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[ポルテを見送り、テーブルの上の氷の溶けたアイスコーヒーを飲み干した。
薄らぼけた味に、少し顔をしかめる。結露の付いたコップをテーブルに置いた。
テーブルが、水で、濡れる。
花火に行く子供たちを見送って、ふと時計を見る]
あー!長話してたけど、仕事あるんだった…
[がくり、という表情になった]
マスター、今日は帰る…
[肩を落として、喫茶店から出ていった]
―翌朝・未明―
[ヒョー、ヒョー。どこからか、トラツグミのか細い泣き声がする。
また、誰かが消えた。
消えてゆく日常。消えてゆく人。
部屋の中で一人、悲しげな泣き声を聞いていた]
―朝―
[蝉の鳴き声が頭を揺らす。
真夏の日差しの中を、喫茶店へと向かう]
…ひとりは…さみしい…
[うわごとのようにつぶやいて、歩き続ける。
程なくして喫茶店にたどり着いた。
ドアをあければ、いつものベルの音が出迎える]
[喫茶店の中に入れば、ルリがナオと話している姿が目に入った。
ルリの目の前には、自由帳]
また名前が消えてるのね…今度は、誰?
[ゆっくりと、そちらに近づいてみた]
そう…リウちゃんと、タカハル君が…
[ナオの声に軽く頷いて、ゆっくりと歩み寄る。
近づけばルリの声も聞き取れて]
ゆーたいりだつ?
[それが「幽体離脱」という言葉と理解するまでに少し時間がかかった]
…そうかもね…
魂だけ、どこかにつれていかれてるだけなのかもね。
[小さくつぶやいた]
そうね。多分大丈夫…だと思うわ。
[不安そうなルリの声に、安心させるように語りかけた]
昨日?
[ナオが話かけてきたのを聞いて、そちらを向く]
たいしたことじゃないわ。昨日届いてた手紙を見せてもらってただけよ。
[本当のことは話さずに、何事もなかったような口調で答えた]
進展っていうほどのものはないわね。
私の名前が書いてあったくらいかな。
[内容には深く触れずに、それだけを答える。]
[ナオが強い口調でサヨに向かって話している。
おとなしく、2人の話を聞くことにした]
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