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[歌声はしろい吐息の帯となって、イェンニが歩く
みちすじへと痕を残しているように見えた。
穢された祭壇のほうから、枝先へ焔を連れてくる
彼女へと、蛇使いは数歩駆け寄り…声をかける。]
――イェンニ !
[妹分たる彼女の唄は、途切れたろうか。
彼女が此方へ姉様と常の呼ばわりをする前に――
ばしン 、と夢見る如きイェンニの頬を*叩いた*。]
/*
2日目後半にしてやっと会えたというのに
出会い頭にビンタです。
でもきっと物足りないとか言われるんだそうなんだ
襲撃はおまかせの日ですけれど、投票迷うなあ…
今日吊られておいしいのって誰あろう←なので、
私が迷っても詮無いわけではありつつ。
… 聴こえたかね?
[村の柵を挟んで、群れへと狼遣いを呼ばわった
マティアスの言についてか…ふと他方へ声が上る。
…狼遣いを殺したことがある、と耳には届いた。]
そんなこともあるさ、とは言ってやるも妙だな。
いくつか、伝えておくか。
件の白髪頭――
ビャルネは、あたしが狼遣いではないと
イェンニに言ったそうだよ。確かめるが。
此方のことを知っているのか知らないのか、
かまをかけてるのか詳しいことはわからんが…
まあ、嘘を武器にするつもりらしいのはわかった。
…それから、長老さま宛てに
まじないの卦を伝えた者がいるらしい。
カウコが、文を覗き見た様子だった。
我々が、卦にかかったわけではないらしい。
[伏せるとも偽らぬカウコの気配から感じたこと。
卦でないものの担い手へは、いまは口にせず――
己が目にしたもののことのみを掻い摘んで語る。]
あたしもひとゆえに、想うことは多いが。
いかなるいきものと意を繋ぎ従わせようとも、
長い旅の果て、ようやく逢えたお前へ。――…
たましい繋ぐお前へ、強いることは何もない。
[こぽり…
液体のなかを気泡が昇る如き音が混じる。]
…今宵、お前の喉が愉悦と共にうるおうを願う*。
/*
とかくわかりにくいことに定評がある赤意訳。
・マティアスの挑発、乗る?
・狂信者にときめくたすけて
・真占は白出しで出てるみたいだよ
・守護情報は曖昧にしとくよごめん
・いろいろ言ったけど好きなとこ襲ってね!
・GJよりは喰いログ見せてほしいなあとおねだり
・ヒュヴァ・ヨウルア!(メリークリスマス!)
こんな感じです
―― 戻りきたイェンニを捕らえて ――
[叩く間際のその頬が、此方へ向けられる笑みで
あったから、蛇使いは僅かに苛立ちを浮かべる。
厳寒の中、てのひらへも痛みは遅れてやってくる。
目を見開いたイェンニを薮睨みめいて見詰め――]
この地で、火遊びは禁忌だと言ったろう。
[ふ、と妹分を見遣る眼差しは甘く詰る態に緩む。
イェンニが鬼火めく焔持つほうの手首を掴むと、
遠慮のない力でぐいと引き寄せ彼女を抱き締め…]
それに。
アドベントの最後の夜は、一緒に
ユール祭をしようと約束したろ、ばか。
[ユール――…この地で言うクリスマス。]
こんなときだから――約は忘れてほしくないのに。
[其れは、未だことが起こらぬ折の、他愛無い予定。
繋ぎ止めるようにイェンニの額へ己の額を寄せた。]
村はいま、悼むときだけれど――
[祝う言葉は、流石に憚ってちいさい声音。
いつ命を落としてもおかしくはない今だから]
…ヒュヴァ・ヨウルア… イェンニ。
[…"メリークリスマス"。笑まぬ面持ちは、
常に夢裡の如き妹分の伏し目へと告げた。]
…今宵も、誰かが死ぬぞ。
守ってもらっているから、
軽々しく扱ってはならんと言っている。
[慣れた口答えに沿って諫めながら抱擁を緩める。
叩いた頬の赤みを拭うようにか、残るだろう痛みを
しみさせるようにか、ぐいとイェンニの頬を擦り]
贈りものは、無論。
…だが、潔癖などと誰が言っていたかは
後で聞こうか。
[隣家のエートゥの顔など思い浮かべつつ呟く。]
知っているのではないな、イェンニ。
狼使いとて、阻まれることはあると聞いているよ。
[夢見がちな伏し目は聡い、と身近な蛇遣いは知る。
緩く頷いて――イェンニを促しながら歩き出す。]
今宵、と言うのは
あたしが、待つ時間は終わったと判断したからだ。
長老さまにご沙汰を出して頂く。
例えば、お前やラウリはあぶないと考えているよ。
不穏な言動というやつだ。
…だが、普段通りでもあるしな。
[自身が選択肢に含めていないところを挙げて、
当のイェンニを見遣り――稀にも僅か、微笑む。]
…
進言を求められたなら、
レイヨをと申し上げるつもりだよ。
申し上げて容れられたなら、
それだけのことはするつもりだ。
[ドロテアを喰らったかもしれぬ狼の毛を呑んだ、
車椅子の青年の所業を、蛇遣いはまだしらない。
>>1:52『まじないが"出来ぬ"のであれば』――
問われなかった続きを、いま妹分へ口にしたまで*]
/*
レイヨはヘイノへ素敵なトスを上げて下さってるので
投票はとても惜しすぎるのです。愛。
霊能結果見なくとも、レイヨ的には
根回し完了に近いんじゃないかなということでぽちします。
成程―― 潔白か。
[ほう、としろい息を吐いて両手を温める。
蛇遣いは暫し黙して――
傍らを歩くイェンニの、春風に似る謡に耳を傾ける。
同じテントを目指すらしき人々の姿は遠い――――]
…
お前にそんな面持ちで訴えてこられると、
確かにどうでもいいと思えてしまうのが不思議だ。
――その"赤"は…
お前をどうしてしまうのだろう。否…
お前は、あたしを呼んだ。…それで充分だな。
[手を焼く態で、妹分の髪に触れ抱き寄せる。
耳元へ置く声音は、低くともささやく内容へは
誰への憚りも持たないもので――]
…わかった、イェンニ。
力及ばず、皆の嫌疑がお前にかかっても
皆のその手がお前にかかることはないと約しよう。
あたしがその折のお前を殺すことが、守るすべならば。
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