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[ぼう、と少女が横丁で立ち止まっている]
……。
[誰かを探すように、通り過ぎる人を見て。
やがて、歩き出す。足はいつもの場所へ]
そう。
ひげ質が少し柔らかい気はしていたわ。
[納得したように首肯した]
ええ。
あなたこそ、まだ来ているのね。
……仕事ぶりに、納得してもらえなかった?
[素直にあごを撫でる反応にひそり目を細めた]
いえ。あなた、言ってたじゃない。
作家さんのために来ているって。
でも、その口ぶりじゃ違うみたいね。
何か、失くし物でもした?
そうね。
でも、きっとあまり時間はないわ。
[ふっと、雑踏に目を奪われるように目をそらして言う]
そうかしら?
忘れてしまうのは、必要ないから。よ。
あなた。大切だった理由を、思いだせる?
ええ。
ちゃんと決めていてさえ、選ばれないかも。
[淡々と、感情を見せないまま喋り]
そう。ねえ。あなた。
それほど大切だったのに、私たちはどうして忘れてしまうのかしら。
そう思ったことは、ない?
[>>29 レンに首を傾げてご挨拶]
普通、記憶は、大切なものこそ、残るものだわ。
必要に感じないもの、遠いもの。
全て忘れるようにできているのよ。
心当たりは、ない?
[>>26 グリタの言葉に唇を引く]
ええ。必要なの。
言い換えれば、かかずらっていられないほどのものは、忘れるようにできているのよ。
ねえ、あなた。
“忘れてしまったから、大切に思ってしまった”
そう、思ったことはない?
[>>29 グリタの言葉に頷き]
そうね。それも正しいわ。きっと。
でも、いつも思い出は、美しいものだわ。
手に入れなおしたものに、またかかずらっていられなくなることは、ないのかしら?
そう思っただけ、よ。
[>>30 レンの言葉に唇だけ緩めて]
そうね。あなた、真面目ね。
強いわ。少なくとも、強くあろうとしているわ。
ねえ。レン。聞いても良い?
用意した対価。それではない、どうしても渡したくないあなたの大切なものって、何?
それとも、あなたの対価は、貴方の全部?
[>>39 レンの言葉に眩しそうにした]
そう。
素敵だと思うわ。
私には判らないけれど、羨ましいわ。
とても、そう思うわ。
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