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――っ!
[不意に風を感じた。
開いた瞳に写るのは、晴れ渡った青空と、可愛らしい動物を模したもの。
なんだかよくわからない動く仕掛けと、カフェテラス。
困惑した瞳がゆるゆると周囲をみやり。
手の中にある手帳へと、視線が落ちた。
そこに記されたゲームスタートに、唇を噛む**]
[手にした手帳を見ていれば、何時間か先の未来も記されている。
それとは別にいくつかの情報もまた――]
これって、3rd……となりのあのこの?
[3rdが本屋にいるという情報。
カメラとやらでフロア案内図の写真をとったとか。
よく意味のわからない情報も、ある。
とりあえず、手帳に、「屋上にいる」とメモを取った]
あ、あはは……
大変なことになったねー……
[殺し合いをしなければならないということは嫌でも理解させられたが。
だからといって直に襲いかかれるかと言うと否。
とりあえず曖昧な笑みを浮かべて声を掛けてみたが]
……にげられた。
[どうやら戦いになれていないたぐいの人だったらしく、そっこうで距離をとられてなんだかわけのわからない動物やら四角い箱の向こうに姿を消してしまった。
屋上遊園地の、四角い箱が車を模した乗り物だとか、ジェットコースターだとか、見たところでそれが何かは理解できないまま。
やれやれとため息をついて周囲に視線を向けた]
[屋上遊園地で遊んでいる子供の声が聞こえる。
乗り物にのっているようで姿は見えない。
遊園地の動く物がなんか見慣れなくて怖いので、カフェテラスのほうへと足を向けた。
ギャルソンが愛想良く挨拶をしてくる。
こういうところは世界が違っても変わらないらしい]
……んー
[なにか、武器を手にいれておいたほうがいいか。
ナイフはもっているけれど、一つだけよりはもう少し何か……
というか、あの逃げていった人に武器を取られる前に、と言う思考もある]
なにか、鋭いものとか、ある?
[ギャルソンにきいてみた。
まるでお茶を頼まれたかのようにギャルソンは当たり前の顔で受け答えをする]
……包丁とアイスピック……
[カフェテラスだしな、というような刃物が出された。
ちょっと考えた末に、両方受け取っておいた]
……あ、手帳にまた。
[どうやら両方取ることはすでに想定された未来だったようだ。
そこから先、階下を目指すとも書かれていた]
……いや、たしかに降りなきゃいけないけど。
[いつまでもここにいても仕方無い。
逃げていったアンを追いかけることもちらりと考えたが。
まあ、いまは、この見知らぬ場所の慣れない設備になれることをえらんだ]
[階下に向かうための階段を探してうろうろ。
そうしたらなんだかキレイな服をきたおねえさん(エレベーターガール)に声を掛けられた]
え、あ、下にいこうと思って。
[「はいこちらですー」と、いい笑顔で案内されたのは、一人でに動く扉と、四角い箱。
きょとんと瞬きつつ中に入り]
え、あ、どこでも……
[「何階ですか?」と言われてまよう。
上に階の説明がありますとか言われて上を見て]
えーと、えーと、じゃあ{2}で。
[せかされてなどいないけれど、なんだかあわててしまい。
きちんと見ないままに選んだのは2階。
どうやら服とかを売っているところらしい。
「このエレベーターは各階にとまります」とかお姉さんが説明する。
よくわからないけれど階段を下りなくとも下にいけるらしい。
そして乗り降りする人が各階ごとにいるらしく。
5Fでまず、扉が開いた]
[5Fで降りる人と乗る人が入れ替わる間手帳を見ている。
どうやら、2階で服を選ぶのが未来の行動のようだ。
身に付けている服と装備を見やり、案内してくれてるお姉さんや、箱に一緒に乗っている人たちをみる。
皮の胸当てなんて付けてる人は誰も居なかった]
…………
[少し悩んだ。
皮の胸当てをはずす気はないけれど、上に何かもう一つはおるのはいいかもしれない。
そんなことを考えている間に、4Fについた]
[4Fでは乗り込んでくる人しか居なかった。
エレベーター前にあるフロアマップを見ているクルミの姿は視界に入ったけれど。
それを見て、降りようかどうか悩んでいるあいだに扉がしまった。
自動で動くこの箱は、タイミングを逃すと降りられないということにようやく気づいた]
……なんと。
[「動く箱は、扉が開いてすぐ降りる」と、手帳にメモをしようと思って視線を落すと、すでに書かれていた]
先回りしすぎ……
[そんな呟きとともに3Fにつく]
[3Fでもまた降りる人と乗る人がいる。
その間扉は長く開いていた。
案内してくれていたお姉さんが何かを押しているらしい。
位置が悪くて、それがなにかは見えなかった。
3Fにはなにがあるのだろうと、扉の上に視線を向ける。
不思議とここの文字は読めるからすぽーつ用品だということはわかった]
……スポーツ。
[しかし剣技や魔法競技はわかっても、スポーツがなにかは分からなかった。
そんな呟きの合間に扉が閉まって。
そしてようやく、目的の2Fについた]
あ、おりなきゃ。
[案内のお姉さんの「二階でございまーす」という声を聞いてあわてて箱から降りた。
背後で扉が閉まる音を聞きつつ、エレベーターの近くにあるフロアマップを見にいく]
[一通りマップは覚えた。
女物だと示されたほうへと足を向ける。
同じ階にいる人たちの服を見てから、売り場の服を物色した]
……どれがいいかな。
[しかし服をあわせるのは苦手だった。
あんまりもこもこしたのは動きにくいし。
さらりとしたカーディガンっぽいのでいいかと、灰色のそれをみる]
え、もってっていいの?
ありがと。
[傍に居た店員がどうぞ、と勧めるから、そのまま灰色のカーディガンに手を通す。
皮の胸当ての上からだからちょっと大きめサイズ。
指先がかろうじて出るのは不便だから袖をまくっておいた]
[手帳に、手にいれた物を記入しようとしたらすでに記されていた。
ふと3rdの行動が増えている]
5階かあ。
[上を見上げた。
どうしようか悩みつつ、うろうろとして。
時折手帳を開いている]
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