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>>12
こういうこと。って?
[どういう事なのだろうか?
目の前の人の、真剣な顔を見ながら考える。人が消えていくこの状況の事を言っているのなら]
違う。
お母さんが、ずっと一緒に居てくれたら良いって思っただけだよ。
せっかく、あっち側から戻ってきたのに。
お母さん消えちゃった。
だから、またお願いしようと思ってお祭りにきたの。
でも、お母さん戻ってこないよ。
みんな消えて行く。
どうして消えていくのかな。ずっと一緒にいられないのかな。
[エビコの目を見ながら、そう言葉を続ける。感情的ではなく、ごく穏やかに静かに]
お月様は私の願いをきいてくれたんじゃないのかな。
どうしてみんな居なくなっちゃうの?
誰が連れていっちゃうの!?
[最後の言葉だけは、叩きつけるように口にした]
[グンジの言葉>>21が聞こえると、ふっと我に返った]
え?
[答えを探すように、頼りなく視線を彷徨わせる。エビコに『月と何を話したか?』と問われれば、黙って俯いた]
>>24
生き物は自然に還る。それが、せつり……。
[グンジの言葉を繰り返す。それは難しかったけれど、何となく理解出来る気がした]
でも……。戻ってきたよ?お母さん。
[だけど。結局は消えてしまったのだ……と思い至って。口を噤んだ]
[エビコの問い>>39に、じっと彼女の顔を見返している。あちらとこちらが曖昧なこの空間が、やがて引き裂かれる予感がした。その時、自分はどちらに居る事を望むのだろう。あるいは、既に、戻るか行くか、決まっているのか]
私は……。
[口を開こうとした瞬間、ホズミの明るい声が聞こえて]
[エビコがやわらかく笑って指差す方を見る。炊事場からは温かくて良い匂いがしていた。席を立つエビコをぼんやり見送りながら、彼女が触れてくれていた手首を撫でる]
どくどく、いってる。
[しばらくそうやっていたけれど、やがて長く息をついて。ゆっくりと立ち上がり、炊事場へと足を向けた]
[エビコに挨拶を返されて振り向く。彼女の笑顔だけはいつもと変わらない。何となくつられて微笑んで、こくんと頷いた]
ありがとう。
[口をついて出たのは、何故かそんな言葉]
[ホズミは豚汁を勧めてくれたけれど、食べる気にはなれずに、ゆっくりと首を振る]
ごめんなさい。私……。
[俯いて、近くの椅子に腰掛ける]
みんな、もしかして。
待っていてくれるのかも、しれない?
一緒に行こうよって。
[心臓に手をあてる。どくどくいってる。これは生きてる証じゃないのだろうか]
でも。イマリちゃんもあったかかった。
どくどく、してたのに。
[背中にしがみつかせてくれた、庇ってくれた少女を思い出す]
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