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―夕方―
[バレーボール部のみんながお見舞いに来てくれた。]
わあ、みんなありがとう!
[代表で一人が殺菌室を通ってから入ってきて、
皆の寄せ書き入りバレーボールを手渡してきた。]
ありがとう!頑張る!
[私はエースだ。ここで倒れている訳にはいかない。
みんなで全国大会を優勝するんだ!]
→翌日へ
―朝―
[今日は朝から調子が良くない。
このままずっと眠っていたいけど。]
はい…。
[検診の先生がいらっしゃったので返事をして身体を起き上がらせる。]
えーと…何先生、でしたっけ。
[もしかしたら以前に聞いたかもしれないけど、忘れてしまったか思い出せないか。或いは知らないか。]
[結城、と言う名前の先生のようだ。見た感じそこそこ若そうだ。
身体の調子を聞かれて、手で軽く×印を作った。]
うー
[とりあえず、結城のされるがままにしている事にした。]
[診察も終わって、椅子に座る結城を見つめる。
痛みは、悩みは、と聞かれて首を振って。]
どこも痛くもないし、別に悩んでもないんです。
ただ、調子が悪くて…。
[自分でも上手く説明出来ない。どうしても、何か足りないような。
悩んでいるウチに、結城の視線がバレーボールに向かう。
ベッドの横に置いてあるそれは、バレーボール部全員が私の為を思って応援の言葉を書いてくれたものだ。]
あ、これは、部活のみんなが私の為にって。
[少し遠くを見ながら、無表情で呟いた。**]
え…?
[復帰は難しいかもしれない、と言う結城の言葉を聞いた途端。]
な、なにを言っているんですか、先生…
[頭が真っ白になっていく。その後の話は全く頭に入らず、
結城が去っていった後、看護師が何か慰めだったりをしてくれても、全然何も分からない。
頭にあるのはただ一つ
『復帰は難しいかもしれない』
心の拠り所が無くなっていくのを感じた。**]
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