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[抱き寄せられ耳元で紡がれる言葉にわずか身動ぎ。僅かに胸が高鳴っているのは簡単に伝わる程で。
でもそれは、これから見るだろう赤い色への期待だけ。自分であっても他人であっても]
守ってくれなくてもいいわ。
私に幸せをくれるなら。
[自分の幸せ。姉と慕う人は知っていよう。そして…時至り。優しげな表情を浮かべたまま、目の前で交わされる言葉に耳を傾け…口元には微かな微笑みをうかべつつ。決定を聞けばそれはやはり僅かに嬉しげにもゆがむ。自分が手を下したいと、願えるのなら願いたいもの、と*]
姉様?どうかなさった?
[ぐねりと動く蛇と、視線巡らす人へ不思議そうに問いかける。心なしか、期待に満ちた声色。。
視線で誘われればその答えもまた瞳の奥で。
足跡は、蛇の女と連れ添うようにもう一つ]
…あら、まぁ……
[鮮血は、望んだままの赤、紅、朱──…。
白い髪にはとてもお似合いだと、口元は緩く紡ぎ。止めに入るトゥーリッキには聊か恨みがましい視線も向ける]
私が赤好きと言ったから?見せてくだすったの?
[来いと誘うた蛇の瞳に問いかける。とてもとても嬉しそう。共にビャルネの傍にそろりと足を偲ばせると、つい、と指を這わせて赤を舐めやる]
彼にも言ったのよ。赤が好きって。覚えててくれたのは、嬉しいわ。
[ビャルネの喉に白刃が振り下りる瞬間も、伏せ目がちの瞳は緩く柔らかく見つめます]
このまま、ここにおいていくわけにはいかないの?狼が食べてくれるわよ?
ドロテア様の変わりになりましょうに。
[去るカウコには、小さく嬉しそうに「赤をありがとう」と。レイヨにもやはり視線だけで見送りを]
ビャルネ様から姉様の潔白を聞いたのよ。
それをあの人が殺したのね。…不思議。カウコは、それを知ってたのかしら。ビャルネが、彼に言ったのかしら。
それとも、たまたまかしら。
カウコによ。ビャルネにも言ったかしら?
でも、どうでもいいことだわ。
[ちろり、ちろり。まだ温い血は口に優しい。ウルスラの姿にもにっこりと]
ごきげんよう。カウコがやったのよ。
どうしてかしらね。どうやって、狼使いと思ったのかしらね。
ビャルネ様、何を仰っていたの?
[妙なこと、というウルスラへ]
……。何もかも、カウコに聞けば良いことだわ。こうも堂々と殺したのなら、申し開きする用意がある筈よ?それが怪しければ、彼を殺ればいいことよ。
あぁ、その時は是非私に。
[ウルスラの言を耳にとめ、ほんの僅か、顔を顰めて]
では。カウコがビャルネ様を殺したのは「呪い師の可能性を見ていない」ということ?
それは本人が呪い師でないとわからないわね。それとも、決定的な証拠を掴んだか。
…どうでもいいわ。考えるより、聞いたほうがはやそうですもの。
で、ビャルネ様どうしますの?
[先生?姉様?と。自分はまだ埋めるのはつまらないと思いつつ。唇は寒空の下に不似合いなほど赤く染まり]
別に?疑わしい人は殺していいのでしょう?カウコに怪しい所があるなら…
[勿論のことでしょう?さも当たり前のように平然と瞳で語る。そして]
…私の聞いたことには答えてくれないのね。二人で内緒のお話。いいもの。眠くなってしまうから、何も聞こえないわ。どうぞ、ごゆっくり?ビャルネ様もお任せするわ。
狼の餌にしても、いいと思うけどね。
[長い髪は翻る。ビャルネの言う「妙なこと」は二人だけの間でわかるらしきもの。なら、邪魔にならぬうちに退散しようと*]
生きる人を供犠にするのは悲しむのに、
死んだ人を食わせるのも嫌だなんて。
わがままね、人というのは。
[さて、場所はどこだったか。
長老のテントに戻ることはなく。
さて、どうしてくれようかと思案を巡らす最中に。
目に留めやる赤は血ではなく。この雪に映える赤い衣。伏せ目を緩くゆがませながら]
アルマウェル。ごきげんよう?
先ほどはビャルネ様をどうにかなさって?
姉様やウルスラでは重そうでしたものね。
[埋めて差し上げたの?と言外に。ビャルネの件を仄めかす]
カウコ、どうしてあんなことしたのかしらね。貴方、あれをどうみていらっしゃる?
…ふぅん。
ま、つまらないわね。埋めてしまったの。
狼に食べさせたらまた時間稼ぎができるとか思う人、いなかったの?
[薄い唇にそっと当てる指先は手袋をせずに僅か赤く]
ビャルネ様が無実…と。成程ね。
何方からそれを?…あぁ「保身のために」いえないでしょうけれど。
疑惑と真実が交わるのみ、と。
そこには秘匿も、あるのだわね。
まぁともかく。ビャルネ様が無実というのなら……さぁて…あのイカレ帽子屋さんから何が聞けるかしら。
えぇ?イカレ帽子屋?どこかの遠い遠い国の御伽噺に出てくる帽子屋さんですって。
保身か、秘匿か。どこで見極めるかは…死後でも十分ではなくて?
死人にくちなしとはいうけどね。
生きる者は差し出すくせに。
綺麗言ばかり。いやぁね。
やはり保身ときますか。
いいわ。死で無実を知れるなら、それを繰り返せばいいだけよ。
ありがとう。ではまたね。
皆にそれを伝えるのでしょう?
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