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ありがとう。
……ひとつだけ、行きたい場所があるんです。
付き合ってくれますか?
お言葉に甘えて、もう少しだけ。
[微笑んで、合わせた目はゆっくりと窓の外に向く。
薄い潮の香りが漂う方角。
視線の先は、海を示していた。]
/*
[和真くんの存在アピールを見た。手を振っている。]
忘れ物設定、わたしも右往左往してた…w
大体の輪郭はあるのだけど、ここと定まらない感じで。
そうこうしているうちに菊子ちゃんのロールが。
なるほど狐さん……!納得でした。
― 海辺/灯台 ―
ここから、上にのぼれるんです。
多分、開いてると思うんだけど―― 開いた。
[階段の前扉が施錠されていないことを確かめると、
とんとんとん、とリズミカルに外部階段を上る。
時折振り返って、手招きしながら。]
昔はこんな色だったのよ ね。
今の真っ白な灯台に慣れちゃうと、びっくりしちゃうな。
……10年前は、灯台守のおじさんにお願いして、
よく此処に登って、海を見てたの。
[階段を上りきると、急に風が強くなる。
小さな灯台だから、展望場は然程広くない。
うーんと伸びをして、省吾が上がり切るのを待った。]
にほん ご
中学生の頃の思い出よりも、小学生の頃の思い出ということにした方が、記憶が薄れていることに説得力持たせられるかなあと思った、が正確。6年間の何処にポイントを持ってきても良い分、齟齬を生み難く自由度があるかなという意味でした。
/*
だいじょうぶ…!
此方もお待たせして申し訳ないのです。
纏まっているようで纏まっておらず箱前でうんうん唸ってしまった。
お付き合い頂いているのは此方なので、謝ることないない。
ゆっくり休んで下さいね。
わたしも進められるところまで進めて休みます。
と、先にこっちにお返事。
ね。良い景色でしょ。ちょっとした穴場だったんですよ。考え事やお昼寝に最適で。
……、…、大人の男性には少し狭いかも知れません ね。
[大変そうな省吾を見て瞬いた。記憶より多少は狭いがまだまだ使えると思ってしまうのは、自分が余り成長していないことを認めるようで複雑だ。
手摺沿いにぐるりと廻り、丁度今居た場所の裏側へと歩いて行く。記憶違いでなければ、目的の物がそこにある筈だった。]
………これです。
多分、これが最後の欠片。
[見詰める視線に自らの視線を合わせて、指し示す。
一見おみくじを結ぶかのような形で、手摺に結ばれたもの。
地上からであればハンカチか何かかと見紛うかも知れないそれは、ただの紙片。]
…一緒に来て頂いてナンなんだけど、
本当にそんな、大層な物じゃなくって ね。
[そっと開いてゆけば、数ブロックに分かれた枠と文字とが印刷された紙だと分かる。
学校や職場でよく使われるごくありふれた中質紙。]
見たことありますか。これ。
………進路用紙。
何になりたいですかー、高校や大学の展望を自由に描いて下さいって。
…これ、父と母が亡くなってから一週間後が提出期限だったんです。
[第一志望、と書かれた部分に指で触れ、撫でた。
繰り返し、消しては書き、消しては書き。
志望欄が消しゴムで擦れて、灰色に黒ずんでいる。]
――それ で。
少し考えようって思って、此処に結んでおいたの。
本で調べたり、意見聞いたり、色々なことを考えた末に、結局第二志望だけ堅実な進路を書いて提出したんです。第一志望は空白のまま。
[眉下げて、少し困ったように笑う。]
“刻”に行って、欠片を見つけたから思い出したんです。
ずっと描いてきた夢を、本当の夢を描くことを諦めてしまった日のこと。
だから、
[バッグから取り出したシャープペン。
すらすらと動かして、第一志望を書き綴る。
ウサギに誘われて10年前の世界を垣間見ても、本来の時間は戻せない。
今はもう叶わぬ進路だが、書くことそのものに意味があった。]
………でーきた。
…こうやって、ここを埋めに来たの。
[もう一度掲げ持って、傍らの省吾にも見えるように。
第一志望に確りと文字が刻まれた進路希望用紙を、瞳細め満足げに見詰める。]
これで私のワスレモノは全部です。
[紙片は折り畳んで元通りに結んでおいた。
未来の筆記具で書かれた文字は直ぐに金色の砂になって零れ落ちてしまったから、過去の自分が目にすることはないけれど。
光の粒が落ちると同時、胸の痞えもすっと落ちてゆく心地がした。]
わたし一人だったら、見付けられなかった。
正直に言うと、此処に来るのもちょっと怖かった、から。
[すうっと潮風を吸い込んで、細く長く吐き出し。
晴れやかな笑顔で、省吾に微笑みかけた。]
省吾さん、…ありがとう。
/*
そういう元気なお婆ちゃんほど100歳過ぎても生きていたりするんだよ!
と、横槍入れつつこんにちは。
色々しながらなので低速ですけれどもー。
合流ログ確認しました、お疲れ様!
/*
菊子ちゃんこんにちはー。
ところで窓の外、雷雨と風が酷くてがくぶるです。
いや雷はひゃっほう出来るんですが、雨は嫌だー。
戸締りしてこよう。
……うん。
[堅実な道を選んでから、幾年月。
写真は趣味として続けては来たが、本気で目指そうとしていた夢は、あの日以来口にすることなく過ごして来た。
夢の破片が風に乗り碧海の波間に紛れるのを見送って、「良かった」という声に首肯した。]
知ってのとおり、こうして平凡な会社員になっているわけ ですけど。でも、後悔はしてないんです。
「刻」に――省吾さんに、出会えましたから。
個展の誘いを貰った時に、夢が またほんの少し動き出したの。
切欠をくれた省吾さんに一緒に来て欲しかった。
聞いて欲しいって思ったのは、わたし なんです。
[最初に画廊に赴いた日と同じように、省吾は自分の一人語りも厭うことなく話を聞いてくれた。知り合ってから長い年月は経っていなくとも、「刻」も省吾と話す時間も、今の自分にとってはほっと出来る場所なのだと。
小さな声で紡ぐそれは、自分で良かったのかという言葉への返答にもなるだろうか。]
[頬を叩く音に瞬きして、それから省吾の言葉を聞く。
省吾が向き合う事を恐れたものを自分は知らない。
それでも、真摯な感謝の言葉を向けられたなら、話に聞き入る真剣な眼差しがほんの少し和らいだ。心がほわりと温かくなる。]
…そっ、 か。
少しでもお役に立てたのなら、嬉しいな。…嬉しい。
[時計の針が進む音。
自分の手元に時計は無いのに、どこかで何かが動く音。]
…―――、
[差し出された手を見詰め、
それからふわりと微笑んだ。]
はい。
[合図のような右手に、自分の小さな手を重ねて。
遠慮がちに、ごく軽く握った。
何となく顔が上げ難くて、灯台の階段に目を向けてしまったけれど。]
/*
と、戻る体勢は整ったかなー、というところ。
[ほ、っと胸を撫で下ろした]
行ってらっしゃいの方は行ってらっしゃい。
わたしも雑事をあれこれ、少し離席がちになります。べ、別に逃げたわけじゃ(ry
会社員 ロッカは、周囲の反応にむせた。[栞]
会社員 ロッカは、ちらちら見せられた柏餅にうず……うず……。[栞]
/*
うずうずしていたら柏餅の由来がwww
美味しいので何でも良いです(ぐっ
5個は多い気がするけど大事に嬉しそうに食べるんだろうな有難うー。
ヂグ小父さんこんばんはー。
省吾さんも御帰りなさい。お返事感謝なのでしたっ。ちょっと待って下さいね。
……あ
[省吾からのお願いに、ぱちりと瞬く。]
はい、勿論。
あ、だったらこの間紹介したお店、どうですか。青海亭。
わたしこそ、お世話になってるんだから奢らせて下さい。
[とん、とん、と、上ってきた時よりも少し遅めの音を響かせながら、承諾を返した。
戻ることが出来たなら、話すことは幾らでもある。そんな気がした。*]
/*
ヂグ小父さん、ロールお疲れ様です。
何だろう、少し泣いた。
灰でもラブコール送っていたけど、いいなあ。素敵。
後は兎さん待ち…に、なるのかな。
正座待機。(柏餅もぐもぐしながら)
/*
祐さん、ウサギさん、お疲れ様ですー!
さらっと海辺に出て、そこからどこかの時間軸飛ばすのが自然かな…。
みんなの無事を確かめたいところだけど、合流してあれこれ…は出来なさそうだ。時間が敵。
[響き渡る鐘の音。
廻る、世界。
既に経験していても、この感覚は早々慣れるものではない。急な回転から投げ出され、思わずぎゅっと目を瞑ってしまったけれど、今度はもう――大丈夫だと、分かっている。]
……ただーいま。
[白波が“現在”を刻む砂浜で、
見慣れた白亜の灯台を見上げ、瞳細めた**]
/*
日向子さんお疲れ様ですーノシ
またご一緒出来ましたら宜しくお願い致します。
〆楽しみに見守る姿勢。
菊子ちゃんありがとうありがとう(*ノノ)
来てくれる優しさがうれしい。勝手に葉書押し付けたのに←
何か書けるといいな。もそもそ。
/*
ロールに煮えつつ、先にご挨拶を。
再同村叶った方々はお久しぶりです、初めましての方は初めまして。azure_blueこと蒼と申します。
ゆったりと時間の流れるような村に入りたくてお邪魔しました。ラ神の荒ぶりや無茶振りにふきつつも、限られた時間の中でとても素敵な時間を過ごすことが出来ました。皆様の素敵ロールに眼福満腹、幸せでございましたー。
主に議事国、薔薇国辺りへの出没が多いですが、放浪癖があるので何処へでも行きます。
また同村の機会がありました折には、どうぞ宜しくお願い致します。同村して下さった皆様、お喋りしてくださった皆様に愛を篭めて。
ありがとうございました。
― 後日/ギャラリー 刻 ―
いらっしゃい――… あ、菊子ちゃん!
[扉の音に振り返れば、弾んだ声が菊子を迎える。]
来てくれたんだ。ありがとー。
お茶も出すから、ゆっくりして行って ね。
あれから幾つか写真も追加したの。 ……ふふ。ウサギの写真だよ。普通のロップイヤーだけれど。
[声弾ませてお茶を淹れながら、視線はふと菊子に向く。友達とふたり、並んだ背。
固い声で名乗ってくれた出会いの日より、何だか少し大人びたように見えた。**]
― 更に後日/青海亭 ―
チカノちゃんー!来たよー。
…あ、おばさん。お久しぶりです。
[青海亭の入り口を潜り、案内された席につく。
チカノやチカノの母親と二言三言挨拶を交わし、お勧めを聞いて注文を幾つか。
そうして、省吾へと向き直った。]
今日もお疲れ様でした。
……個展ももう直ぐ終わりです、ね。
何だか、色々なことが一度に駆け抜けたような心地。
[あれから、少し慌しかった。
みんなの無事を確認しに奔走して。ほっと安堵するもつかの間、勝手なウサギに対しての盛大な愚痴大会に参加したり。ほんの少し来客の増えた「刻」に日々通い、接客に明け暮れたり。]
この間も言ったけど、今日はわたしがご馳走します。
色々なお礼なんですから。
[じゃんじゃん飲んじゃって良いです!と、相変わらず重い荷物をぽんと叩いた。
「刻」を離れれば、自分の周りは何も変わらない。今も、街の小さな会社でキーボードを叩く日々。
けれど、灯台で燈した新しい夢の欠片は静かに自分に息づいていた。**]
/*
と、チカノちゃんと省吾さんとの約束を同時にこなしつつ。
取り敢えずこの辺りでタイムアップかな、と。
皆様お疲れ様でした…!
終わったらゆっくり〆読むんだ…。
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