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…壊れた時計に『鍵』と『螺子』
『たからもの』は材料……
まさか、ね…
[雪と熱に濡れた髪が顔に張り付く。
どうやら戻ってくる気配のない冬木。
少しずつひとりずつ、やっぱりそうなら。]
…このまま、
[ここで埋もれてもいいかもしれない。
身体が冷えて固まったら、オーロラの国に行けるのかもしれない。
そうでなければ、あの夢は幻は。]
やっと、会えるのかな……?
[笑みが零れる。
辺りは最早、吹雪の様相を成してきている。**]
…箔源君は、音楽をやっているのか?
[彼が担ぐ大きな荷物。
形から楽器であることは想像がついた。
探し歩く合間に問いを一つ投げかける]
[探すものは無いと言う箔源。
今、「夢」を追っているのなら、確かに『たからもの』はそこにあるのだろう]
[けれど]
[兎がそんな人をここへ呼び寄せるだろうか、と言う疑問もあった。
男は自分を、兎と似たような存在、と称したが、思考がそちら寄りになっていると気付き、内心自嘲を零す**]
/*
ここまで続くと言うことは、多分狼勝ちな気がしてるので、必要以上に突かんでも良いのかな、と思うところもありまして(
あと今回のくろねこさん設定、崩せるのって多分片岡くらいじゃ、って思ってる。
何も出来なかったんだね私……
たからものも、風邪薬も、兎も、何も見つけられなかった。
[浮腫む脚をさする。先ほど呟いていた「痛いの痛いの飛んでけー」という呪文は効いたようだ。
そういえば寒さも感じない。
それなのに立ち上がれずに、俯いて小さく口にするのは、ごめんなさいというありきたりな謝罪の言葉]
[バクを追いかけようとするマシロの後を追う。
やがてフユキに会ったなら、モミジの声を探して尋ねることだろう**]
……お一人ですか?
帽子屋さんごめんなさい。
お邪魔虫失敗したってことだよね。
私、なーんにも役立たず。
[>>*2 この気持ちが届かないなんて思わずにいた]
そっか、見えないし、聞こえないんだ。
[そう気づくと、これが本来普通のことなのに、絶望にも似た気持ちで空を仰いだ]
売り子 オトハは、ここまで読んだ。[栞]
[高校に入ってから始めた音楽活動は、学生時代は仲間が一緒だったから良かったけれど。
進路決定の頃から仲間たちと噛み合わなくなり、結局、その頃のメンバーはばらばらになって、今は連絡も取っていない。
馴染みのライブハウスにも気の合う連中はいるけれど、いまいち波長が合わなく思えて。
ルームシェアをしている、同じ店の常連から誘われても、たまに助っ人入りする程度だった。
そんな状況だから、駅前で一人で歌うのが常で。
そんな生き方が実家にどう思われているかは──あんまり、考えていない]
…………。
[ふる、と首を振る。
随原の問いかけから動きかけた何か、それを押し止めようとするように、ココロの中の雪色が強くなる]
……あ。
[そうやって、どれだけ歩いたか。
雪の帳の向こう、公園らしき場所に何か違う色が見えた気がして]
もしかして、あそこにいたり?
[そんな呟きと共に、そちらへ向けて足を早めた。**]
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