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貴方の世界が
さきほどの貴方でみえました。
貴方の世界は、生き残るべきでしょう。
[偽りのない、むき出しのクルミの感情に、
そう思ったこと、述べて……。
ただ、去りゆく背中に…。]
クルミさん……
本当に守りたいもの。
本当に守るには私たちの手は少なすぎますね。
[それをどういう意味にとるかはわからないけれど、
そのあとは何も言わずにクルミを見送った。]
そう、グリタさんは私には何も大事なことはおっしゃらなかった。
多分、私はグリタさんにはなんでもない存在だったのでしょう。
それは、よくわかっています。
[思い出す。
声をかけて、彼は振り向きもしなかった。
そう、グリタの心の中は、とても忙しかったのだ。]
だから、
もし、マシロさんがそうならば、守ろうと思う私の気持ちは私のエゴです。
きっと正解ではありません。
でも、私はそれでも、彼の世界を愛して生き抜こうとする彼を応援したかったのです。
そう、実は、彼を殺したことを、後悔しています。
貴方から聞いただけではなく、ちゃんと、グリタさんに聞きにいくべきだったと、
グリタさんの守りたい者というのをきちんと聞くべきだったと…。
しかし、彼も、彼の世界も返りません。
[価値無き世界にあるがゆえに、
――世界の美しさに打ちのめされる。
妬むような気持ちはあるけれど、
それよりも強いのは畏敬のような何かだ]
[>>49 だから9thの叫びに、小さく首を横に振った。
7thの世界に咲いていたのだろう、あの名も知らぬ花を思う。
もう知ることもない綺麗な花、それから一面の海に映る空と、――耳に残る星のような音楽と、父親に憎まれ口をきく娘や、あるいは人と人で無い者との間で循環する命を。]
……僕の知らない世界の、
綺麗なものとか、安穏とか、……平和
そういうもの憧れるし、なんだろ……とても尊いと思う、
うん、
[今、この場所から下を見下ろして見えるたくさんの窓や、航空機から見下ろしたたくさんの家々の灯り、それにふいに涙が零れるような――たぶんそんな気持ちで、“世界”を思う]
誰の世界とか、関係ない……。
だから、はい、
マシロさんには、きちんと聞きます。
聞いて、
彼女の世界、グリタさんが守りたかった世界、
それをまず、確かめたいのです。
[そして、やや、沈黙のあと…。]
ええ、ありがとうございます。
[それは、カノウのほうを向いて…。]
[>>45 悲鳴のような叫び声が響く。
響いたけれどやっぱり振り返らないまま、フェンスにかけた指がしんと冷えていく。
打ちひしがれたような気持ちと、もどかしさと]
……早く、終われば……
[けれど駒でしか――兵隊でしかない、自分には戦い方がわからない。フェンスに指が食い込む、この境界線を越える想像は、ずっと付き纏っていて。呟きを零したところで、>>46問いかけられた言葉に気付いた]
沈黙のままであれば、白くなった手のを覆うように手が伸びてきた。その手が触れれば、びくりと指が震える。あたたかな温度と、背中越しの気配、フェンスから遠ざけられれば――自分の胸の裡に気付かれているのだと思った]
っ……、
[何故ひきとめるのだろう、理由もいわないのに。
問いたくても口唇が震えて、何も言葉にならない。
そのまま4thの傍らにあるのを感じながら、
ただ俯いて自分が落ち着くのを待っていた。
他人の体温で落ち着くなんて思わなかったから、
それは少し不思議だ。抗わずに身を預けて]
……4th、お前は……僕のことがわかるの?
[そんな言葉だけを口にして、
それから12thの事を聞くことになった]
[>>57>>58 それから3rdが来て何かを言っていく。
言葉を発したのは、4thが全ての言葉を紡いだ後。
俯いたいた眼差しが、静かに視線だけを向けた]
それが知りたかったらお前が僕を殺しにきなよ……
[>>61 一人じゃなくて、守りたいものがあって、
そんな恵まれた3rdの言葉は、
酷く身勝手で自分本位だと思った]
……お前に何がわかるの。
守りたいものがあれば、殺しても許されると思ってるの。殺すことを許すの?生きるのを許可するとでもいうの?
……何もなくても、
自分の心に正しささえなくても、
それでも戦わなくちゃいけない奴の気持ちが、お前にわかるの?
傲慢な偽善者、
脱落するって死ぬってことだ……、
呪いの言葉をそのまま返すよ。
……お前が死ねばいい。
[それがお前が4thに言った言葉だ、と添えて。
日記を取りに戻ってきた時には、
もう3rdに視線を向けることはなかった]
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