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― 夏祭り会場 ―
あー、かき氷ちょうだい。
ブルーハワイのね。
[赤い「氷」の字が鮮やかなのぼり翻る屋台にて、
かき氷を買い求める男子学生の目の前で、青いシロップがなみなみと注がれた氷の山ができあがる。
その支払いを済ませた後、かき氷を口へ運びながら、
男子学生は、夏祭り会場内をぶらつき始めた]
んー…… つめてぇぇぇぇぇ。
[至極、幸せそうだ**]
―夏祭り会場―
あー、この雰囲気は変わらないわねえ。
毎年これを見ると、帰ってきたーって気になるわ。
[笑みを浮かべて、周囲を見渡す女がひとり]
夏休み、無事に取れて良かった。あのクライアントのおかげで、あやうく…んん、愚痴はナシナシ。
お休みだもの、お祭りだもの。仕事のことは忘れて、のーんびりしましょ。
みんな来てるのかな、アンちゃんとか、ムカイくんとか…。
[あてもなく会場をうろうろ**]
あーん、靴どこー?
[自宅の玄関で、自分の靴を探してばたばたしていたが、暫くして]
よかったー、見つかった。お祭り用に新しい靴買ったのに、見つからなかったら凄く悲しいもん。それじゃおかーさん行ってきまーす。
[真新しい靴を履くと、元気よく家を飛び出して行った**]
あぢー あぢー。
こう暑いと眠くなるなぁ、俺ってそういう体質なの。
! あ、おぅ、アンじゃん。
ひさしぶり。
なにぃ、宿題の問題集<72>ページが手つかずだって……
……いや、信じらない じゃなくて。
ちゃんと現実をみなさいって。
[眠たげな顔でふらついていると、女学生と出くわした。
その女学生アンの話へ耳を傾けて]
え、俺? 終わってるわけねーじゃん。
だいじょーぶだいじょーぶ、今年もミナツのうつさせてもらうからさ…。
[アンと別れ、また彷徨いだす。
どこかでどどめ色がかったかき氷を見かけたなら、つかのま目が覚めた様子になっただろう**]
[知った声が聞こえて立ち止まる]
あらー、ミナツちゃん!ただいまただいま、一年ぶりー。ねね、背伸びたんじゃない?
みんな元気?
へえ、ムカイ君とンガさん来てるんだ。
ンガさんに会う前に、いっぺんお化粧直しとかないと。何言われるかわかんないわ。
あっはは、こっちの話。
学生の子たちは、宿題終わった?
今年の盆踊りって、いつもと違って、50年前の何とか踊りを復活させるんですって?
あたしはみんなの見ながら適当に踊るわー。
ん、じゃあ、もうちょっとブラブラしてるね。また後で!
[他愛ない会話の後、手を振って別れた**]
─ 夏祭り会場 ─
[じいいい、と。
祭り独特の空気と賑わう様子を暫く眺めていたが。]
─────みんな、楽しそう。
[ぽつり小さな声の呟きと共に、仄かに微笑んだ後。
横切った女性の鮮やかな格好が目に入り、自分の服装と見比べた後。]
…浴衣、いいな。
きがえてくれば、よかった。
[眉を下げ、残念そうな声を零した。**]
今年もよろしくお願いいたします。
[両隣の屋台の主に挨拶を済ませた後、[懐中時計]占いと書かれた屋根の下に潜り込む]
今日の占いが当たる確率は<70>%…ふむ。
おや、そこの若い方、悩んでいますね。
[通りがかった人影に声をかけ、唇の端を持ち上げた**]
[ヒナと暫く話をしていた>>8]
へっへー。ちょっとだけ大きくなったよ。身長も伸びたけど、それ以外もちょっとだけ大きくなったよー。
[スタイルのいいヒナの胸をちらりとみる]
ンガムラさん?あの人、変なカキ氷持ってたよー。
宿題…まあぼちぼちって所。あたしだっておばかなのに、アンちゃんもムカイくんも宿題写させてっていうから、やっとかないとさぁ。あー、わかんないとこあるから、後でリウちゃんに教えてもらお。
へえ。50年前の踊りかー。今とは随分違うんだろうなあ。それじゃヒナねーさん、またねー。
[手を振り返してヒナと別れ、暫く一人で祭りを見ながら歩く。
懐中時計占い?なにこれ、どうやって占うんだろう。
[>>11の看板を笑いながら歩き去る。カランコロンという下駄の音も聞こえる中、真新しい靴ですたすたと**]
― 懐中時計占い屋前 ―
運命の女性ってどこに居ますか?
[薄いヴェールを被った女性に、右手を差し出す]
たまの里帰りなのに、母親の第一声が「お見合い」ですよ。
気が休まるどころか疲れます。
[大げさに肩をすくめて見せる。
頭上では、蝉がじわじわと鳴いていた*]
んんー、あっれ、ヒナねーちゃんじゃん。
……帰ってきてたんだ。
[みとめた人影に対し、前よりちょっと綺麗になった? などと内心に浮かび、照れ臭そうな表情になれども、
そんな思い、素直に口に出せない年頃か。]
[蝉の声響く中、空になったかき氷の器をゴミ箱へ落とせば、先ほどより幾分か、風が涼しくなってきたようにも感じられた。**]
うあああつううううい!
[うだるような暑さに悲鳴をあげながらも
人の流れに沿って歩く]
……でも、この時期には帰ってこないと
忘れそうだからね。
[そうして歩いているうちにかき氷屋を見留めて]
あ、ちょうどいいところに!
かき氷ちょうだいかき氷。
みぞれ練乳にバニラアイスも乗せてちょうだい。
[かき氷の一番の特徴である
さっぱり感など無視した*注文をした*]
え…?
…あ、アンちゃんも、きてたんだ。
うん、図書委員の当番、だったから…学校から、そのまま、きたの。
…うん。浴衣、いいよね。
おうち帰って、着替えてくればよかったな、って、思ってた、とこ。
……あれ?そう、いえば。
アンちゃん、宿題、もう、終わったの?
…え…ダメ、だよ。ちゃんと、自分で、やらなきゃ。
───うん。私でわかるところは、おしえてあげられると、思うから。
一緒に、がんばろ?
─うん、それじゃ。また、あとでね。
[声をかけてきた級友と次の約束をしたあと、手を振って別れた。**]
― 懐中時計占い屋 ―
いらっしゃい。
あら、ここは手相占いではないのよ?
[差し出された右手をテーブルに並べられた懐中時計に導いて]
あなたはどの懐中時計がお好みかしら。
選んでいただける?
これね。
うぬー…ふんっぬ。
[選ばれた懐中時計に念を込めると、キリキリキリと龍頭を回し始めた]
む、むむん。たあっ!
[ガツンと文字盤を表にテーブルに置くと、眉間にしわを寄せながら、長針と短針を指でなぞる]
…[10年後]。
[村長さんち]で出会ったその人が運命の人になるかもしれないわ。
いやぁ、話のタネでもとね
何か面白い話はあるかい?
[雑談した後、ネタはあったか。
別れ際には軽く手を振り、
またカラコロと下駄を鳴らす。]
[額の汗をぬぐって空を仰ぐ]
まったくもう、なんで着物屋の息子がネクタイなんてしなきゃいけないんだか。
[祭りの賑わい、眺めながら。
浴衣の人影を、つい目で追ってしまう]
あ、帯曲がってる……
[つぶやけども手は出せぬ。
少しだけ唇を尖らせた]
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