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[手元の日記が更新されていく。
『私は、4階に移動する。』
『私は、包丁を構えてネギヤさんを、』
日記は、まるで私の意志に応えるみたいに内容を増やしていく。それだけ、選択しうる未来が多いということでも、あるのだろうけど。
いつか、デンゴくんが言っていた言葉を思い出す。日記に書かれているではない、もっと別の選択があるはずだ、って。
つまり、日記に書かれていない行動だって、取れる。
私はゆっくりとエスカレーターを上がる。
大丈夫、って自分に言い聞かせるみたいに、何度か胸を撫でて。
>>294 聞こえたのは、ネギヤさんが叫んだ声。
ネギヤさんの背中は、私の前方にあった。
2番の子とソラさんが対峙しているのは、ネギヤさんの向こう。あれならば、私の行動を日記で見る余裕は、きっと無いだろう。
私はそっと、音を立てないようにネギヤさんの方へと近づく。]
自衛は大事、ってね。
[高い音に眉をしかめつつ飄々と返す。
手首を狙ってくるポールを薬缶で叩き、逸らそうとして]
11thはさ、なんで 1stをかばう、わけ?
[問いかけの応えはとくに気にしない。
それで気がそれれば、その間に、ポールを持つ手を切りつけようと、間合いを詰めた]
2ndを守る…?何故、
[咄嗟に疑問が口をつく。
2ndの行動を記す日記に、ゼンジとの接触は多くなかった。
彼の行動に首を傾げる。]
彼女の行動に真実を見つけたのか…?
[良く分からずに聞いてみる。
そして続く言葉に、更に眉を顰めた。]
さぁ、ね?
[薬缶に跳ね返ったポールが負傷した指に響く。
ぐ、と眉を顰めて答えを返すと共に
一瞬足の動きを止めたから、
包丁は手の甲を掠めて 赤く線を描いた]
あんたが12thを逃がそうとするのと、
別に違わねェんじゃねェの?
[ぐる、と身体を大きく捻り
包丁を持った腕の肘辺りを狙って
伸ばした踵を上から落とす]
[赤い色が見えたが、それで彼女を止められるはずもなく。
その返事に、ふぅんと相槌一つ]
ま、そんなもんだよ、ねっ
[間接からはそらしたけれど、腕に受けたダメージは結構なものだ。
その痛みに取り落としそうになった包丁をきつく握り締め。
近づいた身体の、脇を狙って包丁を突き出した]
2ndがクルミを標的にしているとは、まだ見えていない。
…が、狙うならむしろ俺じゃないのか?
2ndはどうやら12thと共に動いている。
12thの日記がどういったものかは知らないが、
どうやら12thは俺が鬼役だと把握している。
ということは、そこまで知れる日記なんだろう。
セイジさんがクルミを狙うなら、
俺はマシロを狙う…が。
マシロが俺を狙うなら、あなたも俺を狙いますか?
あなたから聞いた12thの性格。
そのままなら、彼は鬼役の排除を目指すんだろう。
と、なれば……、
[先は音にならず、首を横に振る。]
…──何を、選びますか。
[クルミの狙いを未だ知らず、
敵意乗らぬ声でセイジへと問いを投げかけた。]
…あんた、慣れてンな…ッ!
[振り下ろした足を地面に下ろし態勢を整える前
突き出された包丁にポールを地面に落として
彼女の手首を捕まえようとする――が。
思っていたより素早い動作に僅かに間に合わず、
その切っ先が自分の脇腹へと飲み込まれていた。
それ以上刺されぬよう、力を籠める]
……やるじゃん。
[にぃ、と笑って、余裕ぶって見せた]
だって大人は、 信用しちゃいけねーんだ。
[その支配力も。
その優しさも。
今はもう、どちらも怖い]
ヨシアキとゼンジのおっちゃんは、
嫌いじゃないぜ。
こうやって話してるのは …嫌いじゃない。
でも。
―――…ヨシアキ。
アンタはいろんなもんを欲しがるけど。
欲しがるだけで、 肝心なことは、 なにもしてない。
だから、 まだ、駄目だ。
[ゆるり首を左右に振って、
貝が閉じるように口を噤んだ*]
人を、刺したのは 初めてだけど、ね……っ
[切っ先がほんの少し刺さっただけ、狙いが甘く。
また、人を刺すと言う抵抗感で思い切り良くはいけなかった。
包丁を支えたまま体当たりでもすればもっと深く刺さるだろうが――]
とりあえず、諦めてくれると、むだなことしなくて、いいんだけどな。
[笑みを浮かべる11thを間近に見つめ。
ぽたり、と包丁から伝わる赤い雫がこぼれる音を聞きながらそんな問いかけをした]
ゼンジさん、デンゴ。
俺はこれから、5thを殺す。
[既にゼンジの日記には、
フユキに襲いかかった事実が記されているであろう。
彼を殺すのは、己の未来に記述された事実。
未だ未来日記は、その記述を変えてはいない。]
…、これはサバイバル・ゲームだ。
ならばそのゲームに、
────…傍観者は要らない。
[短い理由を添えて、未来の選択を*告げた*]
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