[検査室に戻りながら聞こえてきた放送に立ち止まる]
え?スパイ?
[首をかしげて天井のスピーカーを見ていたが、
ぶるっと寒さに肩をすくめた]
差し出すってったって…
この研究所の人あんまよく知らないしなぁ〜。
[肩をすくめた姿勢のまま、検査室へ向かう]
- 検査室 -
[廊下から小走りで走りこんで暖房の前に立つ]
あー寒いさむい。
壱乃宮さん、さっきの放送聞きました?
どーなってんすか、この研究所…
[抱えてきた饅頭や煎餅を置きながら納得いかなそうな表情をした]
[淹れたばかりのお茶を手に、開いた扉を振り返る]
ああ、聞いたよ…
一体どうなってるんだか、僕が聞きたいくらいさ。
[納得いかなそうな表情はそのままでハツネに答えた]
[ハツネの後ろから入ってきた人物を不審げな眼差しで見た後、
会釈につられるように会釈を返す]
僕は條原 ユウキ。
ここのメンテナンス係だけど…
君、ダレ?
見たことない人だけど。
[放送の後だから初見の人物はどうしても疑って見てしまう]
…あぁ、そうですか。
バイトも登録してあるとはご丁寧なことで。
[やれやれと肩をすくめて茶をすする]
セキュリティの監視を依頼するってことは
研究所自体はスパイの存在は前から気づいてたのかな。
アンさんだっけ、何か聞いていない?
[ハツネがお湯の出が悪いと言うのが聞こえてそちらを見て]
そうかな?
さっきはそうでもなかったけど…
ま、僕を捕まえてもしょうがないってのは同感だね。
[ハツネの茶化すような口調に同調したように笑って、
手にした湯呑みの茶を*すすった*]
[やっと寝惚け頭が覚めてきたのかと思いきや
いきなりボケをかましている純太を横目で見て]
壱乃宮さん…
[自分のオヤジだったら泣くな、と思えばイブの娘達を見る目に心なしか同情の念がこもった]
[ハツネの足がキャタピラになっているのを一瞬想像して、
笑っているようでいないような複雑な表情をした]
へぇ…助手が全員揃わないといけないんだ。
って、助手って何人いるんだ?
[ハツネに教えてもらったコピー方法が意外で驚いた、が]
検査してる人間がバグってるって…
[ありえなくもない話だと思ったが、それは口にせず、
黙って話を聞いていた]
[オトハとアンの会話を小耳に挟みながら茶を啜る]
(イブの娘に作用するプログラムが作れるのか?
一体どうやって?まったく何もんなんだよ…)
[瑞原が、ついでルリが入ってくるのを見て手を上げて]
あらら、皆さんお揃いだ。
皆聞いたみたいすね、例の放送。
出入り禁止ってことは、やっぱスパイ捕まえないといけないってことか…
[湯呑みを持ったまま腕を組んで*考え込む*]
[純太とハツネの空気にくすぐったそうに目を細める]
パパは慕われてるっすねぇ。
[えへらとからかう様に笑ってデスクの上に腰を下ろす]
それにしても、スパイの狙いはなんなんだろう。
やっぱりイブなんだろうか…?
[助手の数を問うハツネの視線が純太へ向けられるのを見て]
瑞原さんも知らないすか?
助手さん達の数。
[茶が冷めるのを待っているのか、手にしたまま飲むそぶりのない検査技師へと視線を向ける]