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いただきまーす。
[琥珀色の飴だまを一つ手にする。
塩素で色が抜けたアンの髪色に似ている、と思った]
今日は何読んでたの?
[飴でモゴモゴしながら、コハルに問い掛ける。
問いかけながら体操着を脱ぐと、肌を微かに吹き抜ける風が、滲む汗の不快さを増長させた]
うへぁ。水風呂入りたい。
[着込んだ新たなシャツをバサバサと扇いで風を起こす。
大いなる自然を前にして、自分のちっぽけさを実感するほどの微風。
音を立てて齧っていた飴が姿を消した頃]
ねぇ、コハル。あのさー……。
……飲む?
[水筒のコップに烏龍茶を注ぎいれて、差し出した]
パパイヤの葉っぱが主役!?
[どんな内容なのか、とてもじゃないが想像出来ない]
暑いねー。扇風機欲しいー。
[叱られたことには、不貞腐れた表情を見せて]
他に人いないからいいじゃん。
[コハルに渡したのと同じようにお茶を注ぎ、喉を潤す。
瞬く間に、汗になりそうな気がした]
コハルは、夏休みどうするの?
私の直感だと、犯人は椰子。
結構自信あるよ!
[ますます不貞腐れる]
おしとやか、みたいなのはコハルに任せるー。
柄じゃない。
[水筒の蓋を、きゅ、と閉めると立ち上がり]
予定ないなら、たまには一緒に遊ぼうよ。
ソフトボールとかで。
[企み顔で微笑んで、湿っぽい体操着を手に教室を出て行った]
[音楽室。白川清次(しらかわ せいじ)は、削ったばかりのリードを日に透かしていた。出来栄えに満足するとひとつひとつ丁寧に箱にしまい鞄に入れると部屋を後にした]
毅さんの店が開くまでまだあるな。
教室は進学組のやつらの邪魔になるだろうし。
喫茶店で時間でも潰すか。
[有り金を確かめようとポケットの財布を探ると、紙が手に触れる。取り出してみると]
肝試し?
そう言えば誘われてたっけな。
[くしゃりと丸めて屑篭に放り込もうとして、思い直して手を止める]
たまには良いか。……最後の夏だしな。
[開け放した廊下の窓から熱気と蝉の声が溢れてくる。狐塚の一本杉を越えて高くそびえる入道雲を目を細めて見上げた]
自信満々だねぇ。(笑
読み終わったら報告しようか?
べ、別におしとやかーとかじゃないけど。
まぁそういう元気いっぱいなとこがクルミちゃんっぽいのかなぁ。
あれ?もう行くの?
練習熱心だね。
うん。一緒にあそぼ。
ソフトボールはなぁ……考えとくー。
[去っていく後ろ姿にひらひらと手を振った。]
さて。
じゃあ、読んでみるかな。
南国ミステリー。
[再び鞄から分厚い本を取り出すが、なんとなくグラウンドに視線を移す。]
……。あつそ。
[その表情は物憂げにも、羨ましげにも*見えた*。]
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