥か遠くから事を成そうとしていた。
私がしたことと言えば、蝶の種類を決めることくらいだ。
アゲハ蝶を提案すると、無邪気な笑みが返って来た。モンシロ蝶でもシジミ蝶でも蛾でも、何を言っても同じように微笑んだのだろうけれど、私は嬉しかった。
「レンはどうして私を誘った?ハツネがいるなら、私は要ら……」
要らない、と言いかける語尾に、「生まれたときから傍に居たんだもの」とレンの声が被さった。
それは、否定も肯定も必要がないというような声音だったので、私は黙って見ていることにした。
[捨てたはずの石を拾い集める。
ルリに貰ったブレスレットのなれの果て。
手の汚れごと水道でゆすぎ、それをルリへ差し出した]
お守りなんだろ、これ。
[とりあえずルリは大丈夫そうだと判断すると、立ち上がり廊下へ向かう]
せんせー、あとでこっちも手貸してよ。
[擦れ違い様に言って、ホストコンピュータのある部屋へ]
レンは何を探してるんだ?
イヴに何を望んでる?
[モニタを眺めるが、表示されている内容はさっぱり理解出来ない]
なぁ、レン。
ありもしない記憶を、自分のものだと思い込むのは気味が悪いよ。
犬に追いかけられただの、弟と一緒に迷子になっただの、どこの誰の記憶だ。
これがバグなら、私は生まれた以後の記憶しかない方がよっぽど清々する。
そうなっても破棄されない道筋は、ありそうか?
[傍らの蝶を通して、声は届いているのかいないのか。
反応はない]
―自室―
何でもいいとか一番困るんだよ。
[ぶつくさ言いながらヴァイオリンケースを抱え、すぐさま廊下へ。
コンピュータ室の前で立ち止まり、一度検査室に向かうことにした]
オトハさん、何か聴きたい曲ある?
言ってたじゃん、波長が合うって。
弾けるよ。
[何でも、とまでは言わなかったが、笑みを浮かべ]
何を夢見てるの?
[言いながら、ケースの中から愛用のヴァイオリンを取り出す]
しかし残念ながらここからじゃ届かないんだな。
「『夢路より』ですって。弾ける?」
レンがモニタから視線を外し、悪戯っ子のような笑みを浮かべながら訊ねて来た。
「もちろん。でもハツネが弾けるなら私が弾く必要はないんじゃないのか」
「いいじゃない、たまにはこういうのも」
それだけ言うと、レンは椅子に深く腰掛けて瞳を閉じた。
パソコンに音楽聴かせるなんて初めてだよ。
[くすくす笑いながらコンピュータ室へ戻る。
窓の外を見ると、いつの間にか吹雪はおさまっていた。
冷却ファンの音だけが、室内に低く響いている]
今日は、オトハさんの幸せを祈って弾くとしますか。
[楽譜を思い出し、その通りに演奏をする。
離れた蝶から、もう一つの旋律が響いていることにも気付かず。
場合によっては間違えたフリをすることも出来たけれど、今回ばかりは機械的に正確に]
[終演後、コンピュータに向かって、丁寧に頭を下げた]
――で?
[何も変化のないモニタを渋い顔で見つめる]
キーボードを叩きながら、レンは冷静に言う。
「イヴの子がヴァイオリンと相性がいいのは、博士がヴァイオリンを好きだったからだと思うわ。ロボットの第六感も捨てたもんじゃないのよ?」
「で?」
「ヴァイオリンの音色が一つの鍵」
レンは、楽しそうな笑みを浮かべた。
“イヴが居ないということがわかった”
[レンの言葉を鸚鵡返しし、聞こえて来たスリッパの音に振り返る]
壱乃宮せんせー。
イヴの寿命って知ってる?
博士も死んでるんじゃないの?
って、もしもーし?
[地下街の携帯電話状態に音声がぶつりと途切れた蝶をゆさゆさ]
>>97
……ロボットの使い捨て事情というものを、レンに聞いたんだけど。
何十年も使われているイヴの子が居ないのは、長持ちしないからだって。
[掻い摘み過ぎて要領を得ない]
>>101
君、短命なんだよ。何か問題でも?
とか言うなボケ!!
[ヴァイオリンで殴りそう]
イヴの量産が止められれば、今居る私達が大事にされるよねって、そういう話で、イヴのことを。
>>106
生きていたいんじゃない。
必要とされたいだけ。
ロボットは、誰かに必要とされなきゃ意味がない。
その上でなら死ぬことは厭わない。
言ったじゃん私。命令があればなんだってするって。
[俯いて、しばらく沈黙してから言葉を零す]
……壱乃宮せんせーに必要とされたいんだって言ったら、笑う?
[指先でジュンタの手に触れて、苦笑を零した]
せんせー。
悪いことした子はちゃんと叱らないとダメだよ?
わかってないでしょう。
イヴも、イヴの子も、居なくなっちゃえばいいって思ってたんだよ。
な、なんて悪どい……!!
目撃者いるよ目撃者!
[驚愕の表情。>>113問いには小さく頷く]
スパイを捕まえたら、欲しいものをくれる。
>>115
私のこと暗示してないかそれ……?
[ヴァイオリンと弓をPCデスクの脇に置いた。
渡されたメモリと入れ違いに、胸ポケットからハート型に折られたメモ用紙を取り出す]
“いちのみや先生”
[真面目な顔で、ピンクのラメラメで書かれた文字を読み上げて紙面を見せる]
>>120
こういうときは、人間は物じゃないんだから!って教えないとダメだって。
[触れられた手にくすぐったそうに身をすくめて、笑う]
ちゅーしてみる?
ロボットとしてみる?
[すごい楽しそう]
>>123
な、に……
[ツッコミを入れるのは間に合わず]
わー!!
何それずるい。何で飄々としてんだ!
[顔が離れてから叫ぶ。
赤面機能があったなら、真っ赤な顔をしていただろう勢いで叫びながら抱きつく]
せんせーのばかー。
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