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[夢を、見た]
[目を覚ましたくないと、
覚ました所で謝らなくてはいけない人はいないんだと、
会いたい人がいないんだと、小さな自分が駄々を捏ねる夢]
………っ
[どのくらいその夢を見ていたのか。
ふっと軽い風が小屋の中を吹き抜けて。
目を閉じた夢と現の狭間で感じる懐かしい、2つの気配]
(……オッサン……)(……親父……)
.
うん、カレーにしよう。
カレーはいいな。一晩寝かすと美味いし。
[棚からカレー粉やスパイスを引っ張り出して、チキンカレーを作り始める。]
サプライズでプレゼントしたあれを借りて使ってもいいんだが、まあいいか。
匂いにつられて起きてこんかなぁ、ふふふん♪
[最後はあんなに殺気立っていたのに、
今感じるこの温かい雰囲気に胸の奥がきゅっと痛くなる。
どこかから、礼を言う声が聞こえた気がした]
(オッサン、オッサン。礼なんか言うなよ。
ごめん。ごめんなさい。ただ、助けたかったんだ。
………願わくば、オッサンの罪が全て許されて、
義姉さんと穏やかに眠れますように。
オッサンの辛い思いが、全て全てなくなりますように)
[必死でどこか境界を越えて伝えるように、願う]
[願いの言葉を繰り返しているうちに脳が覚醒を告げた。
瞼の裏には陽の光が差し込んできて。
全部全部、悪夢であってほしいと、切なる願いを込め]
[目を開けて、そこに写るのは眠りに付く前と
なんら変わりのない小屋]
……夢だったら、良かったのに。
ついたばかりで、俺が親父のカレーを噴いて。
[ぽつり、と呟くと盛大に腹が鳴る。
気が付けば、どこからか漂ってくるカレーの香り]
せんせ、かな?
[心配をかけたくないと、こきこき痛む体を動かして、
ゆっくりと管理棟の方へと向かう]
[カレー粉やスパイスが混ざった材料を熱した後、ブイヨンを加えて一煮立ち。
炊事場に、カレーの匂いが立ち込めていく。]
カレー作るの、何年ぶりだっけなぁ。
[皿に少量取り分け、味を見る。]
中辛ってところか。
[かちゃりと扉を開けて]
………おはよ、ございます。せんせ
[低く疲れたような声で入ってくる。
ふと炊事場に目をやると]
…………っ
ちょ、ま、え、えええええええええ?
え、え、え、
[炊事場からちらほら見える人影に、思わずそちらまで駆け寄り、
目と口をまん丸に開いて腹の底から叫んだ]
そ、そこで何やってんだよ、クソ親父!
え、ちょ、生き返ったって、そんな、親父無茶な。
[どこか浮ついた様子で親父の側までいくと、
必死で傷口を押さえたはずの箇所をぺたぺた手で触り]
………本当だ。足がある。
[ぼそり、と呟いた。
見る見る浮かぶ笑みを抑えようとしながら]
てか、なんで? あ、ま、それはいいか。
な、な、他の皆は?
今ちょっとカレー作ってるとこだ。
カレー食いたいだろカレー。
[ちらと背後の鍋に視線を送る。]
いやぁ、いい顔見たなぁ。
生き返ったかいがあったあった。
ん、備前さんはさっき目ぇ覚まして何処かに行った。
他は…うん、まだわからん。
なんでかはおれに聞くな。おれだって知らんよ。
[ゆるゆる首を振った。]
強いて言うなら、あれかね。
色々未練たらたらだったからかもしれんわ、おれ。
おっと、カレーが焦げる。
ほれぼさっとすんな。皿用意しろ。
[鍋の方へ向き直り、中身をかき混ぜ始める。]
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