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嗚呼。今日は、ホズミさん。
セイジさん。
[見えてきた二つの姿。声をかけられると、小さく頷くようにして挨拶を返した]
居たけど、……
やはり、逃げられてしまったのですか?
[ホズミの言葉にそう確認する。返事を貰えば、そうですか、と頷いただろう。藹々として見える二人の様子には、微笑ましげに]
氷ですか。毎日暑いですからね。
おや。私まで……良いのですか?
折角取ってきたものを。
[ホズミに言われれば、大きくはないだろう氷塊を見て、首を傾けるようにして]
―滝―
[滝に向かう前、一度自宅に帰り、木桶をもう一つ持つと、滝で水を汲み]
よいしょっと、家から出れないと水も汲めないだろうし、持って行ってあげようかな。
[両手に木桶を下げ、まずは水を届けに小料理屋へ向かう。**]
……もはや何も言う気はありません。
[ホズミの『ふーんだ』に諦め顔をする]
逃げられた……。
やっぱり、いつもと様子が違うんですか? アンさん。
[先程ちらりと見ただけではよくわからず、栂村に訊ねる]
ああ、氷は良かったらどうぞ。
[栂村の返事があれば、溶けないうちにとかき氷の準備を始める*だろう*]
そうですね、はっきり何処がどうとは言えませんし、気にするべき事ではないのかもしれませんけれど……
普段のアンさんとは違っていたように感じます。
[先日垣間見た姿を思い出しつつ、セイジに答えた]
有難う御座います。
では、宜しければ。
[重ねて勧められれば、そう言って*頷き*]
[座って、紙に何か書き付けている]
『 ばーちゃんへ
帰りが遅いのでその辺を探してきます。ばーちゃんはごはんでも作って待っててください。絶対外に出ないで待ってて。
あと、ほかほかの梅おにぎりがいいです。
万代 』
[ため息を一つ。そして何かを振り払うように頭を振ると、殊更ふざけた調子で]
…まったく、年を考えてよね…。
どこまで遊びに行ってるんだか…。
―木陰―
[村に一台しかない氷削機を借りて来ると、適当な木陰に入って氷を削り出す。
器の上に、氷片がはらはらと積もって行く]
はい、じゃあまず、ホズミさん。
[器に小さな山が出来た所で、ホズミに手渡した。
ついで栂村の分を作り、最後に残りを全て自分の器に削り落とす。
他の二人よりやや大きな山に、満足げに笑んだ]
ポルテさーん。
お邪魔しますね。
[ダンケが水を汲んで持ってくるより前に朝の回診で彼女の元へ向かった。
問診の後、体温を計り―――常より高めの体温に思い悩む顔。]
あの、ポルテさん…
もしかして ――――
[幾つか質問を繰り返してから]
…暫く無理はしない方がいいと思います。
体調が良くなるまで時間がかかるかもしれません。
また明日来ます。
[数日ぶりに学校に来ても職員間では儀式の言葉が飛び交うようだった。
同時に、アンの様子がいつもと違うことも自然と耳に入った。狭い村は少し広い家と似ていた。
保健室へと向かえば白い布に囲まれた世界。
椅子に腰かけて机に頬杖をつく癖。]
そういえばマシロちゃんのお婆ちゃん
見つかったのかな。
[窓の外の天気は相変わらず良かった。]
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