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―付属のメモ用紙の内容―
オオカミは神殺しを行う。
古き神を忘れることで、オオカミからは逃れられる。
古き神の名を呼べば、オオカミの災厄が降る。
ヒトの躯を捨てたオオカミは、常に貴方の後ろに立っている。
忘れることを、忘れぬように。
[走り書きのメモはぐしゃぐしゃに握りつぶされ、その半分以上は、赤く紅い血で*汚れていた*]
[フユキが去り、その後警察やマスコミなどがこの村を騒がせたが、それもひと時のこと。今は再び無人の、廃墟の村の煉瓦の館で]
どうして?
[と、ずっと同じ言葉を口にしながら、窯の前にうずくまっている。言葉の意味も、何を問うているのかも、既にわからない。時間の感覚は、とうにない。ただ、この場所を彷徨っていた]
>>39
[うずくまる少年に近づいた。
体温も気配もなくした魂だけが、ふわりと佇む]
少年よ、大志を抱け。
[的外れなことを言いながら、くすくす笑って見下ろしていた]
……ふふ。暖かいよ、窯神様。ふふふ、ふふふ。
[窯の中に取り込まれた女性の楽しそうな嗤い声が響きます。]
手紙、書けばいいの?
うん。みんな一緒なら、楽しいよね。
村、もう一度、復興できたら。今度はカレー、食べられるかな?
[村から少し離れ、打ち捨てられた廃墟の中。
今日も女性の眸は狂気の光を、窯は鈍色の影を放っています。]
もう、誰も来ないのかな?
[いつまでここにいれば救われるのか。この時間に終わりはあるのか。一体誰が終わらせてくれるのか]
カミサマ?
[呟くと、目を閉じた。いつか訪れる、その時を待つために]
[波のようなノイズは消えた。
入れ違いに現れたのは、浮遊感]
泳ぎは苦手なんだけどな。
[身体の行方と、独りにしてしまった母のことを考えるが、不思議と悲しくはなかった]
[煉瓦の家の廊下、其処に並ぶ部屋への扉を一つ一つ、確かめて歩く。]
[コツ][コツ]
ビセさんは…元気そうですね。
カレーは辛口、でしたっけ?
ふふっ。
[静かだった空間が、ひっそりと動き始める]
また、何かが始まるのかな。
[少しずつ膨らんでいく『予感』に心が躍った。例えばそれが、新たなる悲劇の始まりだとしても]
もう、飽きたもんね。
[終わりが来るのをただ待つことをやめて、立ち上がった]
えっ?身代わり見つけたら、出られるの?
……ううん。あたし、ここがいい。暖かいから。ここなら熊にも狼にも、襲われないから。あの子たちも、近くにいるから。
ね、窯の中も外も、人でいっぱいにしよう。そうすれば、寂しくないよ。もう、誰も窯神様を見捨てたりしない。
だから……ね。
[窯の内壁にそっと身を寄せ、真っ黒に焦げた体の中、唯一真っ赤な口を、にいっと三日月の形に歪めます。]
窯神様、窯神様。
[満月はないけれど、願い事を唱える]
――目覚めを下さい。
[窯の先、煙突の先、立ち上り散る行く末に、新しい世界がありますようにと。
暗く細い闇は、産道を思い出させた。記憶になどないはずなのに]
[目を閉じると、何かが爆ぜる音**]
[シュッ]
[指先で小さな炎が揺らめく。
燃え広がろうと、揺らめく。]
窯神様は、何時でも此処に居るんですが、ねえ。
[炎の伸びる先、空を*見上げた*。]
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