[友達と別れて森の中を歩いています。
木の枝を拾って藪の中を進みます]
近道、近道。
[日本家屋の玄関脇に出ました。
服についた草を払います]
服、線香の匂いがする。なんで?
[首から下げた鍵を引き戸の鍵穴に差し込みます]
あれ、合わない。
[試しに引き戸に手を掛けてみますが、開きません]
どうしよう、家に入れない。
[困惑して泣きそうになりながら、立ち尽くしています*]
[扉を開けるソラに目を丸くします]
あれ、開いてたんだ。
鍵が掛かってたのに。
ドロボウとか、いるのかな。
[靴を脱ぎ靴箱に置いてあったはたきを手に取ります]
不審者がいたらこれで追い払うの。
[お茶の準備をする来訪者にさほど疑問も抱かず
広間の隅に座り込んでいます]
蝋燭が、また減ってる?
[ソラの言葉を繰り返し戸棚の前に行きました]
リウ姉ちゃんの蝋燭がない。
お姉ちゃん、帰ってこないのかな。
[もう一つ減っている蝋燭の名前は思い出せず、
四つの炎を眺めて*います*]
[三人のやりとりを聞きながら、蝋燭を眺めたまま考え事をしています]
これ、吹き消したらどうなるのかな。
お誕生ケーキの蝋燭と同じ。
[トッピングがあると切り分けられないというリウの言葉をなぜか思い出しました]
・・・消さないとケーキは切り分けられない。
[ぽつりと呟いて、黒板の赤い文字を見ています]
血文字みたい。
[暫し解読を試みて、あきらめたように首を横に振りました。
フユキの視線を追って窓の外に目を遣ると]
煙。火事?
[窓を少し開けて確認するように顔を出しただけで、すぐ閉めました*]
羊羹が8切。一人1個だと余るよ?
[羊羹をひとつ取り、レンが指差した方向を見てにこりと笑います]
みんなで駿河に行って、羊羹作りの職人さんにでも弟子入りするの?
作った端からつまみ食いしたら破門になっちゃう。
…うん、やっぱり私は行かない。
お母さんが帰ってきた時に、私が居なくなってたら困ると思うから。
[少し悲しそうな顔で言いました*]
[レンの笑顔に府に落ちないものを感じながらも、出された羊羹を食べています。
黒板の赤い文字をじっと見てぽんと手を叩くと]
リウは 消えてしまった
帽子屋に てもとを
見てもらいなよ アジツケノリ
・・・かな。
[帽子屋と味付け海苔の相関性を説明できずにいます]
[地面を見つめているソラの後ろにゆっくりと近づき]
お姉ちゃん、捜し物?
手伝うよ。大事な物なの?
[ソラに倣って地面に目を*遣りました*]
蝋燭を消すと暗くなるだけ?試してみるから。
[広間にて。
蝋燭を2本手に取り吹き消そうとしています。
それは「レン」と「ソラ」と書かれていたかも知れません]
[窓の外の燭光に目を細め]
ここに居てもお母さん帰ってこないかも知れないし、
本当のお母さんなら、私がどこかに行っても捜しに来てくれるはず。
駿河でも、どこでも。