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ああ、おかしいわ。
いきなり、何や、今起こっとる事は全部わかっとる、みたいに言い出して。
凄腕の霊能者やら、犯人の幽霊やらやあるまいし。
[セイジには、苛立ち混じりに返し]
ともかく、他の教室の窓だの色々試してみんと。
どうとも出来んやろいね。
[今いる教室を後にして、隣へと向かった]
……嘘、こんな事あるはず無いに。
何かの冗談じゃん。
学校の怪談がホントなんてありえなー。
[一部始終を見ても、出てくるのはそんな言葉。
けれど、声は震えて、理由や説明なんて、もうできないけれど。]
引いてもダメにゃらブチ壊せって偉い人も言ってるに、明日怒られるかもしれにゃーけど構わんよね?
[と、窓が開かない様子を見たなら。
窓際に置いてあった花瓶を手にとって、おもむろに窓に向かって投げつけたけれど]
……ありえんぜ。
[がいん、と花瓶は窓に跳ね返されるだけ。]
[返答はイミのわからないものだった]
なに・・なんですか・・・
奴ら・・・?
牛耳られてる・・・?
検証を続けるしかない・・・?
なに言ってるんですか・・・?
[目の前の先輩の不気味な雰囲気にゆっくりと後ずさる]
……奴ら、ってなんぞ?
幽霊やらなんやらが居るなんて、そんなこと。
[と、セイジに]
本当なら上等じゃんか、わたしが見てきて確かめて。
そんな事は絶対に無いって、証明してやんじぇ?
…………っ。
[乱暴に理科室の鍵をセイジからひったくって。]
理科室て、保健室の隣り、だったよにゃ。
[場所は知っている、けれども確かめるように口に出した理由は。
かつかつ、と。何かを振り払うように教室を出て、そちらに足を向けた。**]
[異様な雰囲気に怯えながらセイジとナオのやり取りを見つめる。
ナオがセイジから鍵をひったくって理科室に歩いていくのをみて]
せ、先輩、一人になったらダメだって・・・
[慌てて後を追った]
―あ?
[何か暖かいものがまとわりついている感触に目が覚めた。]
ああお前か。
起こしてくれたんだな―って、何で居俺は寝ていたんだ。
[くっついていた犬を頭をわしゃわしゃしながら、周囲を見回す。]
つか、誰もいねーっぽいんだが?
お前わかるか?
いや、それよりここどこだよ。
教室のようだと思ったら、あーあー。
3-2だ。間違いない。3年2組だ。
どういうことだよ。
[状況が理解できずに混乱を始めた。]
えっとー。あー。そっか。
いきなり真後ろから押さえつけられたんだっけ。そう。何かに。
!!
[状況を思い出せば、同じ状況下、振り向いて。]
…いねな。
ったく、何だったんだ。
[不安交じりなったせいか、犬の構い方がやや乱暴になった。犬は特に気にしていないようだ。]
お前も一緒にもってかれたってことか。
[隣の教室へと入り、窓を確認する。開かない事を確かめた後に廊下へ戻り]
駄目やな。とりあえず、校庭に……って。
ちょ、待ちまっし!
[ナオが一人歩き出すのを見ると、すぐにその後を追おうとした。瞬間、背後から低い声が聞こえてきたのに、はっと振り向き]
……、
[視線の先にセイジしかいない事を認める。ふっと、その周囲に白い靄のような物が見えた。それは瞬きの後には、跡形もなく消えてしまって。
少し、無言で立ち止まる。も、すぐさま]
……ちょー待ちまっしって!
ほら、ヨシアキも、はよこ!
[改めて、タカハルに続いてナオの後を追い始める。ヨシアキに呼び掛けつつ――セイジを呼ばなかったのは、無意識だったか否か――慌しい足音を*響かせ*]
しかし、もってかれた…、その表現は正しいかどうだろう。連れ去られたように引っ張られた感触は確かにあった。
だがしかしここは教室だ。おまけに誰も居ない。まさか置いて行かれたってのか、あほな。
[おいてかれた。
そんな言葉が微妙に何かひっかかった。]
もしかして―後ろから誰かがこうやって眠らせて、皆で居なくなるような悪戯なんじゃないか?大方あの妙な雰囲気のセイジ先輩が後ろから狙ったとか。
[皆がいなくなって不安にさせる悪戯はテレビの類でもあったことを思い出した。]
いやしかしセイジ先輩はおかしかったな。喧嘩の仲裁までした先輩がなぜあんな挑発的な態度を取っていたんだろう。そこまでやるんか?
[犬とともに首をひねった。]
そういえば窓をみんなで見ていたんだっけ。んで部長が覗こう見たいな感じだったはず。
[部長の一部始終については、記憶の混乱で状況を覚えていない。]
悪戯であれば皆が窓を開ける様ですっかりだまされた訳だ。さて…。
[おもむろに窓を覗き込んだ]**
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