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[気がつくと、列車の客席にいた。そして漂う青白い、火のにおい・・・いや、炎ににおいなんてあっただろうか?倒れるアンを見ながら、頭のスミは自分でも驚くほど冷静だった]
・・・おい、ウソだろ・・・?
これって、これってまさか・・・。
[起きた現実が信じられない。ということではなかった。この現実に、今自分がいることが信じられないのだ。
――この現実に、立ち会えた幸運が、信じられないのだった]
・・・そうか、来たんだ!ついに俺はみつけたんだ!!
いやまてよ、でも話に聞いていたのとはちょっと違うな・・・。でもまったく同じになるわけもないか。ただ、類型化されていることから考えると、やっぱりこの中に・・・。
[そういって、その場にいる人々を見回す。知っている人物、知らない人物。等しく、感情のこもっていない目で見やる]
ああ、そうだな。夢かと思ったけど。このにおいはリアルだ。ウミも、このにおいに囲まれていたんだ。そしてそこで・・・。そうなるとウミを探す前に、ここの原因になってるやつを探さないといけないんだな・・・。そうさ、投票だ・・・。ふふふ、楽しくなってきたじゃないか・・・!
さあ、誰なんだ!俺を、俺たちを、そしてウミをこんなところに連れてきたやつは!絶対見つけ出してやるからな!
[そう、全員の前で、楽しそうに宣言する。それが彼らの、長い一日の始まりだった・・・]
[近藤の言葉に気づいたように、我に返り周りを見回す。近藤以外の、さまざまなものが信じられなくなっている目。それは、半年前の自分と同じ目だった。そしておそらく、自分の従姉妹とも同じ目・・・]
・・・ああ、悪い悪い。ちょっと興奮しちゃったな。でも近藤?さんだっけ。そこのおじさんの言う通りだよ。そしてあの
声の、言う通りさ。この中に、ナニカがいて、そいつを殺さないと俺たちは出れないんだ。・・・怪談とかでたまにあるだろ?そういうルールなのさ。
みんな、誰かは知り合いがいるよな?本当にそいつは、前から知っている奴か、ちゃんと見極めてくれよな・・・!
[そこで三枝や小鳥遊の、知り合いの戸惑っている顔を見て、一瞬顔をゆがめる]
・・・本当はやっぱり、俺一人できたほうがよかったんだろうな。特にモミジちゃんは、誘ったりしてごめんな。絶対守る、とは言えないけど・・・。モミジちゃんがいつものモミジちゃんだったら、できる限り守るよ。
[小鳥遊は自分が巻き込んでしまった。パトロールのことなども知らないため、そう思って責任感を感じていた]
[近藤の、握手を求める手をじっと見つめる]
ああ、関係者って言うか・・・。別に言ってもしょうがない話しだしな。まあでも、あんたは確かに話が早そうだな。ただその分、ちゃんと見極めないといけなさそうだよな・・・?
だから、とりあえず握手はなしにしておこうぜ。俺から見たって、あんたも投票の候補、だからな。それが特別扱いしない、ってことだろ?
[投票の結果、誰かを隣の車両に、という意見に]
ああ、まだみんなも踏ん切りがつかないだろうし、それでいいんじゃないか?結局は、一緒だと思うけどな・・・。あと、鬼を見分ける、ってのは重要だと思うから、俺も出てきてほしいと思うな。じゃないと、話のとっかかりもないだろうしな。
それはそうと、二つほど提案があるんだけどさ。まず自己紹介しないか?このままじゃ誰が誰だかわからないだろうしさ。
俺は、バク。椎名バクだ。煌星学園の二年生。一応話しておくと、半年前の青玲学園の事件で、親戚がいなくなってな。いろいろ探してたから、それなりにいろいろ知ってるんだ。・・・クルミちゃん、俺本当はそんな理由で休んでたんだ。ごめんな。須藤・・・先生も、さ。
あともうひとつの提案は、この汽車の中、一応見回っておかないか?両側にドアがあるからここは端じゃないんだろうけど・・・。なんか古臭いデザインだし、もっといい席とか、食堂車とかあるかもしれないしな?
一人も二人も避けたほうがいいだろうし、何人かでいくといいと思うんだが・・・。とりあえず俺は行くから、誰か来てくれよな。
[自己紹介が一周したら、希望者と一緒に隣の車両に向かうだろう**]
/*
どうしようかなー。今日投票あるのに占い結果はないし、難しいよね・・・。
お話的にも、どうすればいいのやら。縁故も埋まらないし・・・。
難しい!
―回想―
[寺崎が止める間もなく、一人で駆け出す。どうやら先頭の車両にヒントを探しに行ったようだ。やがて悔しそうに戻ってきた彼に声をかける]
そうか、前には何もないんだな。・・・それはそうと、今後は一人で動き回るのはやめた方がいいぜ。こんな状況だし、最低でも3人で、な。
[じゃないと疑われる、という言葉は飲み込んで、後ろの探索を提案したのだった]
―回想終―
[自己紹介が一周したところで、探索に賛同してくれた村瀬、小鳥遊、弓槻とともに後部に向かって歩き出す。他にも候補者がいれば、同道することを断ることはないだろう。先頭を歩きながら、後ろに語りかける]
でも先生のモミジちゃんはともかく、村瀬も来るなんて意外だな。あまり怖くないのか?弓槻も・・・積極的な感じには見えないのにな。
[他意はない。話題を探しているだけなのだろう。笑いかけるように、話しかけた]
[数刻後。探索の結果、4両目からスタートして後ろには<<16>>の車両が続いていた。そしてもちろん、脱出の手がかりとなりそうなものは何もないのだった]
―回想―
[村瀬の答えにややほほが緩む。頼りなさげに思っていたが、こういう状況では逆に頼りになるのかもしれない]
まあでも、好奇心なんとやら、とも言うしな。気をつけていこうな。
[最後部まで行っても、予想通り車掌室の扉は開かない。落胆する同行者を横に、鍵穴などを調べると改めて来た道を戻り始めた]
二十両編成か・・・。えらい長いな。まあ、普通の電車じゃないんだろうけどさ。
[戻りながら、それぞれの車両を確認する。豪華な客車や食堂車などもあった。つくりは古めかしいのに、清潔でちりひとつ落ちていない車内・・・。しかしそこに、人がいないというだけで不気味さを演出していた]
―回想終―
[四両目に戻って、村瀬を一緒にレコーダーを聞きながら提案する]
とりあえずさ、二両後ろに食堂車があったんだ。みんなで話すのにも便利だし、そっちに移動しないか?・・・その後ろは、いい席の車両だったから、二宮はそこにおいてやればいいんじゃないかな。
[同意が得られれば、二宮の身体を運ぶのを手伝うだろう**]
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