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―― ウウウゥ― ォォ ゥウウ ――
18時ちょうどの時報の音をかき消して、サイレンの音が村中にこだまする。
その男が人として最後に耳にした音も、サイレンだった。
赤く染まった世界。
赤く染まった視界。
理解が追いついた時、男は視線を動かそうとして、かなわずに力尽きた。
男が見ようとしたものは、男を襲ったものではなく。自らが積んだ、みっつの小石。
村と外界との境目を定めたそれ。
サイレンが響き渡るとき、村は赤い海に沈む。
小石の結界より外側は、見渡す限りの赤い海――**
■視界ジャックについて(一点変更あり)
他人の視界を一方的に借り受けることができます。白ログで行う場合は、音を聞くことはできませんが、それでもいろいろな情報を得ることができるでしょう。誰の視界をジャックしたのかかわかるかどうかはお任せします。
また借りられた方に自覚症状はありません。
描写についての決まりはありません。白ログ、囁きログ、各自思うままに描写してください。
■囁き窓の制限
会話RP、中発言を禁止します。
視界ジャック、または、各陣営の抱える謎の設定にお使いください。方法についてはお任せします。また囁きログでの視界ジャックは、クリアでないものの音を聞くことができます(できなくてもいいです)。
以上です。
以降、アナウンスはありません。
エピローグまで楽しんで頂ければ幸いです。
―― 愛犬ゴロウマルの視界 ――
[すっからかんのゴハン皿。
それから年季の入った犬小屋。
太い鎖、回転するゴハン皿、ゴハン皿、ゴハン皿]
―― →集会場 ――
……信じられない。
[けたたましいサイレンが響いた後、見えた景色。
辺りを見渡し、垣根の間から投げ入れるのは塩煎餅]
ゴロウ、内緒だよ。
[あっという間に平らげるのを見届けてから、集会場へ向かう。
そして勝手知ったるなんちゃらで、お茶とジャム煎餅をちゃぶ台に広げて*もぎゅ*]
[拉致があかない。故に次なる行動を。]
―――瞳を貸して。
[視界に砂嵐に似たノイズが走り、今の目前と様相を違える景色が映りこむ。
それは、ここではない別の場所。彼の視界。]
〈 獣道と呼ぶのが相応しい道。
村と外を結ぶ細い糸。
みっつの小石。
みっつの小石。
みっつの小石。〉
嗚呼。あれは………
[そして。]
―→村と外の境目―
[日も暮れてきた頃、大音響のサイレンの音に耳を塞いだ]
うるさっ なんだ急に!
[何か動物の咆哮の様にも聞こえ、目をつぶる。ジ、と羽虫の焦げるような音がした]
>tuning... negiya.
不思議な印のある扉を開けようとした手が見えた己のものではない丸い指が触れるより早く扉は勢いよく開かれて人ではないモノが飛び出してくる赤い涙を流したそれが自分に右手を振り上げた
>tuning... end.
うわああああ!
[とっさに、頭をかばうように腕を上げる]
……?
[身構えた痛みも衝撃も、いくら待っても訪れず、そろりと目を開く]
な、なに、が。
[からからの口で、うめいて。
サイレンの鳴り終わった夕暮れの村を見回した**]
[サイレンが鳴り響く。]
ネぇぇ ギぃぃ ヤぁぁ くぅうううううん
[ネギヤが境目へ達する直前に、その肩へ青白い手が喰い込んでいた。]
[やがてネギヤの自身の意思により首が軋る。
頭を巡らせ、さいごに何かを見ようとした態だった。*]
…?
つかまえるだけの心算だったのだけど。
[大の男をくびり殺せる程の筋力はない。
なのに少し力を込めただけで、ネギヤの身体は呆気なく崩れ落ちていた。
彼の道中のどこかで、深手を負っていたのだろう。
草を踏む音がする。
そこに現れた赤い涙を流す者たちに、ネギヤの身体を任せた。*]
……――っ、
[集落を半ばまで来たところで、突然、サイレンが鳴り響いた。そして、頭痛を覚えると共に、視界が歪んだ。目を瞑る。しかしそれは見え続ける。放送を終了したテレビのような、ノイズに満ちた画面。
ラジオをチューニングするように、画面が鮮明になっていく。――ノイズ交じりのスクリーンに、映し出されるのは、見覚えがあるような廃屋郡。視点が移る。遠くに聳える火の見櫓へ。手元へ。異様な暗い色をしたその手に握られた、拳銃へ――
呻き声を零して目を見開く。そこでぶつりと画面は途切れ、元の視界が戻り]
……っは、……今のは……?
[頭を押さえながら、辺りを見回す。気付けば空は赤くなっていた。夕暮れにしても赤過ぎるようにも思えた。赤い水と、同じように。眉を寄せつつ、男は歩みを再開し]
― 集会場 ―
アンちゃん、早いなあ。
[少女の姿を見つけるとそう溢し、懐から読み損ねた茶封筒を取り出し、読み始めようとした。**]
……!
[すぐに、立ち止まる事になった。前方から蠢く気配を感じた。咄嗟に廃屋の影に隠れ、様子を窺う。緩慢な足音が聞こえた。そっと覗くと、人影が見えた。それが此方を振り向いたのに、どきりと身を引っ込めて]
……な、……何、なんだ。
何なんだよ……
[心臓が強く脈打つ。息が上がる。一瞬見えた人影は、人ではなかった。異様な肌。白目を剥いたような目。流れる赤い涙。封じる板が頭を過ぎる。あれは、もしかしたら。この村は――?
惑乱の中、*身を潜め*]
―集会場―
ねー、カズキ、従兄くんは…?
[弟のカズキから明確な答えはない。
アンの隣へ腰を下ろすとジャム煎餅をくわえる。
そのまま、小首を傾げ、]
アンちゃんって、腕細いよねー。
ね、これ使う?
[カズキの持つ金属バットを取り上げ、それをアンへ差し出した。
バットには大きな凹みがあり、何かが変色したらしき染みも所々に付着している。
咀嚼音を立てて、少女へ密かにウインク。
開いた側の片目が紅色を一筋流す*]
―村役場―
[轟いたサイレンの余韻が去りゆく頃――耳を
押さえうずくまっていた少年が漸う我に返る。
能面のような表情はそのままに、額へ薄い汗。]
ぁ…
隠れないと、また
[ふらりおぼつかぬ足取りで歩き出そうとする。]
美津保おねえちゃんが …こわくなる
[耳の奥へ、短く連続したノイズ音]
[―ざ―] [―ざ―] [―ざ―]
[切り替わる視界の幾つめか、端に
少年が―自分が―映る其れがある。
オトハ女史を見遣る相棒の、視線。]
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