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[>>29 グリタの言葉に頷き]
そうね。それも正しいわ。きっと。
でも、いつも思い出は、美しいものだわ。
手に入れなおしたものに、またかかずらっていられなくなることは、ないのかしら?
そう思っただけ、よ。
『なぜ、人は思い出を欲しがるのだろうね』
[金物屋の主人を思い出す。
カチャカチャと音を立てる金属音は、仕舞うかばんの中から。]
こんばんは、かな?
今日は立ち話の気分なの?
それとも、噂話を拡散する手段かな?
[手を上げて応えるグリタに微笑みを向け。
邪魔をしないように話に耳を傾ける。]
[>>30 レンの言葉に唇だけ緩めて]
そうね。あなた、真面目ね。
強いわ。少なくとも、強くあろうとしているわ。
ねえ。レン。聞いても良い?
用意した対価。それではない、どうしても渡したくないあなたの大切なものって、何?
それとも、あなたの対価は、貴方の全部?
[挨拶しながらモミジがやってくる様子をまじまじと見つめ]
これからまたどこかに行くかもしれないですけどね。
[噂がデマだと確信した]
対価、か…
[先日、何かが引っかかっていたのは。
もしかしたら対価かもしれないと、三人の会話を聞きながらぼんやり思う。
遠くで夕焼け色の探偵の姿が見えたなら。
手招きをして呼び寄せたりもするだろう。
奇妙な噂。翻弄される日常。
それでも人の繋がりが出来ていくのも、思い出屋の功績だろうかと、ふと思う。]
そう? どこかってやっぱり焼き鳥屋?
[レンの答えにへらりと笑って。
まさか噂の検証をされているとも思わずに。]
─ 数日後 ─
[その後、何故かテンマの消息を聞かなくなってしまったのだが、思い出屋に彼が会った、という噂は流れてこない。]
……どうしちまったんだろうな。
[小腹がすいて、何か総菜でも、とぶらぶらと歩いていると]
おや、お揃いで。
[見慣れた人々の姿。]
[探偵もやってきたのをみて、手を上げて挨拶をする。
少女の尋ねに答える芸人の声を聞きながら、未だに対価すら決められていないことを思い返し。
其れから皆と言葉を交わしはするものの、どこか上の空だった**]
[>>39 レンの言葉に眩しそうにした]
そう。
素敵だと思うわ。
私には判らないけれど、羨ましいわ。
とても、そう思うわ。
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