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三輪さんに、随原さん、ね。
[二人とも自分より年上っぽいから、敬称はつけておいた。
探し物に関しての疑問は随原から首肯を返され、んあー、と唸り声を一つ上げる]
ていうか、重要って言われてもピンと来ないっていうか。
……思いっきり、無茶ぶりされてどーしろ、って感じなんだよなあ……。
あ、気に障ったらすみません。
人の顔覚えるのは得意なんですけど、名前覚えるのが苦手でどうにもこうにも。
[誤魔化す様に笑いながら、バクとズイハラの神妙な会話を聞くようなそぶりをしていた]
あ、あと、探し物も苦手です。
特技はお札数えです。
[違った方向の自己紹介を進めてしまう]
[銀箔ってどんな字だったかな。
金箔と言わないのは金爆と聞き間違えられるからかな。
なんてことは心の中に留めていた]
そうそう、別にあの兎さんに恩も義理も人情もないし。
[事態を飲み込めていないくせに、真面目な顔をする]
……だよ、な。
[例えを銀箔にした理由に思いも寄らない解釈をされているとは知らぬまま、返すのは肯定]
別に、そんな事する必要もないんだし……むしろ、手伝う必要なんてないんだから、みんな無理する必要ないよなー。
[名前と年齢を一緒に名乗ってしまうのは、良く年齢不詳呼ばわりされるからだったが、相手の名乗りを受けて、ちょっとしまったという顔になった。
結果的に女性に年齢聞くのと同じになってしまったようだ。
とはいえ、それを今更謝るのも却って気まずい]
七咲さんですね、とりあえずよろしくお願いします、でいいのかな。
[だから気にしないふりで笑っておいた]
や、別に凄くないです。あんま売れてないし。
ペンネームはつけてないんです。ほら、俺の名前、割と覚えやすいから。
[冬に、雪、賞をとった小説を出版する時、小説のタイトルとも被ってるからそのまま行きましょうと編集者に言われて結局そうしたのだ。
ある意味何も考えなかった結果とも言える]
そうですね、なんか...さっきまでとは周りの様子も違うし。
[出て来たはずのファミレスの方向を見ても、それらしい灯りが見えない。全然違う街に来てしまったという雰囲気だ]
あっちが駅、かな?
[遠く駅舎らしいものが見える、人の気配もするような気がした]
駅前なら入れる店とかあるかもしれないですね、行ってみますか?*
……バレた、っつーより、ほんとにいらない、って感じすっけど……。
[ていうか、あれって誰にでもできるものなのか。
そっちの方に意識が一瞬飛んだりしたけど、とりあえず、見たまんまを返した]
……と、それはそうと。
あの、俺のスマホ、アドレスがぐっちゃぐちゃになってて、一件だけ読める、って状態なんですけど。
お二人のは、ふつーに動いてたりとか、してます?
[とりあえず、ここは話題を変えてみよう、と。
さっき気づいた異変について、二人に聞いてみた]
― ショッピングモール前 ―
もーサイッアク……コレこないだ替えたばっかじゃんか……
[憎々しげに画面を睨みつけながら、スライドを続け。
もうそろそろ心が折れるか、という頃]
……ん?
[さく、と雪を踏む音に顔を上げた。
音の方向を見やればそこには女の子が一人。年の頃は此方とそう変わらないように見える]
へ?ウサギ?
なんかさっき色々喋ってたヤツ?なら見たけど?
[おずおずと話しかけてきた彼女に答える]
そーそ、急に周りに誰もいなくなってさー。
しかもこんな時にスマホ壊れやがったの!マジ最悪じゃね?
……え、そっちのもなんだ?
[とこんな調子で、知らない子相手に一通り愚痴を零した。
合間合間にスマホの画面に目を落としつつ]
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