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…ひとに取っては、
死病でもないと思ってたんだけどもな。
[突然の死を招くほどに重篤化するものなら。
トナカイたちに広まればやはり滅びは近いかと、
いまは自らのことは置くこととして蛇遣いは想う。]
/*
悩みすぎてるので経過は残すのでした。
レイヨ吊りイェンニ喰いがいい感じに
酷いと思うのですが無理な気がしています。
逆にすると吊り襲撃被りはなさそう。うーん。
描写順を逆にすればいいかなあ…
[開いた扉から聞こえた咆哮は、同じひとの耳持つ
レイヨに聞こえたか否か。感慨を浮かべて外を一度
見遣ったが――告げられる詫びへと緩く振り返る。]
詫びも聞きたくはないが、
耳に入ってしまったものは仕方がないな?
[彼の小屋へ招かれたときのように、
戸口の覆いを捲り上げて、レイヨの車椅子を通す。]
うむ、あたしに奪わせたくないなら――
【 ――がつん―― 】
時間を差し出せ、歩まぬレイヨ。
[蛇遣いの脚が、車椅子の背後から…
ティッピングレバーを思い切り蹴り下ろした。]
[跳ね上がった車体が戻る衝撃は、青年を
戸口の雪上へ投げ出すに充分な衝撃だろう。
レイヨが起き上がろうとするのを、力でなく
動作のみで制するように。彼の薄い胸板を踏む]
歩めるのだとしても――やめておけ。
そして、今宵は永らえろ。
[見下ろす瞳は、虎の如きいろをしている。]
これで… 安心だろう。
[青年の胸へ載せた脚は、鋭い動作ですぐに引く。
溢れる赤が新雪をよごすと、蛇遣いは眉を顰めて
粉雪塗れのレイヨを咎める如き面持ちで見遣った。]
…あまり、それを零すな。
おおかみを遠ざけるに難儀する。
[差し上げましたと口にする彼へ、それでも鷹揚に
頷いて――厚い毛皮を首元へ掻き寄せ背を向ける。]
いざという折に力が出ぬでは…
庇ってくれたカウコに、申し訳が立たん。
…イェンニに、会いにゆくのだ。
約束を果たしたなら、訪ねよう。
[横殴りの風雪、激しくなりゆく吹雪。
ぐず、と鼻先へ音を立て蛇遣いは足を早めゆく。]
礼の仕返しと、
時が足りぬかどうかは――その折に*。
[いつの間にか戸外に出てきたマティアスの犬は。
円な瞳を輝かせ――ころころと転がるように駆ける。
あん
――ひと鳴きと共に、跳躍。
ひとの血肉の味を覚えた仔犬が、喰らいつこうと
おさないながらに鋭くも鈍いその牙を向ける先は]
[女の手首を舐めたばかりの、*盲男の紅い舌*]
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