[どこか遠くからのような、物凄く近くからのような。
はっきり言えないけれど、でも、確かに響く、時計の鐘の音。
それはきっちり13回、鳴り響いて。
直後に、視界にふわりと霞がかかって──全ては、ひとつのいろに飲み込まれた]
[そうして、霞が晴れた後に見えたのは]
「……と、いうわけでだね」
[満開の藤の林と、直立二足歩行をする兎の姿]
「時計の『鍵』と『螺子』を探してるんだけど、知らない?」
「見つからないと、この空間崩れちゃうんだよねー」
「というわけで、手を貸してほしいんだけどー」
「空間崩れると、君らも巻き込まれるかも知れないしー」
[ぽかん、としていると、兎は一方的にこういってきた]
「ああ、探すのはね、『木の想いの時計』の、『鍵』と『螺子』」
「多分、ここのどこかにあると思うんだー」
「探す力もあるかもしれないけど、空間安定してないからよくわかんないや☆」
「というわけで、頼んだよー」
[何がというわけなのか。
その説明は一切しないまま、兎はててて、と走って行って──藤色の奥へと、消え失せた]
[前いた場所がどこであれ。
今いるそこは、不思議な藤林。
もしかしたら、さっきまではいなかった誰かが近くにいるかもしれないし。
近くにいた誰かはいなくなっているかも知れない。
携帯もスマホも時計もみんなどこかおかしな表示。
けれど、ここにいるもの同士には、もしかしたらつながる事も、あるかもしれない。**]
[☆業務連絡
プロで同じ場所にいなかった人といきなり遭遇するのもOKです。
また、携帯やスマホなどの機器の動作は、空間外に繋がる、以外ならば何が起きても大丈夫です。
その辺りは、皆様のやり易いようにどうぞ]