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―滝―
[村から少し離れた所にある滝つぼ。...は手した木桶たっぷりに水を掬うと、難儀そうに桶を持ち上げて]
はぁ…水汲みは面倒くさいな。
さて、急いで戻らないと…
[言葉とは裏腹にのんびりとした歩幅で村へと戻っていく]
[薄暗い森の中。
木の根や枯れ葉に足を取られる度に、母の白い手に引き上げられる。どのくらい歩いたのだろうか]
『まだ?』
[母は振り返ることなく歩き続ける]
『お母さん、どこに行くの?』
[母の白いうなじの後れ毛を見ながら、何度も口にした問いを重ね──
─小料理屋─
目を開けて、障子から注ぐ光りに薄目になる。
誰の気配も無い事に気付き、手を付き半身を起こし振り返る。するりと寝巻が肩から滑り落ちた]
起こしてくれればいいのに。
[小さく呟く。
頬に掛かる金髪を無意識に耳に掛けると、布団に視線を落とす。
しばらくの間そうしてぼんやりとして、ぺちりと頬を叩いて気合いを入れ、寝巻を直し、布団を上げる。
細々と動きまわり、金髪を纏め、身支度を整え、最後に日の当たる一角に置かれた折り鶴の隣に水を置く。正座をして線香を上げ、手を合わせ目を閉じた。経を唱えることもなく黙祷した後に目を開けて微笑む]
おはよう母さん。
[そうして毎朝の日課を終えると、ゆっくりと立ち上がる]
―帰り道―
[学校から自宅へと戻る途中、重たそうに桶を運ぶ人物を見掛けた。
村の中に知らない顔はない]
やあ、ダンケさん。
水汲みか? 大変そうだね。
[しかし手伝う程でもなさそうなので、隣に並んで歩いた]
ところで、今日の飯ってどうなったか知ってる?
誰か捌いてるのかな。
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調べてみたら、リコーダーは時代的に微妙にアウトっぽいな……。
存在はしていても普及はしてないようだ。
まあ、リコーダー的な縦笛(木製)って事にすればいいのか?
うん。
[手際よく出汁を取り終え、味見をして満足そうに頷く。
店の厨房で貯蔵庫をあけ、確認をしながらぽつり]
葉ものが無い……あと、冬瓜とかぼちゃがあるといいな。
[割烹着を肩から落とすと、籠を手に取り外へ]
─畑─
居ない。
[ダンケの畑にたどり着く。
水を汲みにでも行っているのか持ち主の姿はない]
貰いますねー。いいですよー。
[一人で受け答えをすると、『野菜頂きます。ポルテ』とメモを残し石で押さえる。
剪定用はさみで手際よく冬瓜とかぼちゃを収穫し、籠に収める]
ポルテさんの店かな?
……腹減ったな。
[ぽつりと呟く。
のんびりした歩調のダンケに合わせながら、ゆっくりと目的地へ向かった]
―畑への道―
やあ、清治くん。
ははは。まあ、大変だけど、添える野菜が無くちゃ料理するのも大変だろうしね。
君は今日も学校かい?偉いなぁ。
[畑に戻る途中、やってきた清治と言葉を交わしながら、相変らずゆっくりと歩いていく]
今日の飯?ああ、もうそんな時間か。僕は聞いてないけど、誰かが用意してるんじゃないかな?
…噂をすれば良い匂いが。
ああ、きっとポルテさんの所だろうね。
ははは、清治君は若いんだし、沢山食べないとね。
おっと、畑はこっちだ。それじゃあ。
[雑談を続けつつも、畑への分かれ道に来ると、清治と別れて畑へと戻った]
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