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[しばらくぼーっとしていたが、程なくして席を立つ]
そろそろ家に帰るわ。疲れたし。
明日になったら、アンちゃんが帰ってきてるかもしれないし。
[出入り口のドアに向かえば、途中いつの間にかフユキが居るのに気がついて、軽く会釈をしてその場を離れる]
それじゃ、また明日にでも様子を見にくるわ。
[ドアをあけて、喫茶店から*出て行った*]
―公共水泳場―
…魚か、はたまたライオンか…。
[昨晩聞いた水音を思い出し、老若男女が戯れる水面をじっと見つめる。さきほどの自由帳のイラスト。消えたインク。ふるりと首を横にふる]
…いかんいかん。桑原桑原。
あ。
そこー、飛び込まないでくださいー!
[ピピーッとプールに笛の音が*響いた*]
[また声が聞こえる]
マダ・・・タリナイ・・・
ツレテ キテ
オトコ・・・ノヒト・・・
ナマエ・・・
[無意識に、声と同じ事を呟いていた。]
今、の、俺の声・・・・・・!?
[何処からかまた別の声が聞こえた。以前のものよりは優しく囁くような・・・]
だぁれ・・・って・・・????
あのノートにあった名前・・・
冬木夏彦・・・
[何となく、アンの隣にあった名前を思い出した]
[喫茶店を後にするモミジに挨拶をした後で、フユキと一緒に思考をめぐらす]
ですよね、お金目的なら親と早く連絡取りたいところでしょうから。
昨日、最初に見たときはアンの名前も書いてあっただけなのに、気が付いたら赤く塗られてて。
それに、昨日はここで赤いペンなんて見てないんですよ。
[聞こえる声は、男か女か。それすらも理解できないまま、首を縦にふる]
わかった…連れていくよ…
[口の端を歪め、軽く笑う。
赤い舌がちろちろと*蠢いた*]
[やはり生き物の気配は無くー]
って俺は何考えてるんだ。吉田が
居なくなったのは、あの店の中でだし・・・
何か思い出せそうなんだけど・・・
あれ、いつだったっけか・・・
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