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そういえば、教授。
買い物の荷物、かなりの量になってそうですよね。
ボク、教授を手伝ってこようかな。ついでにサーディたちの様子もみてきましょうか。
確か、グレオ王子は早くから、王の後継となることが決まっていたから、王都の防衛をしていたんじゃなかったかしら。
だけど次男の……テシオはそういえばあまり話を聞かないわね。どこかに文献ないかしら。
[ラウリのアタックであちこちに散らばった本の中から、探している]
三将を語るならピーコック会戦は外せないよな。有名どころ揃い踏みだ。
ここではシュテル軍を陰で支えた商人一座の存在も忘れちゃいけない。
南方から物資を運搬し続けたリ=ダーグって集団だな。
ヴィルコラクの本流が城を挟むように二つの支流に分かれているが、東側―――山脈にそって流れる方がだね、そっちを上手く利用したらしい。
それよりラウリ。さっき派手に転んでたけど大丈夫?どこか痛いところない?
私、保健室にいって湿布もらってこようかなと思うんだけど。
補給路を断とうにも、支流のもう一本が邪魔をして攻めにくい。
それでもここが生命線と見て、執着王側の軍勢は随分と策を講じたようだが、そこはシュテル側も手堅いね。背後をきっちり護っていた将軍が居たらしいよ。
名前が思い出せなくて弱ってるんだが………確か、"“ヨ”"―――何とか。
ああ、ダミー君は心配だね。
俺も様子を見にいうかと思っていたんだ。
丁度この石油ストーブも悲鳴上げてるしね、そっちも補給しにいかにゃと思っていたし。
そうそう。リ=ダーグも忘れちゃいけませんよね。
南方の他、ガリウスと彼らの間にも強力なコネクションが築かれていたとゆー。
ぬぬぬ?
ウルスラ…そうですね、
まだちょっとだけ、足がずきずきするよーな気がしなくもないので、
湿布もらってきて頂けるなら、お願いできますか。
いつでも構いませんが。
[ラウリやウルスラにも頷き返し]
各々休憩兼ねて出掛けてくるのもいいかな。
地図広げて随分経つからねぇ。
ま、ダミーくんは居なくても議論は捗るが、灯油が切れちゃそうはいかないからね。
毛布とエアコンくんだけでは厳しい。
毛布、エアコン、石油ストーブ……この広い研究室≪せかい≫をピーコック平原に見たてるなら、三将がきっちり働いてくれることが如何に大事かわかるだろう。
[要は寒がりだった。窓なんか開いちゃってるし。]
[文献を探すのが面倒くさくなったのか、放り投げた]
あー。もうテシオの話はいいわ。
それよりピーコック会戦の続きって、どうなったんだったかしら。三本槍は、扇の一番薄いところから正面突破して、突き抜けた直後に反転。それに呼応してシュテル率いる隊が、黒獅子軍を挟み撃ちにしようと襲いかかろうとしたんだったかしら。
ただ黒獅子の軍はガリウス、リムドラと連戦の上にとんぼ返り。
現実的に戻れる距離と時間とはいえかなりの強行軍、それに加えての対陣。
相当士気も低かったのでしょうね。
黒獅子が一騎打ちに応じたのも士気低下を避けるためかしらね?
隠者からすれば、受けてもらえば時間が稼げる。断られれば舌鋒をもって更に士気を下げる。どちらをとっても悪くなかったのかもしれない。
そして決着はそこではつかずレヴィングダットからピーコック会戦…見どころ目白押しでわくわくしちゃうね
[ラウリの補足>>17に、うんと頷きを返す。]
影なる勝利の立役者は民衆にアリ―――ってね。
賢しく立ち回り勢力を広げて来た彼らが何を思ってシュテル側についたのか諸説あるけれど。単純な利害の一致の他に、何か熱いドラマがあったんじゃないかなあなんて、俺は思っていたんだよな。
シュテルの物とされる貴重なジェダイトの盃なんかにも、この商人一座の職人の印が刻まれているものがある。捉えようによってはなかなか意味深じゃないかい。
そこで狂犬が「槌の方が熊っぽくないかい」って言った……ら喧嘩になりそう。
[>>7豹の話に、少し笑みを漏らしつつ]
それにしても、城を出て一点突破を決意なんて、シュテルの決意が表れているみたい。
隠者も承認したなら、勝算があったということなんだろうけど。
[私なら籠城しちゃうな、と地図を見ながらぽつり]
黒獅子もワドリックの戦いで窮地に陥ってはその指揮能力を更に高めることで名をあげたように、ビーコック会戦、黒獅子の挟撃策にあわや壊滅という危地に、三将は名をあげたものね。
後に語られる人たちには危地に力を開花させるという宿世でもあるのかしらね。
確か、犬さんがツヴァイヘンダーの隊で槍隊をなぎ払い穴を作り、馬さんが騎馬隊でその穴をこじ開け、熊さんが重歩兵で押しつぶしていく。
危地に対して三者の得意分野を生かすことで切り抜け。彼らはより絆を深めた
よ? ヨリアストラのことかな。
ポーンザインから同盟の約として先に遣わされていた将軍がいたような。
[>>15レーメフトの声に、古書の写しをめくる]
王族という訳じゃないけど、騎士団の副長で国では結構重要な人物だったのに、ポーンザインが、シュテルの後ろ盾になるときに、自ら望んで国を出た。
[放り投げられた文献を>>20ひょいっと受け止めながら]
テシオは執着王の王子の中でもとりわけ影が薄いからな。継承権第2位だというのに目立った要職には名が残っていない。
一説には諜報機関に関わっていたとも言われてるが…若狼とも親交は厚かったとも書いてある書はある。
真相はどうだろうな?
…ヨ? ああ鉄壁ヨリアストラ。端正な顔立ちから守護天使とも揶揄されたっけか?
南方王の密命があったとか、肉親がシュテル軍にいたとか諸説あるか…
そういや教授遅いっすね。
遅いと見せかけて荷物運びをゲットする、隠者ジェミナイならぬ教授の策略――という気がしないでもないっすが。
まあ、様子見にいってもいいっすよ。
ああピーコック会戦は、ウルねーの記憶の通りっす。
[ウルスラ>20に頷く]
そして挟撃に晒された黒獅子軍は、中央突破されたことを逆に利用して自軍を左右に分け、大回りしてシュテル隊の背後を突こうと進軍するっすよ。
こーんな風に。
[地図の上で、両方の人差し指を、横にした8の字を描くように動かす]
勿論それを黙って見逃す三本槍じゃないっすから、黒獅子軍の背を追うように三将も追撃する。
[8の字の合戦跡をもう一度指でなぞって、へらりと笑う]
イタチゴッコみたいっすよね。結局最後は混戦になったっす。
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