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[少し歩くと、立ち止まるグンジの姿に気付いた]
あれ?先生。
どうしたの?
[問いかけるけれど。そこで何があったのか、彼が何を見たのか。知っている*気がした*]
あら、プレーチェがいない。
[ふと見るとグンジのところにいるのが見えて]
先生んとこなら大丈夫だね。
[残った子供達を連れて*宿舎に戻った*]
プレーチェ君は見ていなかったか?
……いや、何でもない。
[そんな馬鹿な、と呟いて首を左右に振る。
宿舎の方へ歩き出し、振り向いた]
戻らないのか?
[プレーチェの動きを待ってから、宿舎へ戻って眠れる部屋を*探す*]
[闇の濃いあたりをねめつける様に見ていたが、
はっと気がついて]
と、せっかくの祭りなのに
こんな真っ暗闇、見ててもしょうがねえや。
まったく、ねぎやんは正月といい、
今日の祭りといい、人騒がせな奴だねえ。
[は、と苦笑してから花火のほうを向き]
花火、あんま好きじゃねえなあ。
でも、きれいなんだよなあ。
[微妙な顔をしながら見ている*]
[篝火に近づき、手にしていた小さな松明に火を移す。]
そういえばギンスイがいないな。
宿舎を出た時にはもういなかったけど、迷子かな。
[花火を見ながら宿舎へ向かう。]
宿舎の風呂、古かったんだよなあ。
すぐ湯が出なくなるし。
[宿舎が保養所として使われた頃は
温泉が出たという話だが、枯れてしまったという。]
[宿舎の近くにあった松明に手元の松明を投げ入れ、*燃やした*]
[まるで、ずっと前から決まっていた事のように、グンジの言葉>>29を聞いていた。ネギヤが居たであろう場所をぼんやり眺めながら]
きっと。もっとたくさん消える。
でも私は呼んだだけ。ただ見てるだけ。
[小さく小さく呟く。その瞳は一瞬、幻月と同じように光って、そして元に戻った]
[宿舎に戻ると、先についていた人たちと挨拶を交わし]
お布団。お布団。
[目をごしごし擦りながら、干されてふかふかの布団に*もぐりこむ*]
[ホズミを追いかけるように宿舎に戻った]
はー、お風呂と布団の準備せんとあかんなぁ。ホズミ姉さん、マシロちゃん、さっくりやってしまお。
[準備をしようとして、ふと手に持った袋のことを思い出した]
あ。藁人形全部燃やしてくるのわすれてしもた…
[苦笑いをして、袋をその辺に置いた]
おっふろ、おっふとん。ほっかほかー。
[変な音程をつけて歌うように言うと、準備をするために風呂場に*向かった*]
[田舎の花火はそう長く続かない。
やがて静かになり、神社を立ち去ろうとするが、
境内に残った女に気がついたように、声をかける]
あたしゃ戻るが、おめえさん、どうなさる。
いい大人だし一人でも大丈夫だろうが、
万に一つ、いや、ねえだろうが、
ねぎやんみてえにどっかいかれると、
猫舌娘にアタシがなんかいわれっからよ。
それに、あんまり月を見ていると――
[思わず口を滑らせた、というようにいったん口を閉じて]
いや、……あんまり見ているのも、良くない。というか。
[挿げ替えたような言葉の落ち着かなさに、首をひねり]
なにいってんだろうね、あたしゃ。
意味がわかんねえな…。
[ごまかすようにのろのろと歩き出す]
[イマリと共に風呂場に向かう]
おばちゃん達が掃除をして水も張ってくれてたから、
後は沸かすだけだったかな。
うちらはともかく、あの全裸少年は風呂に入れるべきだろうな。
[鈴木(仮)少年の砂混じりの髪を思いだし、力説する*]
[薬屋の言葉に呆けた顔のまま、目を瞬いた。
のろのろと首を振り、視線を空から地に落とす。]
思い出してたんです。
ネギヤ君のお通夜の夜も、こんな風に綺麗な月だったなぁって。
[そこまで口にして、はっと息を飲む。]
私、何言ってるのかしら。
月を見てたら何か……。
[視線を落としたまま、眉を寄せた。]
何か……思い出したような気がして。
[不安げに視線を泳がせたのち、首をひねり歩き出した男の後を数歩遅れて追う。]
やっぱり、月を見てると良くないんでしょうか……。
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