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レイヨは死せるものを見るまじない師のようじゃのぅ……
[静かに返す声は、殺されたことへは言及しない。
殺し方のみを謝る男にやれやれと肩をすくめて。]
ほんに、痛みを長引かせるやり方がうまいのぅ……
わしは狼使いではないが、狼使いが誰かはしっておったからのぅ……アレが続いて逐ったら白状してしまったかも知れんなあ。
[それはあたたかな室内で、雪の冷たさに体温と血を奪われなければの話。]
――呪い、か……村の者達の思いか……それとも、ドロテアかのぅ。
[一度、声を届けただけで沈黙している贄の娘にちらりと視線を向けた。]
まあ、よいわ……
どうやら村も、容疑者がへって浮き足立っているようだしのぅ。
どうなることやら、高みの見物をさせてもらうかの。
[くす、と小さく笑み、その場にとどまっている**]
――みたいだな。
[それを確信に変えたのは。]
褒められても嬉しくないスキルだな。
本来壊れたモンを直すのが仕事だってのに。
[その他、頼まれごとなら出来ることは――時に許容を超えてもぶっきらぼうにこなすのが日常。]
……知っていた?
何故。
[語尾上げぬ問いかけ。
たった二音に留めたのは意味に幅を持たせるため。]
[ドロテアに話が及べば視線を投げやり、死ぬ直前にトゥーリッキから"頼まれた"問いを脳裏に浮かべる。
ゆるく首を振り、続いたビャルネの声に思案げに瞬き]
容疑者、ね――俺は最悪……最悪の時は。
集められなかった他のヤツらが"確実に"安泰になるなら
容疑者丸ごと殺しちまってもいいんじゃないかと、
想ってたよ――言えなかったけどな。
[その場に留まるビャルネの近く、そんな言葉を落とした。]
――……。
俺も――ずっと気になってた、言葉ではあった、な。
[暫くの間の後。
ドロテアに向けて投げる言葉は呟きのよう。
"お気の毒様"と確かに彼女はそう言ったから。
長老のテントに呼ばれた日。自分はそれを見た。
気の毒なのは、誰もが彼女だと――そして彼女を差し出す
長老だと想っていたはずだから。
だから――]
"守らなかった"理由の一つが、その声だった。
長老を怖いと想った理由の一つが、その声だった。
[これから起こる疑心暗鬼と殺し合いにかけた言葉かと想えど ならば ――何故笑っていたのか と。
ビャルネやウルスラは何か言葉を発したか否か。
ただ、ドロテアに打ち明けるようでも、その場に居る死人に教えるようでもある声は]
――暴虐を阻む者。
力はマティアスに。そしてレイヨに。
お前には、使わなかった――謝罪は置かねぇ。
――気が向いたら、一つ答え、返してくれ。
俺の、"親友"が、
村のために身を捧げるならなんで――
毒を喰らっておかなかったのかと。
莫迦なことを言っていたから、 さ。
[答えを期待するようでもないのは、娘がまだ一度も言葉を発していないからに*他ならず*]
[ドロテアの幼馴染たる村娘から、レイヨが人手を
借りに赴いたらしいとは耳にするものの――――
車椅子の青年は誰も手助けを連れては来なかった。
何を訊く前に、蛇遣いは村の者に頼み、小さな
手曳きの橇を借受け、包んだウルスラを載せた。]
…誰を訪ねたのか知らぬが…レイヨ。
死んでいた、とでも言うつもりかね。
[横殴りになりはじめる風雪を浴びながら薮睨み。]
否、…話があるなら後にするか、同道しろ。
[蛇遣いは、首元へ戻した白蛇をまた温める態で
毛皮の下へ包み―――ぐ、と深くフードを被る。
手曳き橇のロープを掴み、負い曳くに滑りは軽い。
みるみる嵩を増す積雪の表面がやわらかくならぬ
内にと蛇遣いは眉根を寄せて奥歯を噛み骸を運ぶ。]
…っ …
[やがてウルスラの住まい、寝台の上へ苦労して
獣医を横たえる頃にはすっかり息が上がっていた。]
肉親に死を望まれる、ひとカケラ分でも……
[視線を上げ、カウコの頬へ指先を滑らせる。
そこには触れる感じなどあるはずもなく]
あなた達にも、絶望はあった?
[明確な答えを口にしないまま、後ずさり俯く口元は、いつかと似た弧を描いた**]
[一度身震いをして、ぐし、と鼻のあたまを擦る。
憮然とした面持ちの蛇遣いは何かを探す態で室内を
見回し――獣医の記帳机にあった紙を手に取った。]
…耳印、オラヴィ。低体温…
…耳印、ヘイノ。低体温、酷い涙目…
…耳印、ヘイノ。低体温…
…耳印、ヴァルテリ。低体温、過眠症…
…耳印、ユノラフ。低体温…
[読み上げるそれには、ウルスラが診ていた馴鹿の
症状と持主―耳の切目にて知れる―が*並ぶ*。]
ウルスラ先生、…やっぱり…
[人手を求める間ヘイノの家の後に盲目のマティアスや屈強とは言い難いラウリも訪ねたが、どちらも留守であった。彼らが森の傍で会話せずも互いに近くある事も知らず、ひとり戻ればトゥーリッキの視線と言葉―――藪睨みに怯むより前髪に隠れる眉を顰めた]
………はい…
[本来なら人手すら連れて来れぬ侘びを紡ぐのだろうが、ヘイノの姿が脳裏を過ぎりただ同道に肯定を示した。少しでも手伝えればと橇引くロープを求めた差し出しに預かるものはあったか―――息あがるトゥーリッキではなく、横たえられたウルスラを見て息を吐く]
…………
[トゥーリッキが読みあげるトナカイの症状は、ウルスラの書き残したものだろう。項垂れ膝の上で握りこむ拳が震え、歯を食いしばった]
[矢継ぎ早に零される言葉。]
……答えになってねーな。
[ごちるも、問いを重ねることはなく。]
不安なら、お前を捧げる前からずっと。
無力さなら、お前を見捨てた時からずっと。
だから俺は一度も祭壇へは行かなかった。
[指先に滲む赤は何をも想わせず。
娘の赤散る花飾りに視線をやる。]
考えてしまったら――あるいは絶望したかもな。
肉親の死を心の底から望む者なんかいない……。
だからと言って、お前より長老が辛かった
なんて言う気はさらさらないけどな。
[後ずさり、いつかと同じ笑みを称えるに眉根寄せ]
お前の気持ちは、実際にそうならなきゃ実感出来んし
判るとか陳腐なことを言うつもりもない。
[右手で帽子を被り直すもあまり実感はなく。]
が、やはり――気の毒なのは、ドロテアだ。
[呟き、視線を落とした地には今はその冷たさも感じぬ*白*]
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