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女獣医のしろい手を、拒む供犠の娘。
長老は痛ましげな面持ちを灰色の髭の奥へと潜める。
皺に覆われた手は、ドロテアの背へ軽くだけ触れる。
『 …つらくなるだけ かもしれん。 』
『 だが いま一夜 名残りを――… 』
捧げられる女に惜しむものがあるなら、好きにと。
半ば老爺の願いの如く、その触ははかなく*伝える*
―自宅―
[小さな小屋には不似合いなほどの本の数。
読めるものなどこの村には一握り程度。
それでも、読めるもの達が本を借りに来ることもあるし、読めないもの達が文字を教えてもらいにもくる。
本以外は簡素とも言える室内の中。
二間しかない小屋の中、おくへと向かい。
人の目には余り触れさせない本を手にする。]
……さぁあて、どうしようかのぅ……
[ぱらり、机の上で開いた本の一文。
それを指先でなぞり、片手に持った杖をじゃらりと揺らす。]
[
トン
じゃらり
トン
じゃらり]
――ふぅむ……まあ、話をききにいくかのぅ。
供儀の娘を助けるすべはないようじゃしな……
[ぱたり、閉じた本はまた元通りに仕舞いこみ。]
―― レイヨの小屋 ――
[求道家と幾らかの言葉を交わした蛇遣いは、
温もりを気遣われてか二度ばかり煎れ足された茶を
飲み干して――謝意を表すとやがて立ち上がる。]
得られたものが、あるといい。
…なに、あたしは勝手に得ているとも。
[辞する挨拶とか、右腕をレイヨの肩へと伸ばす。
僅か身を寄せる仕草は、北では日常的な軽い抱擁。
そして離れ際――指先は、青年の緩い巻毛を一筋。
ぷつり 得るのは彼の淡いストロベリーブロンド。]
――こんなふうに。
[レイヨとトゥーリッキが席を立つには視線をやる。
マティアスの言と其れに返すトゥーリッキのやり取りはどちらに対してか物思うまま声は出さず。]
――まじないの力。
矢面に立たせるわけにもいかんが、情報は得たい。
というのは実に難しい。
[誰にともなく落とすのは率直な独り言。
思案しつつ炎を見つめる目は時折テント内の人間の顔と、長老、ドロテアへと移り、また元に戻る。]
[少しして立ち上がると、それでもすぐにテントを出る風でもなく、ドロテアに暫し視線を止めるもかける言葉もない。
哀れみも何も示さないのが自分なりの礼儀。
ただ一言]
――無駄死にはしないつもりだ。
[多くを語らず言い置いて、ふらりとテントの外。]
―小屋の外―
[じゃらり、杖を鳴らしながら小屋から出てくる。
冷えた空気にその身を震わせ。
白い息を吐き出しながらゆるりと眸を細めた。]
…――
[ゆっくりと雪を踏みしめながら、しんと冷えた空気に空を見上げ。]
死にたくはないのぅ……
[ポツリ、呟いた。]
―テント外―
[外に出ると、ふ、と白い息。
冷えた外気が触れる瞬間は僅かに肩をすくませる。]
狼も寒いんかね。
[落とす言葉は場にそぐわぬ些か呑気なもの。
さくりと足を踏み出せば、ビャルネの姿が見えようか。]
――何か"いい物"は見つかった?
[かける言葉は端的に。]
―テントの外―
[掛けられる声にゆるり、振り向く動作とともに杖がなる。]
ふぅむ。
見つかったとも言えるし、見つかってないとも言える……微妙なとこだのぅ。
まだはっきりとは言えんのじゃが……
[考えをめぐらせるように視線を村の中へと向けながら、静かにカウコへと言葉を返す。]
……それもそうだね。
悪かったね、変な真似して。
[供儀となる娘の頑なさには軽く謝罪を述べる。
そしてそのまま、テントを出た]
[テントの外には、自分と同じ容疑者である
情報屋と書士の姿。
事件の話だろうかと、2人に声をかけた]
おや、何の話をしてるんだい?
何か探し物でもあるのかい。
[今探さねばならないものと言えば――
アレに違いないのだろうけど]
/*
よーやく終わったあああ
ちょっと冷静になったよ!
なんかもう無事でよかったとしか
言えない現状だけど頑張ろう頑張ろう。
[2時間もいられない人間の言うセリフか]
――その音は、何とかならないもんかな。
[杖に対しそういうことを言ったことはないから、五月蝿いという意図はないものと知れようけれど、添える説明もない。]
本当に微妙な答え――だけど、
成果がゼロではないようだから、良かったのかな。
[問題ない、と言葉は添える。
見上げれば未だ赤いオーロラ。
目を細め数拍見つめるとまた視線を戻して。]
まだ、か――ドロテアを、諦めたくはない。
形になって、差し障りがなければまた聞く。
[ゆるやかな坂を登れば、村の灯がそれなりに目に入るか。
今しがた後にしたテントのあたりから、また一つ人の影が姿を現した。何人か、固まっているようだ。そちらには一瞥をくれるに留めて――オーロラの下に広がるタイガの影を視界の端に留めながら、ゆっくりと村の中を歩いている]
対するまじないを持つものは、三人。
何も持たざる少女は、供儀か。
[何か言葉を置いてくるべきだったのだろうか。
わずかながらちくりと、後悔の感触が胸を刺した]
[ウルスラの声にゆるりと振り返り、視線を向ける]
良い情報でもないかと想って、な。
[曖昧な口調は成果らしいものが得られた風でなく。
さりとて何もなかったとも言わない。]
のんびりもしていられないが、
ハキとした指針もまだ見つからない。
――迷子だな。
骨の鈴か。興味深い例えだ。
[笑い声は遠吠えの海に沈み、淡々とした声がオーロラの幻に揺らめく。
しばし黙していたが、ふと、思い出したように]
…あの供儀の娘を、お前はどう思う?
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