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[彼の微かな謝罪が聞こえた、か]
――、っ
[聞けば、
なんとか整理をつけられそうだった気持ちが
再び、揺れ、涙となり降り積もりそうになる。]
ズイハラ、さん、は…
[それでも、尚、言葉を紡ごうとする]
っ、
[問いかけようとして、言葉に詰まる。
手の甲で、ぐいっと瞳を拭い]
ズイハラ、さんは…
もう頭、の痛み、取れ…ましたか?
[一生懸命に下手糞な笑顔を作り]
御腹、すい、て……ませんか?
[ついで、たどたどしくも、問いを続け]
[ごめんね、と言ったミナツを見上げれば
涙を拭っていて。自分も少しだけ鼻をすすった]
ううん…んーと。
もやもやした、人みたいな影…あそこ。
でももうどっか行っちゃった
[ミナツに告げて、ふあああああああと欠伸を]
うん…眠い。
[布団をしいて貰ってそこに横になるなり
こてんと眠りにつく。
その直前までミナツの服を握っていた手が
時折何かを求めるように小さく、動く]
[さらさらと、こぼれおちる砂のように、記憶は静かに薄れ行く。
最期数日間の、それだけが色濃い。]
パフェ、食べにいこうか。
[約束だけは、消えず胸の中。]
[そう返ると思っていなかったせいか]
え……あの…
[ひくっ、としゃくりあげ、挙動停止]
――。
[じ、と彼を見つめ]
…いいんですか?…それで。
[小さく、念を押すように問い掛けた]
[ムービーを再生するのをやめ、傍らに寝ているデンゴの頭を撫でる。]
デンゴ君が見た人影って…ジュンタだったりしないよね…?
[すぅすぅと寝息を立てて寝る彼が答えられるわけもなく。
そのうち気がつけばデンゴの横でうとうと。
それでもデンゴが起きれば、それに気づくだろう。]
うし………美夏ちゃん達の様子を見に行くか。
………暇だし。ここにいたら野暮だし。
[すぅ……っと、自宅へ移動]
………なんでぇ、寝てやがるのか。
ん…んうー……
[ごろりと寝返りを打って
何かに手が当って目が覚めた]
…あ。ねーちゃん。
[そっか、と寝る前のことを思い出して]
みんなが帰ってくるどころか…
にーちゃんが消えちまった。
[寝返りを打った体を元の位置に戻して]
……うあ。
[目の前にモヤモヤがこちらを覗き込むように。
あー、と口を開けたまま、それを凝視]
[微睡の中、何かが体に当たるのに気づく。
それでもすぐに起きられなくてデンゴの言葉を夢現で聞く。
デンゴが何かに驚く声をあげればはたりと現実に戻り]
デンゴ君?
[身を起こし布団の中で何かを凝視している少年の顔を見た。]
よ、デンゴ。
ねぇちゃんをよろしく頼むな?
あぁ、聞こえねぇか?
[デンゴの頭を撫でようと手を伸ばす。どちらにしても、触れる事は叶わないんだけれど]
あ……美夏ちゃん、起こしちまったな。
………ごめんな、約束、二回も破っちまって。
[美夏に触れようと。抱き締めようとするのだけれど。]
もう一つがもう無理なのは…わかってるから…さ。
[永遠に訪れない11月2日。
それを待ち続けるだけの…永遠の今日。]
なら、約束の方が先さね。
[まばたきをせずともそのモヤモヤは見えていて。
けれど驚きでなんどもまばたきを繰り返す。
ミナツの声を片耳でききながら、
目は凝視したまま離せない]
だ、だれだぁ…オマエ…
[不意にこちらにモヤモヤの一端が近づいて
慌てて首をすくめたものの。
それは触れることなく身を掠めた]
…あれ?
[モヤモヤを触ろうとして手を伸ばす。
しかし手はむなしく空を切った]
ねーちゃん、そこに、なんか…見えねえ?
[指をさしてミナツに問いかけた]
誰だって言われてもな………
そっか、デンゴには見えてんだな?
ほら、男の子だろ?
びびってないで、しっかりしやがれ。
[触れられないこの身を呪い。それでも、彼に手を振って]
触んな……か。
あはは、ちげぇねぇや。
俺はもう………違うんだもんな。
わかったわかった、触らねぇよ。
[両手を上げて、後退り]
[誰だと何かに問いかける少年の様子に首を傾げる。]
え…?何にも見えないよ?
[少年が指さす方を見るも何もなくて。ふるふると首を左右に振る。
布団から起き出したデンゴが触るなと言って慌てて手を振る様子を見て]
デンゴ君…どうしたの?
何か見えるの?
[少年が見えている物がなんなのか分からず頭の中は疑問符だらけ。]
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