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[ずきり、ずきり、痛む頭。失人は、右手で目頭を抑えて俯いた。瞳を閉じて、真っ暗な目の前に映るのは女の後ろ姿。首から上は、ぼやけていて見えないけれど。それでも、わかる。彼女は大切な人だった気がする。意識の底から浮かぶ、失人の想いとは違う、不思議な感情が、言葉になって口から漏れる。]
来世でまた会おう……か。
果たして俺に来世があるかな………
考えても仕方ないな。
………愛しのお姫様を助けに行くか。
[閉じていた瞳を見開き、首をふるふる振って。ふらり、立ち上がってから、虚空に語る。]
カナメよ、俺はお前の言いなりにはならない。
俺は、俺の選んだ道を行く。
それが我道。覚えておけ。
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