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[蛍は見た]
[荒れ狂う川の水面の下]
[闇に堕ち行く男の姿と]
[彼と黄泉でも離れまいと、
手首に固く結んだ数珠に]
[引きずられて堕ちる女の姿]
え? え?
[今見た川底の出来事と、矢継ぎ早に紡がれるエビコの言葉と。頭の処理能力がおいつかず暫し混乱して]
頭が狐で、体が人間?
[辺りを見回す]
……私には見えなかった。あなたが急に倒れたように見えた。
でも、普通じゃない倒れ方にも見えた。
[暫し考え込むように口をつぐむ]
[その間も焦燥を示すように眉間にしわが寄り]
……また誰か神隠しに遭ったかもしれない。
あなたは誰か信頼できる人に、あなたの見たものを伝えて。
[エビコの目をじっと見つめてそう言うと、学校の方へ駆け出した]
[空彦が指差す先、石段の上を見上げる]
[そこには昨夜の雑貨店で会った青年と、優しそうな老婦人の姿]
[そして老婦人に抱かれた白い子猫を見て]
あぁ……、
[顔を覆い、崩れるように座り込む]
いまりちゃん……、引きずられて行っちゃった……。
[顔を覆う手を外し、空彦の顔を見上げる]
[暫く黙ったまま、彼の瞳を見つめて]
……蛍川の、御縁だよ。
[静かな声音]
[切実な響きを押し殺し、ただ相手の反応を伺う]
[祈る、想いで]
[彼の瞳に微かな苛立ちの色を見て取り]
[あぁ、と音にならぬ息をついて、ゆっくりと立ち上がる]
……蛍川の二人は、許されぬ恋を嘆き、
来世で添い遂げることを誓って二人で川に身を投げた。
いまりちゃんは、『彼女』の加護を受けていた。
そして『彼』の加護を受けた者が、神隠しに遭った。
『彼女』は『彼』を追って、そして……。
[口元微かに開いたまま、ほうけたように彼の顔を見つめる]
[目を細めた彼の表情]
[こくり、小さく頷いて]
……ありがとう。
私、神隠しの原因を探さなくちゃ。
御縁は私にも関わりがあるのだもの。
[静かな決意と共に告げる]
[そしてふと、落ち着きを取り戻したことで晴れた視界に映ったもの]
……怪我してる。
[彼の頬に、そうっと手を伸ばした]
[彼の鋭い声と。その後の気まずそうな表情に、目を瞬かせて]
祟り。
[小さく、繰り返す]
[彼の背をじっと見つめて]
……あなたは、何を負っているの?
[尋ねる声に、怯えや躊躇いはない]
あ……、
[去り行く背を、引き留める術を持たず]
[ただ彼の言葉を、噛み締めるように心の中で繰り返し]
永遠。
[口に出した言葉は、重く響いた]
[彼の姿が見えなくなっても、暫くそこに佇んだまま**]
[神社の石段をゆっくりと登って行く]
かみかくし。
[呟いて、本殿を見上げる]
あなたは何がしたいの?
私だって、開発は困る。困るけど……。
[未だ見ぬ何者かに、問いかける]
[白衣の人と、お鬚の人。
暫く立ち聞きしていたが、見知らぬ中年男性二人組というのは気軽に声をかけられる対象でもなく]
……はぁ。
[無性に、あの白い子猫に会いたくなった]
[ため息をついた直後、白衣の男性に声をかけられ、びくりと顔を上げる。単純に驚いた]
こ、こんにちは。あの、
[何故見ていたかの、言い訳が必要な気がして]
萩原さんのお家、どちらかご存知ですか……?
[おずおずと、二人に尋ねた]
[白衣の男性が教えてくれる道筋を、こくこくと頷きながら覚え込む。
礼を言って深く頭を下げた後、問いかけに表情を曇らせて]
子猫を、拾ってくれたの。
私、見つけたけど飼えなくて、困ってたら。
……遊びに来て、って言ってくれてたの。
[別れ際の表情が、思い出されて]
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