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[顔を伏せて考え事をしている間に室内に響いた叫び声と食器類が立てる音に顔を上げ]
は…いかがなさいましたの!?
何か変なものでもおりましたの?
[慌てて立ち上がって床や室内を見回してみるが、それらしいと思うものは何もおらず]
―今となってはいつか解らない時―
「―ネリアス…!コーネリアスだろ?牧師館の。
ああやっぱり。その銀色の髪は見間違いようがないよ。やっと帰って来たんだねぇ。
それにしても何だねぇ、女みたいな長い髪で。」
[言われて少し苦笑する。
老婆はうららかな日差しの中、ポーチで編み物をしている。]
お久しぶりです。
え―と、何を編んでらっしゃるんですか?
「これかい?
ふふふ、よく聞いてくれたよ。あたしに、曾孫ができるのさ」
曾孫…!ですか?!
(さすがにショックだ。)
「おや?今しがた、孫が招待状持って、あんたのとこに行かなかったかい?」
あ―。
(かさりと、青年がポケットに押し込んだ何かが頭を過ぎる。)
「そうそう、これ見とくれよ。孫の詩集だよ。
大したもんだろう?勉強しながら、とうとう本まで出しちまった。
今度は随分な美人さんをお嫁に貰うんだってさ。それで曾孫だ。
本人は順番が違うって照れてたけどねぇ。なに、神さまのなさることに間違いはないよ」
(幸せそうな笑いに、こちらの気持ちまで和む。)
それで、式はどこで?
[老婆は少し表情を曇らせる]
「それなんだけどねぇ、今、村がこんなんだろ?町の方で挙げるってさ。
花嫁も町に住んでるそうだしねぇ。
年寄りにはちょっと辛い道中なんだけど、まあお祝い事だから…」
[とりとめのない話は続く。
他愛ない会話を続けつつも、軽い衝撃が胸に何かを残している。]
(渡されなかった招待状。
…まあ、いいか。
町の美人と幸せになるならそれで。
いつか紹介してもらえる日も来るだろう…。)
[何も居ない事を確かめた後、未だ泣いているキャロルの傍へと]
怖い事を思い出されましたの…?
ほら、大丈夫ですわ…今は私達だけしかおりませんもの。
大丈夫ですわよー…
[キャロルを抱き寄せるように、背中に手を添えてゆっくりと撫で。落ち着くまで続けていた]
皆様、色んな事を思い出されていらっしゃるようですわね。困った事にあまりよろしくなさそうな思い出ですけれど。
(どうして私はこんなに落ち着いていられるのかしら?
死を当然のように、受け止めていたのかしら?まさか、そんな。
私は彼を……彼にまだ何も伝えられていませんわ…)
―回想、入り口付近―
>>65ギルバート
なん…だと…。
残り三方も……!?
まだ、まだ足りぬ……!
[硬く右手を握り締め、奇妙な決意を新たにす。]
―現在―
[>>95シスターの悲鳴のような呼びかけに、眩暈は収まる。
助けが必要かと身構えるところに>>99の光景。]
あー…。あ。
優しいですねぇ、シスターは。
相変わらず。
[少しほっとしながら、ぽそりと呟く。]
しかしシスター、
「>>95 何か変なものでもおりましたの?」
って…。
普通「どうしましたの」って聞きませんか?
妙に具体的な問いかけ…ですねぇ?
―現在、広間―
>>74キャロル
[突然泣き出したキャロルの声に目を覚ました]
む……なんだ?
[声の方に目を向ける。金色の髪。赤い服。
>>99ステラが背中をなでている]
……ああ、どうしたんだキャロル。
悪い夢でも見たのか?誰かにいじめられたのか?
(ああ、忘れてなどいない。ちゃんと覚えている。ここにいる、私の娘だ。)
[その目に映るのは、幼い少女の姿。記憶の中の我が娘]
>>108ユージーン
……やはり、皆自覚はあるのか。
[キャロルの頭をぽんぽんと撫でて、ユージーンに歩み寄る]
何がどうなって今ここにいるのかはわからんが……。
どうやら殺されたらしいことは、わかる。
[淡々と落ち着いた口調で述べた]
>>107 シスター、いやあ、それにしたって心配が具体的だなーと。
例えばどんな物が―
[と、どこか不安を紛らわそうとするかのように、会話を続けようとしているところに、墓守とまともに目が合う。]
>>108 あっと。え。
人が現実から目を背けようとしている所に(いや、矯正しようとしている所だけれども)、君は実に実直だ。
―広間の片隅―
[皆の会話を聞きながら、子供用セーターを膝にかけて揺り椅子を揺らしていた]
……あたしたちは死人だというのかい……
あたしはどうやって死んだのだっけかねえ……
わからないねえ……
そもそもあたしは、死んだのかねえ……
[まだ、死を自覚してはいないらしい]
>>110
はは、確かに、そうだな。
死人が熱さを感じるなど……。
……しかし、なら今こうして会話している我々は一体なんだ?
身体がなければ痛覚もないというなら、視覚も聴覚もないのではないか?
[目の前にいるやっと掴んだ娘さえ幻だとでもいうのだろうか]
[考え込みつつ]
>>113 ヒューバートさん、僕らはいわゆる「霊魂」って奴になってるんじゃありませんかねぇ…。
>>110 墓守さん、しかし料理は温かかった。暖炉の火だって、外の寒さだって感じられた。
…いや、これは全て、「思い込み」なのか…な?
[少し蒼ざめる。]
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