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[ときの流れを感じるのは
痛みや 本当に本当に微かに進む老いや
そういうものなのだと感じるのは皮肉にも
感じなくなってからであり
感じなくなる事に気づくのはまた
全て失ってからであったと知る]
人をころすのは 人
それだけでは、無いと思いますけどもね。
僕は、ヒトであった、つもりなので。
[細めた目で見遣る風景―――
もう腸管の疼きは感じることは無い]
[吹いていたはずの押し上げる風より尚
力強く緩い波に押され吹き溜まる寒い空の下
うねる海藻は未だ枷から延びる鎖に絡み
冷たく暗い底から浮かぶ事も無い。
その双眸の奥にはかの一族の生き残りの、
氷刺さる強い視線灯したままにどろり
膨れていく]
嗚呼、僕は こんなところで…
――ならばせめて、
[もう触れられぬ下腹を撫で
ふらりと 向かうのは 村の奥
入口に薪束置かれた苔生す墓守小屋]
[ずぼり]
[足を踏み込んでもする音はただ自身の内だけ
ふと手を見下ろすといつの間にまぎれたか
鳥葬僧の見せた糸が鈍く光り地に落ちた
千切れぬ千切らぬ錆びた枷たる鎖は
手首から腕を昇り身体に巻きつけていて
重力は裏切りの対価として捨てられず
―――斧でも振るわれれば身も護れようかと。]
せめて、
[ずぼり]
[ずぶずぶ]
[気泡の音など立てる事なく
その透け身は地へと沈みゆく。
誰のものか 誰が作ったかわからぬ墓石の裾
帰る地無き男はただ人として 人らしく
叶うならば忘れられぬ栄華の時のように
更なる高みを目指して失する前の時のよにと
惨めったらしく縋り眠りたいと―――
けれど
[こぽり‥。]
叶わぬ願い**]
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