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[夜の散歩をしていた猫は、眼鏡を見つける。
ヴェールを脱いだ女性が倒れていたので近くに置いたが、気づかれなかったようだ*]
―― 白薔薇の間→ ――
だから、カワイイ女には気をつけた方がいいって言ったのに。
[警官の合間に一瞬見えた、モミジとゼンジの姿に呟く。
その日も何ら反応を示さなかった高性能懐中時計は、そのままにしておいた]
[警察に事情を聞かれるが、答えられる事はなかった。
離れた所でオトハの店について話す警察がいる。
猫はそれを見て尻尾を揺らした。**]
昨晩は、ここに泊めさせて貰ったからずっとこの家の中に居たわ。
[警察が示した懐中時計と古い紙切れには、見覚えがないと首を左右に振る*]
それで、オトハさんはどちらに?
アッハイ。どうぞ、この際プレゼントっす。
なんか手書きで文字が書いてあるすけど、掠れ気味で読み難くて……。
[文字が記された黄ばんだ紙をモミジ>>2:37へ手渡し丸投げた。解読の可不可は彼女次第となるだろう。]
はー、モミジさん、頼もしいっすわ。
でもあんま、一人で走り過ぎないで下さいね…。
[怪人なんて許さないとの呟きを聞きとめ、腕を振り回す彼女に自然と滲む微笑。]
[そしてモミジから目を離した、後。倒れたゼンジとモミジの姿が見つかったのだ>>0]
まさかこんなことが…
[ 警察も留まっている建物で、モミジとゼンジが倒れたというのだ。
応接間で話を聞いていた男も驚いたのだが]
2人が倒れた原因は何なのです?
そうですか……。
[ ほどなく、サイレンが鳴り救急車が屋敷へと到着する]
ええ。
[ 場所と時間を移し、庭園にて]
あなたが最後に、もちもちとしたネギヤ先生を見たのは何時になりますか?
別にあなたを警察に突き出そうとは思っていません。
純粋に疑問なだけですね。
[ 取り調べの休憩時間に、参考人が1人消えたことを警官ごしに知る]
オトハさんが失踪?
そんな、先ほどまで書斎に上がられたのでは……?
[ そんな疑問は、今朝この館で起こったことが真っ向から否定していた。小さく男は首を振り]
私のこと、言えば、少なくとも家に帰ることくらいはできるかもしれないわよ?
[純粋に疑問だけ。
そんな言葉に驚いて、瞬きする。
苦笑とともにそう言えば、ゆるりと頭を振った]
あなたが去って、30分、かしら、もちもちなネギヤと一緒にいたのは。
正確なこと、覚えてないの。
……いいえ、
正確には、覚えていることが、みんな違っているの。
[何度も何度も考えた。
だからこそ、他人事のような声になる]
私ね。
ネギヤを、もちもちの方よ。ネギヤを、刺したのよ。彼が出したナイフで。この手で。
動転して、逃げてきてしまった。
ナイフもその場に残してきた。
次の日警察が来て、ああ捕まるんだなって、思ったのに。
あれは、誰?
捨てたナイフもないし、立ったまま夢でも見てたのかしら。
[ひとりで喋っていたことに気づいて、苦笑する]
そうじゃないの。
私、あなたには謝らなくちゃ。
あの時、もっちりなネギヤに、何か用事があったんでしょう。
私が来たせいで途中になったうえに、こんな騒動で、ネギヤもいなくなっちゃうし。
ごめんなさい。
[小さく頭を下げた]
[頭が鈍器で殴られたかのように、女の告白を受けて揺らぐ]
[巡る動機]
[ただ、こんなときも気を回す女と仕出かしたことの大きさは罠だと男は思った]
謝るなら私よりも、先生の親族や友人たちでしょう。先生にもそうですが。
ですが、今の口振りだと貴方は他の消えた人や、倒れた方とは無関係なのですよね?
[渇いた口調で男は囁く]
―― 別館「蘭」 ――
受け取ってくれるかしら。
[バレンタインデーの女学生のような様子で、ドアノブに「海の懐中時計」を模した腕時計をくくりつけた。
その時計は、日本標準時より数分遅れている]
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